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新型コロナ対応で「スマホ位置情報」の活用広がる。米国でも利用開始 ── WSJ報道

感染症研究には効果的なツールですが、プライバシーへの懸念も

石井徹(TORU ISHII), @ishiit_aroka
2020年3月30日, 午後04:00 in covid-19
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行をうけて、各国は対策に追われていますが、そのためのツールとして携帯電話の位置情報サービスの活用が広がっています。

携帯電話にはもともと、契約者に通話やデータ通信サービスを提供するため、携帯端末の位置を追跡する機能が備わっています。加えてスマートフォンでは地図アプリなどで利用するためのGPSも搭載されています。最近では多数のモバイル端末から集めたデータを広告業界などで活用する動きも進んでいます。一方で、米国のようなプライバシー保護に対する意識が高い国では、悪用に対する懸念が表明されています。

そのような背景がありつつも、喫緊の課題であるCOVID-19流行に対抗するため、米政府は携帯位置情報の活用を進めているようです。米Wall Street Journalは情報筋の話として、米連邦政府が疾病管理予防センター(CDC)や州政府、地方自治体を通じて位置情報データを受信していると伝えています。

匿名化された位置情報からは、たとえば人々がショッピングセンターや公園などに集まっているかどうかが分かります。ニューヨーク州などで発令された外出禁止令が遵守されているかを当局が判断する参考にもなるでしょう。

WSJは米政府は携帯電話会社からではなく、主に広告業界から位置情報を取得していると伝えています。広告業界では活用されている位置情報データは、同意したユーザーの情報(オプトイン方式)かつ契約情報など個人に紐付く情報を削除した「匿名化された位置情報」ですが、それでも何億人単位もの人々の実際の位置を国家が把握するというのは、プライバシー侵害に対する明確な懸念が残ります。COVID-19の流行が収束した後もなし崩し的にデータ活用が広まってしまう場合、社会に悪影響をもたらす懸念もあります。

ちなみに、日本ではソフトバンク傘下のAgoopなどが流動人口データサービスを展開。テレビ朝日のニュースなどで東京の人の動きの変化を伝えるために活用されています。


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