LG製モバイルノート gram2020年版が日本発表。Ice LakeでもRAMスロットを継承

標準SSDはNVMeに。MS Office 2019搭載モデルも加わります

橋本 新義(Shingi Hashimoto)
橋本 新義(Shingi Hashimoto)
2020年01月20日, 午後 07:00 in notepc
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LG gram 2020 Japan ModelLG エレクトロニクス・ジャパンが、モバイルノートPC『LG gram』2020年モデルとして、3シリーズ19機種(一部は販売店限定モデル)の日本版を発表しました。発売日は2月7日から、想定価格は14インチ版が14万円前後、15.6インチ版が17万円前後、17インチ版が19万円前後からです。

gramシリーズは「軽量でありながら長時間駆動、さらにメモリやSSDの拡張サービスも受けられる(自己責任であれば市販のRAMやSSDによる拡張も可能)」という点が特徴のモデル。そうした特徴は今世代でもほぼすべて受け継がれています。

さらに現行機と比べた特徴は、CPUが"Ice Lake"こと、インテルの第10世代Coreのグラフィックス重視版に世代交代したこと。また他社のライバル機種と比べた際には、Ice Lake搭載機としては非常に珍しい、こだわりの"メモリスロット搭載仕様"となっている点が大きなポイントです。またM.2 SSDスロット×2仕様も現行から継続します(詳しくは後述)。
LG gram 2020 Japan Model
▲2020年モデルのモデル一覧(販売店限定モデルは含まず)と参考価格。13インチモデルが消えたため、シリーズとしての最低価格は上がっていますが、現行とはほぼ同程度と呼べるレベルです

LG gram 2020 Japan Model
▲14インチ版/ホワイトのキーボード。標準は今世代でも日本語配列。細かな形状などは現行モデルと同一です


また製品ラインナップ全体として見た場合は(Ice Lakeの搭載に相まって)全モデルにThunderbolt 3が搭載された点、標準のSSDが全機種でPCI Express接続/NVMe仕様へと高速化された点、さらにバッテリー駆動時間最長かつ最廉価モデルとなっていた13インチ版がラインナップから外れたこと、そしてMicrosoft Office Home & Business 2019搭載モデルが加わった点も特徴となります。


LG gram 2020 Japan Model
▲「モバイルできる17インチ」として名を馳せた、17インチモデルも外観はほぼ共通。軽さとバッテリー駆動時間の長さもほぼ継承されます


現行モデルから継承された最大の特徴は、本体の軽さです。14インチ版は本体重量999g、15インチでは1.12kg、17インチでも1.35kgと、それぞれの画面クラスでは非常に軽量。
とくに17インチ版は、世界最軽量となる現行モデルの約1.34kgとほぼ変わらず、他機種と比べると群を抜いて軽い構図は変わりません。また14インチ版も現行モデルは995gのため若干の増加となりますが、こちらも1kg以下、かつほぼ変わらない重さです。

一方のバッテリー容量は、14インチ版が72Wh、15、17インチ版では80Whと非常に大きいもの。これに応じて、駆動時間は14インチと15インチで約22~22.5時間、17インチで約19.5時間(JEITA 2.0測定法)と長くなっています。なお現行機では全機種共通で72Whだったため、15インチと17インチでは増量となります。

ただし現行機と比べた駆動時間という点では、CPUの強化に伴う消費電力増加などにより、14インチモデルではかなりの減少に(現行での約27時間から約22~22.5時間に)。また15インチはバッテリー増加により延長(現行20時間から22.5時間に)、17インチでも減少(現行約22時間から約19.5時間)となります。


LG gram 2020 Japan Model
LG gram 2020 Japan Model
▲14インチ版の拡張端子類。Thunderbolt 3(兼USB Type-C)は左側に1ポートのみ。現行モデルと同様ですが、ここは増やして欲しかったところ

LG gram 2020 Japan Model
LG gram 2020 Japan Model
▲15インチ版と17インチ版では、右側面にUSB 3.0(Type-A)が1基増えます。なお全サイズで「マイクロSDカードスロットはUFSカード兼用」という、隠れた特徴も


また本体サイズも、奥行きが若干ながら短縮されているなど、若干変化した仕様に。例えば14インチモデルでは323.4×209.8×16.8 mm(幅×奥行×厚さ)。現行モデルから約2mmの奥行き短縮となっています(ただし厚みは0.3mmの増加)。
ただし、拡張端子を含む基本的な外装デザイン、そしてキーボードの配列に関しては、現行モデルを継承。ぱっと見では現行モデルと変わりありません。

