太陽系外から来た葉巻型物体「オウムアムア」小惑星でなく彗星と判明。ガス噴出なければ加速の説明つかず

赤黒い彗星

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2018年06月29日, 午後 04:00 in Space
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2017年10月に飛来した葉巻型の小天体「オウムアムア(Oumuamua)」は、観測史上初となる太陽系外から飛来した恒星間天体(interstellar object)だとして注目を集めました。しかし最新の研究では、やはり一般的な彗星のひとつとの結論に至った模様です。

オウムアムアが発見された当初、それは高速で太陽系に接近し、去ってゆく一般的な彗星だと思われました。しかしオウムアムアには彗星の尾、つまり核から噴出するガスが見えなかったことから、これは初めてわれわれの太陽系以外から飛来した小惑星だと、分類を新たにした経緯があります。

オウムアムアは太陽系を円盤としてみた場合、かなりの急角度で上方から接近し、Uターンするように遠ざかってゆきました。その後も観測を継続していた研究者らは、この軌道が太陽やその他の惑星、小惑星の重力の影響では説明できないことがわかったと説明しいます。さらに、太陽に最接近した後のオウムアムアの加速も、通常ならもっと減衰しなければならないという予測に反する動きを見せていました。

なぜ小惑星であるはずのオウムアムアがこのような動きをするのか、かなり広範に可能性を検討したもののその原因はわからずじまい。唯一この現象を説明できたのは、結局のところオウムアムアは核からのガスを噴出して推力を得ている、という仮説でした。オウムアムアの軌道は、太陽の影響で内部の氷などが蒸発してガスを吹き出す彗星として予測した場合と一致したとのこと。

ヨーロッパ南天天文台(ESO)の研究者Olivier Hainaut氏は「それは小さくヘンテコな形の天体だが、その特徴を調べた結果は明らかに彗星であり、小惑星ではなかった」と述べています。

では、なぜこの天体には普通の彗星に見える尾がないのかという疑問が、われわれ素人には残るところです。この点に関してはオウムアムアが何百万年という非常に長い年月を旅してきたために、ガス噴出の際に一緒に放出される塵がほとんどなくなってしまったとの考え方が示されています。また、観測チームは「長さ約400m、直径約30mほどという小さな天体を加速できる程度のガスが噴き出していても、それは観測できるほどの現象にならないないかもしれない」としました。
%Vidible-5b33e6c6600c9a35dd8aa397%ハワイ大学の研究員Karen Meech氏は、太陽系外から来た彗星がこれまでに見たことのないタイプのものであり「他の太陽系が化学的にどのようなプロセスでできたかを知るヒントにもなります」と語りました。そして「この短い観測期間にあった数々の発見に驚いています。もう次の恒星間天体の飛来が待ち遠しくてしかたがありません」とコメントしました。

さて、彗星であることがわかったオウムアムアですが、それが太陽系外からやってきたという考え方には変わりはありません。そしてそれは故郷を飛び出して長い距離を旅する天体があるということを示しています。もしそれが思ったより多いのであれば、将来地上または宇宙からそうした天体を見つけ出し、他の太陽系にも存在するかもしれない生命の痕跡を探ることもできるようになるかもしれません。

太陽系外からやってきた葉巻型彗星は現在、(角度があるため表現しにくいものの)太陽と木星の距離よりもさらに遠い位置を約11万2600km/hほどの速度で遠ざかっています。
 
 

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