英実業家、自作アイアンマンスーツ「Daedalus」で最長12分の飛行(?)に成功。軍の採用を目指す

実用的...なのか?

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2017年04月1日, 午後 03:30 in Daedelus
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英国人実業家リチャード・ブラウニングが、自作アイアンマンスーツを開発しています。アイアンマンスーツと言っても映画「アイアンマン」モチーフのコスプレスーツなどではなく、プロテクターに空を飛ぶためのアタッチメントを取り付けたもの。

2年前、ブラウニングはふと「空を飛んでみたい」と考えました。最初は羽根を身につけてと思ったもののそれは明らかに無理とわかり、次にファンモーターを使う方法を考えました。しかし仕事上がりから深夜まで毎日作業をしても成果は上がらず、しまいには家族に止められる始末だったとのこと。

それでも諦めなかったブラウニングは、手足に6つのジェットエンジンを取り付け、アイアンマンのように飛ぶ方法を考えました。そしてレッドブルとの関わりもある投資家をみつけ、4万ポンド(約550万円)を投じて灯油を燃料とするマイクロガスタービン6基を入手しました。

スーツの開発にあたっては当初、両手両足にガスタービンを装着していましたが、現在では飛行安定のため背中に2基、両手に各1基ずつという構成に変化。上半身には転倒転落時のためのプロテクター、そしてもちろんヘルメットも用意しました。マイクロガスタービンは1基あたり22kgの推力を発生するため、ブラウニング自身の体重と機材を足しても充分に浮上可能です。またエンジンの出力は腕の動きに連動するようになっています。
 
 

公開された動画では、ほんの数十cmながらブラウニングがトニー・スタークのように浮上して、滑空する姿が確認できます。ブラウニングは、最初はうまく姿勢制御ができず映画「アイアンマン」のようにそばにある自動車に突っ込みそうになったと説明。そのため本当に「アイアンマン」で飛び方の研究をしたととのこと。そして筋力トレーニングなどの成果もあり、いまでは最長12分間も宙に浮いていられるようになったとしています。
 
現在、ブラウニングはスタートアップ企業Gravityを興し、このジェットスーツの特許を取得、商品名「Daedalus(ダイダロス)」として開発販売するためのビジネスを構築中です。すでにスーツに関する講演や、コンサルティング分野である程度の収入を得るようになっているものの、スーツの完成はいまだ先の話。いまでは残り燃料などステータス表示用のHMDも機材一式に加えられているものの、たとえば自動バランス制御や全体的な軽量化など、まだまだ開発すべきポイントは多数あるようです。
 
突き詰めていけば本当にアイアンマンスーツになりそうなこのDaedalus、ビジネスとしての目標は軍隊に採用してもらうことだそう。ただ、ギリシア神話に出てくるダイダロスの息子イカロスのエピソード思い出すならば、まず商品名を変えるべきかもしれません。イカロスは重力(Gravity)に逆らって天高く舞い上がり、太陽に焼かれて蝋で固めた翼を失い、墜落死しました。Daedalusももし墜落すれば燃料タンクが壊れて引火、火だるまになる可能性がなきにしもあらずです。

 

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