アスラテック、ロボット制御ソフトV-Sido OSの説明会を開催。制御ボードV-Sido CONNECTも年内発売

Shinpei Anzai
Shinpei Anzai
2014年06月11日, 午後 09:31 in ai
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ソフトバンクグループのアスラテックは6月11日、ロボット制御ソフトウェア V-Sido OS (ブシドーOS)でロボット・ソフトウェア事業への参入を発表しました。

V-Sido OSは、IPA 未踏スーパークリエーター出身でアスラテックのチーフロボットクリエーターを務める吉崎航が開発したロボット制御ソフトウェア。1億4000万円の大型ロボ「クラタス」も採用するロボット制御ソフト V-Sidoを前身としています。

​アスラテックはこのV-Sido OSを企業やロボット開発者に提供し、開発を支援するため2013年に設立された企業。ソフトバンクグループのロボット事業といえば、ALDEBARAN社製のパーソナルロボ Pepperが発表されたばかりですが、Pepper はまた別のソフトで動いています。吉崎航氏は「今後同じグループ会社として(ALDEBARANと)技術提携していきたい」と話しています。




発表会は吉崎氏によるプレゼンを中心に行われました。吉崎氏によれば、V-Sidoは人間やAI、クラウドAIなどの「知能」と、サーボモーターや油圧・空圧などの「機械」をつなぐOSという位置付けです。



V-Sidoの3つの特徴として、1.リアルタイム、2.安定化、3.効率化が挙げられます。

まずリアルタイムについて。一般的なロボットは、こちらが意図する動作(パンチの動作やモノを持ち歩く動作など)をあらかじめ覚えさせることでロボットを作っていきます。対してV-Sidoを搭載したロボットは、基本的にその場でロボット自身が動きを考えるように作られているため、風が吹いたり床が傾いたりといった場合でも臨機応変に動作可能です。

次に安定化について。ロボットに人間の意図した通りに動いてもらおうとすると、従来のロボットは動いてくれません。例えば「右足を上げながら水平に立ってほしい」と命令すると、ロボットは倒れてしまうかもしれません。しかしV-Sidoを搭載していれば、ロボットのほうで「どうすれば安定して立てるか」を考え、バランスを取ることができます。

そして効率化について。ロボットは人間の作業を肩代わりすることを期待されているため、人間の命令を最低限にする必要があります。V-Sidoなら、例えばロボットに食器を洗ってもらう際に「食器を洗って」という1つの命令だけで作業してもらえるよう、細かい命令を省くことができます。

これら3つの特徴を通し、人とロボットをつなぐOSを目指すとしています。




このV-Sidoは、ホビーロボットから巨大ロボットまで、油圧や空圧式を含めさまざまな種類のロボットを動かすことができます。例えばショベルカーなどの重機を操縦する人型ロボットにV-Sidoを搭載すれば、遠隔操作で重機を動かすことも可能になり、工事現場や災害時の復旧作業時に活躍できるでしょう。

そのほかのV-Sidoの機能として、「 HTTPサーバー機能を搭載し、インターネット経由でロボットの遠隔制御が可能」「スマートフォンやパソコン、ジョイスティックなど、さまざまな入力デバイスをサポートしている」などを挙げました。




会場ではコンセプトモデルのロボットである「ASRA C1」も公開。販売の予定はなく、話すことはできても Pepperのように面白い話はしないロボットですが、上で触れたV-Sidoの3つの特徴を持っています。人間の手に触れただけで起き上がるなど、より人間らしい動作を実現できます。

アスラテックによると、V-Sido OSの特長である倒れにくい姿勢制御や、リアルタイムでの 2足歩行などの一部機能を実装したマイコンボード「V-Sido CONNECT(ブシドー・コネクト)」を年内に発売する予定。

このマイコンボードを市販ロボットのシリアルサーボモータに接続するだけで、上記の制御を実装できます。V-Sido CONNECT は企業だけでなく、ホビーロボットのユーザーにも販売予定。販売価格はまだ決まっていません。吉崎氏は「世界的に展開されているロボットの開発競争に、私たちの技術を提供できれば」と締め括りました。
 

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関連キーワード: ai, AldebaranRobotics, asratec, ipa, robot, softbank, V-Sido OS
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