LG gram 2020 Japan Model
▲17インチ版のキーボード。今世代でも15インチとも共通のテンキー部搭載タイプとなります

LG gram 2020 Japan Model
▲LG gramの嬉しい特徴、アップグレードサービスは今世代でも継承されます。スロットも豊富に装備(プレスリリースより)


さて、冒頭で紹介した「メモリスロット搭載仕様」という点に関してですが、LG gramは昨今のモバイルノートPCとしては非常に珍しく、メインメモリ(RAM)がスロットを介した実装となっており、これにより増設や交換が可能となっています。2020年モデルでもこれは継承されており、3サイズ共通で、RAMとSSD(M.2)ともに2スロットを備えます。

一般的なモバイルノートPCではRAMが基板に直付けされているのに対し、LG gramはこうした構造のため「購入後のRAM増設が本体を買い替えることなく可能で、しかも安価に行える」という(以前のPCでは一般的でしたが、昨今では"失われた")大きなメリットがあります。

公式的にはLGエレ側が提供する『LG gram アップグレードサービス』により、メモリやSSDの交換、増設がサポートされるという扱いですが、いわゆる「自己責任であれば汎用のRAMやSSDの増設・交換が可能」というモデルでもあります。
このためgramシリーズは、とくに自作PC派や、古くからPCに慣れているヘビーユーザーより熱い支持を受けるモデル、という側面も持ちます。


またこうした実装方法は、とくにCPUにIce Lakeを搭載したモデルでは、おそらく本シリーズのみとなるはずです。というのも、Ice Lake内蔵GPUが備えるグラフィックス性能を活かすためには、3733MHz相当で動作する超高速なRAM(LPDDR4/X-3733)が必要となるため。
ただしこのRAMはスロットでは搭載できないため、今回のgramシリーズではDDR4-3200(3200MHz相当)としています。

つまり今回のgramシリーズは、「RAMを拡張可能なメリットを継承すべく、あえてIce Lake搭載機ながらメモリ速度を落とした」という設計のモデル、ということになるわけです。
「それならば、CPUは第10世代Coreでも"Comet Lake"のほうで良いのでは?」とも思えますが、これはThunderbolt 3コントローラのCPU内蔵や、グラフィックス速度が(DDR4-3200搭載でも)Ice Lakeのほうが良好、といった点、そして今後のCPU強化計画などによる選択と思われます。

LG gram 2020 Japan Model
▲こちらは15インチ/ダークシルバーモデル。現行と同じく、基本的には17インチと共通な外観です


さらに現行モデルのもう一つの特徴である堅牢性という点も継承。マグネシウム合金を採用した外装による耐衝撃への配慮や米国国防総省の『MIL-STD-810G』準拠テストの7項目クリアなど、現行モデルと同水準をアピールします。

LG gram 2020 Japan Model
▲画面サイズごとの基本仕様。CPUに合わせて無線LANもWi-Fi 6対応へと高速化されています


主な仕様は、上図の通り。CPUは14インチモデルのみCore i3/i5/i7、残り2サイズがCore i5/i7。内蔵GPUはCore i3のみがインテルUHDグラフィックスですが、i5とi7搭載機はすべてのサイズで高速なIris Plusを採用。LGエレ側は「現行モデル最大2倍のパフォーマンス」とアピールします(CPUモデル名『G7』のため、最上位クラスです)。

またディスプレイパネルに関しては、定評のある現行機とほぼ同様。全機種でIPS液晶を採用し、解像度は17インチが2560×1600、14と15インチがフルHD。色域に関してもsRGB比率96%と、液晶搭載のモバイルノートPCとしては優秀なレベルです。

LG gram 2020 Japan Model
▲ダークシルバーモデルの天面。ロゴは今回も『gram』のみと、シンプルです

LG gram 2020 Japan Model

このようにLG gram 2020年モデルは、現行機で支持を受けた軽さと駆動時間の両立といったコンセプトを守りつつ、心臓部となるCPU、そしてマザーボードなどを一新した「外装以外はメジャーアップグレード」とも呼べる機種。

一方で上述したように「あえて速度を落としても拡張性にこだわった」仕様をはじめ、Microsoft Office搭載モデルが加わったにも関わらず、非搭載モデルも継続販売する点など「従来機のユーザーからどこが支持されていたのかをよくわかっている」、ヘビーユーザーが喜ぶツボを押さえた設計やモデル構成なども、現行機から引き継がれています。

Office搭載機が加わったことで、現行モデルよりもさらに販売店での露出が増えそうな気配もある2020年モデル。筆者や歴戦の本誌読者などにとっては、今世代でも「軽くて比較的安価に買え、しかもアップグレードしがいのあるモバイルノートPC」として、変わらずに注目できる機種と呼べそうです。

 

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