リード毎秒2.5GB! 従来のSSDとは桁違いの超高速SSD サムスン『950 PRO』、256GB版199.99ドルで10月発売

橋本 新義(Shingi Hashimoto)
橋本 新義(Shingi Hashimoto)
2015年09月23日, 午後 10:40 in nvme
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サムスンが超高速・高耐久なSSD『Samsung SSD 950 PRO』を発表しました。ワールドワイドでの発売予定は10月で、日本でもあまり間を開けずに発売となる予定。形状はM.2 2280(幅22×長さ80mm)のみ。接続はPCI Express Gen.3 4x対応で、NVMeに対応。NANDメモリはMLCタイプ。容量バリエーションは256GBと512GBの2種類です。

米国価格は256GB版が199.99ドル、512GBが349.99ドル。詳しくは後述しますが、SSDとしては高価なものの、NVMe対応版として見ると安価。より正確に表現すると「ようやく手頃な値段で買えるM.2-PCIe版SSDが登場した」という位置づけになる製品です。とくに自作PC派などは「やっと出たか」「コイツを1年待っていた」という方も多いでしょう。

特徴はその速度。512GB版の連続リードは最高2500MB/秒(間違いではなく、2.5GB/秒です)、連続ライトでも1500MB/秒と、一般的なシリアルATA接続SSD(最高でも500MB強/秒)と比べると、文字通り桁違いとなります。





これだけの速度を達成したのは、一般的なシリアルATA接続に対して、より高速なPCI Express(PCIe) 4x接続を採用した点と、SSD用の論理インターフェイスである『NVMe』(NVM Express)を採用したため。

NVMeは、シリアルATA接続のHDDやSSDで使われている『AHCI』と比較して、より多くのキュー(アクセス命令を溜めておくバッファ)などをサポートする仕様。AHCIがHDDを前提に作られていたため、SSDにとっては性能を出し切れない仕様だったのに対し、NVMeはPCIe接続のSSDを前提に作られているため、持てる性能を存分に発揮することができます。

なお、NVMeのストレージを使うにはOS側の対応も必要になりますが、Windowsは8.1から標準サポートしています(950 PROは専用ドライバのインストールにより、Windows 7も公式サポートします)。


このように高性能なNVMe SSDですが、これまでは主にアクセスの集中するサーバー用が中心。PC向けとしてはほぼ唯一と言っていい製品はインテル『SSD 750』でしたが、元々サーバー用のため、原稿執筆時の実売価格は400GBで5万5000円と高価でした(もちろん、サーバー向けに耐久性などが配慮された設計ですが)。

冒頭で紹介したように、950 PROは容量で勝る512GB版が約350ドル。これまでのサムスン製SSDは(日本代理店発表はともかく)PCパーツショップの実売価格ではドル円レートに近くなるため、512GBでも4万円台前半が期待できそう。冒頭で「格安」と表現したのは、こうした事情からです。

また、本機のシリアルATA版とも呼べる『Samsung SSD 850 PRO』の実売価格(原稿執筆時は256GB版が約2万円、512GB版が4万円)と近いのもポイント。NVMe化による価格上昇はほぼないものと考えて良さそうです。



SSDの心臓部とも呼べるコントローラーチップはSamsung UBX。コンシューマー向けとしては初ですが、これは同社のOEM向けSSDである『SM951』と同じチップ。SM951は薄型ノート用のPCIe接続SSDとして非常に多くのメーカーに採用されているため、実績は十分。

なおSM951のNVMe版は、マイクロソフトとアップルから大量の受注を受けており、両者の次世代製品に採用される模様。詳しくは下記記事を参照ください。
実は950 PROはそのほかの仕様もSM951に近いのですが、一方で大きく異なるのがフラッシュメモリチップ。SM951は一般的な(二次元構造の)NANDフラッシュメモリチップを搭載するのに対して、950 Proはサムスンが積極的にアピールする三次元構造NANDメモリ『V-NAND』を搭載します。



これにより、耐久性の目安を示す総書き込み容量(TBW:TB Written)は、256GB版が200TBW、512GB版は400TBW。先述した850 PROではそれぞれ150TBW、300TBWなので、約33%向上しています。ただし保証期間は5年。850 PROは10年だったため、ここはなぜか短縮されています。

ちなみにこの値自体は、コンシューマー向けSSDとしては非常に多いレベル。SSDの売れ筋となっているクルーシャル『MX100』は72TBW、850 PROと同じ10年保証のサンディスク『Extreme Pro』でも80TBW以上といったところです。
なお、V-NANDに関して詳しくは850 PROの発表時記事を参照ください。


速度に関しては、512GB版が連続リードで最高2500MB/秒、連続ライトも1500MB/秒。
4KBランダムリード(QD=32時)は30万IOPS、同条件ランダムライトでも11万IOPS。
合わせて、条件の厳しい4KBランダムリード(QD=1時)でも1万2000IOPS、同条件ライトでは4万3000IOPSと、非常に高いレベルです。

256GB版は性能が若干下がり、連続リードが2200MB/秒、連続ライトが900MB/秒。
4KBランダムリード(QD=32時)は27万IOPS、同条件ランダムライトでも8万5000IOPS。
4KBランダムリード(QD=1時)は1万1000IOPS、同条件ライトでは4万3000IOPS(ここは変わりません)となります。
ただし256GB版でも、現行SSDの水準として非常に速いことはここまで紹介した通りです。

また、ここまで高速化すると、消費電力や動作時の発熱にも影響がありますが(とくに発熱は、搭載ノートPC開発担当者へのインタビューでも、設計難度の高さからたびたび話題になります)、これに関しても従来製品でのノウハウなどが盛り込まれている点をアピール。

動作時の平均消費電力と最大消費電力は256GB版が5.1Wと6.4W、512GB版が5.7Wと7Wに抑えている点を、発熱に関しては自ら温度を監視して、高すぎる際には間欠動作をさせる『ダイナミックサーマルスロットリング』を採用する点などを謳います。



このように950 PROは、NVMe対応のコントローラーにV-NANDの採用など、同社製SSDの技術を集めた性格のモデル。とくに最大の特徴となる一般的なSSDの4倍以上の速度は「SSDはやっぱり速度、次に価格」というユーザーには、非常に魅力的なところ。

ここまで速度が違うと、一般的なSSDが十分高速になっている現状であっても、Windowsの(再)起動時や大きなデータの読み込み時などでは体感できる差となってきます(このあたりは、既にPCIe接続のSSDを搭載しているノートPCを使っている方は実感できるかと思います)。

冒頭でも紹介しましたが、とくに自作PC派にとっては、PCIe接続のM.2スロットがマザーボード側に搭載された昨年5月から待ち望んでいた「実質上初となる、手頃な価格のM.2形状PCIe SSD」ともなるため、大きな話題となることはほぼ間違いないでしょう。

SSDのトレンド予測では「そろそろ来る」とは言われつつも、実際にはなかなか来なかったM.2形状へのシフトを一気に進める製品ともなりそうなだけに、一刻も早い発売を期待したくなるモデルです。
 
 

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