動画:GUIをハイジャックして進化させるツール Prefab

Haruka Ueda
Haruka Ueda
2010年04月2日, 午後 04:32 in gui
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ソフトウェア・インタフェースの研究は世界中で盛んに行われているはずなのですが、ダイアログ、スライドバー、ボタンといったGUIはこのところほとんど進歩がありません。理由のひとつは、多くのアプリケーションがOS標準のGUIツールキットを用いて開発されている点。どれだけ優れたインタフェースでもツールキットに採用されなければ普及が見込めず、ツールキットのほうは分かりやすさのために保守的にならざるを得ないジレンマがあります。新しいツールキットを開発することも考えられますが、WordやPhotoshopが対応してくれるわけでもありません。

そこでワシントン大学James Fogarty准教授らのチームは Prefabというツールを開発、既存のGUIを乗っ取る方法を発表しました。仕組みは画面上のGUI部品を画像から認識し、好みのGUIに置き換えて表示、入力をもとのGUIに伝えるというもの。GUIの置き換えは1秒間で20回行われるため、ユーザはもとのGUIを意識することなく利用できます。またプログラムを書き換えるわけではなく見た目を置き換えるものなので、既存のGUI ツールキットを使ったアプリの大半に適応できますし、アプリごとに設定する必要もありません。あくまで画像しか見ていないため、リモートデスクトップ先のGUIまで置き換えてしまう、という意外な効果もあります。普及すれば「機能はいいのにインタフェースが......」といった不満は一気に解消されるはず。Greasemonkey的なものが一般的なアプリケーションにも使える、と言えば感動が伝わるでしょうか。

具体的な活用例は続きの動画に掲載。たとえばカーソルがボタンに吸い付くようになるとか、スライドバーを動かしたときに軌跡が残って変化の量が見える(Microsoft Research の phosphor )とかいった新しいインタフェース・デザインが、Internet Explorerのような一般的なアプリケーションに適用されています。Fogarty准教授いわく「これは誰もがどのようなアプリケーションも書き換えることができる......というシナリオを実現するための第一歩と考えています」。准教授は本デモをACM CHI 2010で発表する予定。すでにBest Paperを受賞しています。

さらなる応用としては複数アプリケーションの組み合わせ、たとえばWordのツールバーにiTunesの再生ボタンを組み込むというようなこともできるとのこと。応用例はいくらでも考えられます。ただ、かつてCONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATの書き換えが一番の趣味だった、今はブラウザ拡張を大量投入のためにハイスペックPCを用意している、といったタイプの方々にはなかなか危険なツールとなりそうです。

[Thanks, Keith]

CBC




 

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