PCゲームバンドル「Humble Monthly」サービス刷新に賛否。加入は12月の改定前が吉

クラウドゲーム化の流れに対応できるか

堀江くらは
堀江くらは, @kuraharu
2019年11月23日, 午後 12:15 in gaming
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Humble Bandle
10月、ゲームバンドルサービスの最大手「Humble Bundle」は、月額サービス「Humble Monthly」について実質的に値上げとなるサービス改定の実施を発表しました。新サービスは「Humble Choice」と名を改め、12月6日から提供が開始されます。

「Humble Monthly」は、いわば"ゲームの定期お届け便"のようなサービスで毎月12ドルでビックタイトルからインディーゲームまで幅広いゲームを何本か提供されるというサブスクリプションサービスです。

たとえば2019年11月には、『Call of Duty: WWII』や『Crash Bandicoot N. Sane Trilogy(邦題:クラッシュ・バンディクー ブッとび3段もり!)』など、8タイトル(定価で229ドル相当)が、12ドルの月額料金で提供されています。

Humble Bandle▲毎月8〜10本ほどのゲームタイトルの詰め合わせがお得な価格で提供されるというサービスです

「Humble Choice」への改定後も"毎月何本かのゲームを提供する"という、このサービスの根幹は変わりません。

大きく変わるのは提供される全てのタイトルが提供前に発表される点と、毎月最大10タイトルの内からプランに応じた数のゲームを自由に選べるようになる点です。

プランはLite、Basic、Premium、Classicの4コース。

Lite(月額4.99ドル)はDRMフリーゲームを提供する「Humble Trove」へのアクセス権と、 Humbleストアでの10%割引のみで、humbleオリジナルゲームへのアクセスに制限があります。

Basic(月額14.99ドル)はLiteのコンテンツに加え、ゲーム3本を選択する権利とhumbleオリジナルゲームへのアクセスが無制限になるコースです。上位のPremium(月額19.99ドル)では、9本のゲームが受け取れるようになり、ストア割引が20%になります。

Classic(月額12ドル。Humble Monthlyと変わらず)はサービス改定時に「Humble Monthly」に加入していたユーザーだけが加入できるコースで、上記プランのサービスに加え、10本のゲームを受け取ることができます。

ただし、一度Classicコースを停止すると再度サービスを受けることはできません。Classicコースが一番お得なので、今後サービスを受けたい方は、12月頭までに「Humble Monthly」への加入をオススメします。

Humble Bandle
▲サービス改定後の価格表

■サービスの改定には批判も

 
この改定には掲示板等で批判意見が集中しており、サービス改定を告知するYoutubeの動画では、245の好評価に対し、低評価は1575と圧倒しています(11月22日現在)。サービスの内容にほとんど変更がないにも関わらず、Classicコースの下位互換でありながら価格は高いPremiumコースの存在や、一度CLASSICコースから抜けてしまうとサービスを再度受けることが不可能な点を「排他的」「購読者を人質にとるようなサービス」と不満に思うユーザーが多いようです(なお、サービスを抜けずとも月ごとの停止・再開を切り替えることは可能なようです)。

また、新規ユーザーの獲得を切り捨てるような変更には、今後のサービスの拡充を不安視するユーザーも存在しています。実際、今回のサービス改定はClassicコース以外のサービスは割高になるため、実質的に既存ユーザーの囲い込みと、Classicコースへの駆け込み需要を狙い撃ちしているような状況で、新規ユーザーには障壁が従来よりも高くなっています。Basicに比べてClassicの方が2ドル以上安い以上、駆け込み期間が過ぎた後に新規ユーザーを獲得するのは困難でしょう。



現在ではPCゲームの販売方法が多様化したことや、まだ割引されていない目玉タイトルを毎月格安で提供することの難しさもあってか、「他のサービスで購入した方がいい」「提供されるゲームの質が落ちた」というユーザーのコメントも散見されます。また、予測の域を出ませんが割引で大量のゲームを購入しても全てをプレイしきれないことに気付き、「Humble Monthly」のようなサービスから離れていったユーザーもいるのではないでしょうか(少なくとも、筆者は積みゲーが増えすぎて一時期こうしたサービスから離れていました)。

かつてはPCゲームのプレイ・購入はSteamが1強だったこともあり、Steamのゲームを中心に販売する「Humble Bundle」のようなサイトも流行しましたが、現在ではSteamから離れてゲームを展開し、独自プラットフォームのストアでセール販売するような動きも増えてきました。例えばEpic Games Storeでは毎月、「Humble Monthly」の目玉タイトルになるようなゲームが無料で配布されていることは象徴的です。

もちろん、Humble BundleもSteam以外のゲームを扱うこともありますが、やはり中心となるのはSteamのゲームというのが現状です。こうした背景も鑑みると、サービスの改定に不安を覚えるユーザーがいることにも納得できます。

■時代の流れは所有から"遊び放題"へ。Humble Bundleは対応できるか

少し話はそれますが、今後はクラウドゲームが普及し、"遊び放題"型のサブスクリプションサービスも増えてくると予想されます。そうなると、そもそも「ゲームを購入し、所有する」こと自体が当たり前ではなくなり、ゲームストアとクラウドゲームの競争が始まる可能性も否定はできません。こうした市場の変化に、「Humble Bundle」のようなサービスが適応できるのかは気になるところです。

一方で、かなり割安で多くのゲームを入手できることはClassicコースならば変わりがないことや、月ごとに全てのゲームが公開されていることを評価するユーザーも一定数存在しています。かくいう筆者も2年以上「Humble Monthly」のユーザーですが、割高になるのは仕方がないと考え「Humble Choice」への改定後もClassicコースを継続する予定です(ただ、全てのゲームが公開されてしまうのは何を貰えるかのドキドキ感がなくなってしまうので不満です。筆者のようなギャンブラーは少数派ですが......)。

現在は批判が集中していますが、今回のサービス改定については最終的に、受け取れるゲームのタイトルによって評価されることになるでしょう。改定直後は年末商戦と重なることもあって、ビックタイトルが登場するとは思われますが、今後1年間を通して、ユーザーが納得するようなゲームを提供できるかが「Humble Choice」のサービス継続にとって重要になってくるのではないでしょうか。
 
最後に、繰り返しになりますが今後サービスを受けたい方は、12月頭までに「Humble Monthly」への加入をし、そのままClassicコースへ移行することをオススメします。賛否は分かれていますが、比較的安価に複数のゲームを入手できるだけではなく、普段購入しないようなタイトルに出会える場所という点はサービス改定後も変わりはなさそうですので。

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