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ゲームのセーブデータ改造ツール販売会社、不正競争防止法違反の疑いで書類送検

一部ではおなじみのサイバーガジェット

Kiyoshi Tane
2020年4月3日, 午後08:05 in gaming
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CYBER GADGET

神奈川、新潟など4県警の合同捜査本部は4月1日、ゲーム周辺機器販売会社サイバーガジェットおよび同社代表取締役の男性ら3人を、不正競争防止法違反の疑いで書類送検しました。

不正競争防止法違反とされた「ゲームソフトのセーブデータを改ざんできるプログラム」とは、PS4用の「CYBERセーブエディター(PS4用)」です。PS4用の『モンスターハンターワールド』等でゲーム内の所持金やアイテムを上限まで増やせるもので、2017年から家電量販店などで販売されていました。

なお、本商品は「法改正に伴い製品のサービス継続が難しい状況」になったとして、2019年6月にサービスおよびアフターサポートが終了されています

ここでいう「法改正」とは、まさに今回適用された不正競争防止法です。2018年の改正によりゲームのデータが保護の対象となっていましたが、それ以降で法人の摘発は全国初と報じられています。

いわゆるゲームのデータ改造ツールは近年始まったものではなく、数十年もの歴史があります。その都度、裁判所が係争の場となりましたが、それらは上記の法改正前は警察が摘発するのではなく、すべて「データを改ざんされたゲームのメーカーが、改造ツールを販売した業者を訴える」民事訴訟の形を取っていました。

確かにゲームプログラム本体のコピーや改変ならば直接的な著作権の侵害となりますが、ゲーム内のデータ、あるいはセーブデータに関しては「著作権保護の対象となるプログラムの一部なのか」という点に解釈の余地があります。

そこで、データ改造をめぐる裁判の主な争点は2つとなりました。1つは映像を含んだゲームを「映画の著作物」(著作権法10条1項7号)に該当するかということ。これが認められれば、改変データを含むゲームの頒布権(複製したものの譲渡や貸与を制限できる権利)侵害も成立しやすいわけです。

もう1つは著作物一般に認められている同一性保持権および翻案権、つまり「著作者の意に沿わない改変を禁じる」権利の侵害があったかということです。具体的には改造データにより、メーカー側が意図したものとは違う展開をたどれば「ストーリーの改変」があるといった論理です。

これらの代表的な判例は『三國志Ⅲ事件』(1999年3月判決)と『ときめきメモリアルメモリーカード事件』(2001年2月判決)の2つです。それぞれ異なる結末となりましたが、いずれも「映画の著作物」と「同一性保持権」をめぐる攻防となったことは共通しています。

つまり、改造セーブデータ訴訟は時としてツール提供業者が敗訴することもあり、また別の場合にはゲームメーカー側が敗れることもある一進一退を繰り返してました。それが不正競争防止法が改正されて以降は「一方的にデータ改造業者が違法」となったかっこうです。

一見すれば、ゲームメーカー側に有利すぎる法改正にも思えます。が、かつてのファミコンやメガドライブなど過去のゲーム専用機では「そのプレイヤー1人の問題」だったところ、現在ではネットワーク接続前提のゲームが一般的になっており、セーブデータの改変が他のプレイヤーへの迷惑行為、ひいてはゲーム全体のエコシステムを乱すことに繋がります。

今回の対象となった『モンスターハンターワールド』も、オンラインに接続して他人とのマルチプレイこそが主な要素の1つとなったゲームの代表例です。「ゲームソフトのセーブデータを改ざんできるプログラム」が違法とされたのも、そうしたゲーム全体の変質、「スタンドアローンからオンライン」に対応した妥当な法改正かもしれません。


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