自動採血ロボットが初の臨床試験を実施。成功率は87%

状況によっては人間よりも正確

山本竜也(Tatsuya Yamamoto)
山本竜也(Tatsuya Yamamoto)
2020年02月11日, 午後 06:00 in medicine
258シェア
Blood Drawing robot
病院で採血や点滴などを受ける際、担当者が不慣れ、あるいは血管が細くて見にくい、などの理由で何度も針を刺し直した経験がある人もいるのではないでしょうか。近い将来、そんな思いはしなくて済むようになるかもしれません。

米ラトーガス大を中心とした研究チームが、超音波を使って患者の静脈を認識し、採血を行うロボットを開発。人間を使った臨床試験を実施しました。

試験に参加した31人のうち、成功率は87%。静脈がわかりやすい被験者25人では成功率は97%になったとのこと。この結果だけだけを見ると、静脈がわかりにくい人に使うという目的は達せられていないようにも見えます。

静脈穿刺は採血だけではなく、血管内に細い管(カテーテル)を挿入し、必要なときに薬剤を投与できるようにする一般的な臨床手技ですが、以前の研究では臨床医による静脈穿刺は、目に見える静脈がない患者の27%、静脈が触ってもわからない患者の40%、そして衰弱した患者の60%で失敗するとのこと。これを考えると、今回のロボットの結果は十分に優秀と言えそうです。

実際の医療現場でも、衰弱した患者らの静脈を確認するため、超音波装置を使うことがあるとのことで、採血ロボットが実用化されれば、医療スタッフの負担は軽減されます。特に救急医療などでは、ロボットがカテーテル挿入など必要な措置を行っている間に、医療スタッフは別の準備を行えるので効率的になりそうです。

また、このロボットのシステムには、採血後の血液サンプルを処理するモジュールと、遠心分離式の血液分析装置も含まれているとのことで、このあたりの効率化も図れそうです。

なお、今回の試験結果は、衰弱した患者以外では医療従事者よりも成功率が低いとの指摘もRedditでなされています。ロボットはまだプロトタイプのため、今後さらに成功率が向上するのを期待したいところです。

TechCrunch 注目記事「新型コロナのソーシャルディスタンス(社会的距離戦略)を強力に支援するビデオチャットアプリ8選

新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]

TechCrunch Japanへの広告掲載についてのお問い合わせはad-sales@oath.com まで。媒体概要はメディアガイドをご覧ください。

関連キーワード: blood drawing, Blood samples, medicine, needle, robots, tomorrow, ultrasound, veins, venipuncture
258シェア