FCAが本社工場に太陽光発電を大規模導入。EVの新型フィアット500は6月に量産開始

マセラティの電動モデルもここで生産されます

Hirokazu Kusakabe
Hirokazu Kusakabe
2020年02月19日, 午前 08:00 in transportation
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FCAフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が、歴史あるイタリア・ミラフィオーリ工場の改装について新たな発表を行いました。バッテリー駆動電気自動車(BEV)となる新型フィアット500の量産前生産車が、すでに同工場の組み立てラインで作られていることも明らかになりました。Fiat 500
丸みのあるレトロなデザインで人気が高いコンパクトカー「フィアット500」(上の写真)の現行モデルが発表されたのは13年も前のこと。間もなく登場する新型は、最初からバッテリー駆動の純粋な電気自動車になる予定です。

また、FCAは同グループが擁する高級車ブランドのマセラティでも、これから続々と電動化モデルの投入を計画しています。

そんな新世代のイタリア車が生産されるのが、イタリア北部のトリノ近郊にあるミラフィオーリ工場。1939年に操業を開始したフィアット本拠地の工場に、FCAは7億ユーロ(約830億円)を投資し、新型フィアット500 BEVの生産ラインを完成させました。この組み立てラインでは、すでに先行生産車(本格的な量産を開始する前にテスト的に生産される車両)が作られており、6月には販売に向けた量産が始まる予定です。

Maserati Ghibli

FCAによれば、同工場ではマセラティの量販セダン(といっても日本での販売価格は870万円〜と高額になりますが)「ギブリ」(上の写真)に加わるハイブリッド仕様もすでに生産を始めているとのこと。実車は近々公開されるでしょう。さらに高級クーペおよびカブリオレの「グランツーリスモ」と「グランカブリオ」(下の写真は現行モデル)の次期型には、同ブランド初となる純粋な電気自動車バージョンも設定されることが改めて明言されました。その発表は2021年に予定されています。

Maserati

これらの新世代モデルを生産するために、FCAはミラフィオーリ工場を「持続可能」な生産拠点へと大掛かりな改装を進めています。その目玉として今回発表されたのが、合計面積15万平方メートルにおよぶ大規模な太陽光発電パネルの設置です。

このうち12万平方メートルは本社オフィスを含むビルの屋上に、そして3万平方メートルは1750台が収容可能な駐車場に設置される予定です。

fca

フランスのENGIE社が手掛ける駐車場のシステムは、太陽光から駐車場に置かれた電気自動車のバッテリーに充電できるだけでなく、700台の電気自動車に蓄えられた電気を電力網に送り、工場で活用することも可能なV2G(Vehicle to Grid)ハブとしての機能も備えます。

この太陽光発電システムが完成すれば、15MWの電力を供給でき、5kt以上のCO2を削減できるとFCAは主張しています。

また、ミラフィオーリ工場には、FCAの電動モデルのためにバッテリー・パックを製造する施設も近々完成する予定です。FCAはそのために5000万ユーロ(約60億円)を投資すると、2019年10月に発表しています。

BMW

自動車のパワートレインのみならず、製造過程でもCO2排出を減らそうと尽力している自動車会社は、もちろんFCAだけではありません。トヨタはすでに2019年より、欧州にある9つの製造工場をはじめ、部品倉庫や物流センター、本社と各支社なども含め、欧州における事業で1年間に使用する全ての電力を、再生可能なエネルギーに切り替えたと発表しました。

BMWは電気自動車「i3」の生産に使用する電力を、工場の敷地内に設置した風力発電装置で100%まかなっています(上の写真)。フォルクスワーゲンも最近発表した新型EV「ID.3」について、部品やバッテリーセルの製造から、車体の組み立て、塗装に至るまで、すべて再生可能エネルギーで行っていると発表しました。

 

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