ニコラ・モーター、水素燃料電池を搭載するピックアップトラックを発表

ただし、まだCGだけ

Hirokazu Kusakabe
Hirokazu Kusakabe
2020年02月13日, 午前 06:50 in Transportation
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Nikola Motor米国アリゾナ州に本拠を置くニコラ・モーターが、「Badger(アナグマ)」と名付けられた新型電動ピックアップトラックの画像とスペックを発表しました。電気技術者で発明家でもあったニコラ・テスラの名前をご存じの人は、既に定評ある電気自動車メーカーの名前と混乱するかもしれませんが、こちらはテスラではなくニコラです。

そして奇遇にも(?)テスラからも先日、電動ピックアップトラック「Cybertruck」が発表されたばかりですが、ニコラのBadgerは外部電源から充電したバッテリーのみならず、水素燃料電池による電気も使って走ることが可能です。

Nikola Motor

容量160kWhのリチウムイオン・バッテリーに蓄えた電気のみによる航続距離は300マイル(約483km)と、最大500マイル(約805km)を走れるテスラのCybertruckに後れを取るものの、車載タンクに水素を充填し、120kWhの電気を発生する燃料電池も併用すれば、航続距離は600マイル(約966km)と一気に倍増。4輪を駆動するモーターの出力は、連続で455hp(約461ps)、瞬間的には906hp(約919ps)を発生し、最大トルクは1329Nm(135.2kgm)にも達します。

0-60mph(約96.6km/h)加速は、これまた奇遇にもテスラ Cybertruckとまったく同じ2.9秒と発表されています。ただし、ピックアップトラックの性能として重要なけん引能力は8000ポンド(約3629kg)と、3基のモーターを積むテスラ Cybertruckの1万4000ポンド(6350kg)には及びません。

5人乗りで、全長5900mm × 全幅2160mm × 全高1850mm。荷台の幅は1560mmと、意外にも細かな仕様が発表されているものの、現時点ではCGによる画像が公開されているだけ。実車は2020年9月に「ニコラ・ワールド」と銘打ったイベントで披露される予定です。

Nikola Motor

テスラとの差異は、燃料電池うんぬんよりも、見た目の印象が大きいかもしれません。テスラのCybertruckが、ステンレスの平板を直線的に組み合わせた斬新なデザインであるのに対し、ニコラのBadgerは伝統的なピックアップトラックと一見あまり違いません。テスラにトラックのデザインを盗用されたと訴えを起こしたこともあるニコラのトレヴァー・ミルトンCEOは、内心悔しい思いをしているのではないかと思いきや、しかし、どうやらこれには理由があるようです。

Nikola Motor

ニコラは先日、イタリアのトラック・メーカーであるイヴェコと提携し、同社の「S-Way」と呼ばれる新型トラックをベースに、水素燃料電池トラック「Nikola TRE」をドイツにあるイヴェコの工場で生産すると発表したばかり。Badgerの外観が典型的なピックアップトラックのそれであることは、同様にどこかの自動車メーカーが製造する既存のピックアップトラックをベースにして製品化するつもりだからと思われます。ニコラはBadgerについて「他のOEMと共に、彼らの認証済みパーツと製造設備を使って生産する予定」としています。

Nikola Motor

ニコラ・モーターは、これまでEngadgetでもお伝えしているとおり、水素燃料電池駆動のトラック「Nikola ONE」と「Nikola TWO」を2016年に発表。同時に全米各地に水素ステーションを設置する計画もぶちあげました。

しかし、いまだに水素ステーションは1カ所もオープンしておらず、またこれまで発表されたトラックは、まだ1台も公道を走り始めていません(ようやく具体的な生産計画が発表されたNicola TREも、市場に出るのは2023年になる予定です)。そうした経緯から、新たにピックアップトラックのCGを見せられても眉に唾を付ける人は多いようです。

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さらにいえば、近々電動ピックアップトラックの発売を予定しているライバルは、テスラだけではありません。GMはハマー・ブランドから1000馬力のEVを発売すると予告フォードもベストセラー車「F-150」の電動化を計画しています。RivianやBollingerなどの新興メーカーも量産に向けて着々と準備を進めています。これらに対し、ニコラの水素燃料電池がアドバンテージを発揮するには、先に水素ステーションが普及しなければ話になりません。

いずれにせよ、9月のイベントではもう少し具体的な計画が明らかになると思われます。いろいろな意味で興味深く見守ることにしましょう。



 
 

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