シェイクスピアの「ヘンリー8世」はどこまで別人が書いたのか?AIが判定

盗作を発見するのにも役立つそう

中田ボンベ(Bonbe Nakata)
中田ボンベ(Bonbe Nakata)
2019年11月26日, 午後 02:30 in machine learning
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Universal History Archive/Universal Images Group via Getty Images
劇作家のウィリアム・シェイクスピアが残した作品の多くは、別の作家との共著だといわれています。例えば、16世紀初期にイングランドを納めたヘンリー8世の生涯を描いた『ヘンリー8世』は、シェイクスピアの後継者であるジョン・フレッチャーとの共作であることが指摘されています。しかし、これまでフレッチャーがどこまで関わったのかは不明でした。

そこで、文学研究者がAIを用いて、フレッチャーがどの程度執筆したのかを調べました。

今回の試みは、チェコ・プラハにあるチェコ文学研究所のペトル・プレチャチ氏によるもの。AIにシェイクスピアとフレッチャー両方の「最も多く用いる単語」や「最も頻繁に用いられる言語リズムパターン」などを学習させ、『ヘンリー8世』のどの部分がシェイクスピアによるもので、どこがフレッチャーの手掛けた部分なのかを判定。その結果、フレッチャーは「半分以下」に関わった可能性が高いことが分かりました。

フレッチャーが執筆した箇所は章の始まりや中盤、終わりなどさまざまな部分に登場し、中にはシェイクスピアとフレッチャーの両方の特徴が混在した箇所も多くあったといいます。ただし、シェイクスピアがフレッチャーを、フレッチャーがシェイクスピアを「模倣」した可能性もあるため、より確度を高めるためにはさらなる検証が必要とのこと。

今回の技術が発展すれば、例えば有名な作品が複数の作家によるものだと分かったり、ある作品が実は有名作家が別のペンネームで執筆していた作品だと判明したりなど、新しい発見につながる可能性があります。また、「盗作」を発見するのにも役立つかもしれません。

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関連キーワード: academic, ai, machine learning, neural network, personal computing, shakespear
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