ファーウェイとサムスンのシェア争い、2020年春スマホは「スーパーカメラ」vs「8Kビデオ」

カメラフォンの頂点はどちらの製品か

山根博士 (Yasuhiro Yamane)
山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2020年03月31日, 午前 11:30 in smartphone
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ライカカメラを搭載するファーウェイの新製品「P40」シリーズが発表になりました。2020年の各社新製品は5Gに対応し、消費者がスマートフォンに最も求める機能であるカメラを強化した製品が目立っています。

P40シリーズ3機種は5Gに対応しますが、オンラインで行われた発表会では5G機能について深い説明はなく、「5Gはもはや当たり前」という時代になったことも感じさせました。そしてP30シリーズで高評価を受けたカメラはさらに性能が高まっています。

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ファーウェイが昨年発表した「P30」シリーズでは光学5倍望遠のペリスコープカメラ搭載モデル「P30 Pro」を投入し、デジタルと組み合わせ50倍のズームで世界中を驚かせました。「月の表面も写せるカメラ」はスマートフォンカメラの限界を一気に打ち破ったと言えるでしょう。

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とはいえファーウェイのカメラフォンとしての独走を他社が黙って見ているわけではありません。2020年2月にサムスンは「Galaxy S20」シリーズを発表、カメラ機能を一番の売りとしてPシリーズに直接ぶつけてきました。それまでのSシリーズは「高性能スマートフォン」としてあらゆる性能に優れた点を売り込んでいました。しかし今回のS20シリーズはずばり「カメラ」にフォーカスしているのです。

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Galaxy S20シリーズは最上位の「Galaxy S20 Ultra」で光学5倍望遠のペリスコープカメラを搭載、望遠能力は最大100倍。さらに108メガピクセルカメラも搭載しており、「100」と「108」という、消費者アピールしやすい性能で話題になっています。

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Galaxy S20シリーズはまた、10秒の動画を撮影するとショートビデオクリップやAI判定による抽出写真を数枚撮影してくれる「シングルテイク」も搭載。スマートフォンのカメラの使い方をより簡単にしてくれます。カメラの性能だけを高めるのではなく使いやすさを訴求することでファーウェイPシリーズへ挑もうとしています。

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一方P40シリーズは、最上位モデル「P40 Pro+」が光学10倍望遠の新設計されたペリスコープカメラを搭載。望遠性能はこれでGalaxy S20 Ultraと同じ100倍となりました。また光学3倍望遠カメラも搭載することで、望遠の単焦点側の弱点をカバーしています。これに加えて1/1.28型という大型RYYBセンサーの50メガピクセル広角カメラを搭載。写真性能に関してはさすがPシリーズの最上位モデルといえる仕上がりで、発表会ではGalaxy S20 Ultraとの作例比較を行い、暗所やズーム領域を含めP40 Pro+の優位性を大きくアピールしていました。

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蛇足ながら昨年も今年もPシリーズ最新モデルの発表は、Galaxy Sシリーズ最新モデルの発表の約1か月後となっています。これは最新のGalaxyを入手して実際の比較を行ない、カメラを含めた性能の高さをアピールする意味もあるのでしょう。

このようにファーウェイは業界トップのカメラフォンとしての地位をさらに引き上げ、他社の追い上げを振り切るために「美しい写真を」「誰でも」「簡単に」撮れるカメラをP40シリーズに搭載しました。すなわちP40は新時代のカメラフォンといえるわけです。P40シリーズの発表会のキャッチワードが「#VisionaryPhotography」だったことからも、写真にフォーカスした製品であることがわかります。

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一方、同じカメラの強化でもGalaxy S20シリーズは動画、しかも8Kを大きくアピールしています。Galaxy S20 Ultraのみが搭載する108メガピクセルカメラは確かに大きな特徴ですが、Galaxy S20シリーズは3機種共に8K動画撮影に対応しています。さすがに8Kで録画するとファイルサイズもかなり大きくなりますが、高画質な8Kで録画さえしておけば、編集作業でSNSでシェアしやすい4KやHDなどの動画に変換できます。

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また8Kビデオからワンタップで写真保存も可能、これは画面キャプチャではなく、動画ファイルそのものの1シーンをキャプチャするので33メガピクセル相当で保存できます。つまり8Kで動画を撮っておけば、あとから美しい写真にも保存できるのです。シングルテイクの10秒動画撮影も「写真を残すためにビデオを撮る」機能で、Galaxy S20シリーズは「動画を撮れば」「写真も残せる」スマートフォンなのです。

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8Kは他社の5Gスマートフォンでも特徴機能になっています。シャープ初の5Gスマートフォン「AQUOS R5G」は8K録画に対応。サムスンが8Kからの写真切り出しや再編集を提供するのに対し、シャープはビデオを自動拡大して表示し動画を楽しめる「8Kフォーカス再生」機能を搭載しています。またシャオミの最新5Gモデル「Mi 10」「Mi 10 Pro」も8K撮影に対応しました。

2020年春時点で、各国の5Gのカバレッジエリアはまだそれほど広くはありません。そのため5Gスマートフォンを買ってもそのパフォーマンスは完全に生かしきれない状況です。しかしスマートフォンの買い替えサイクルは2年程度になっており、2020年春モデルの購入者はあと2年は同じスマートフォンを使い続けます。1年もすればどの国も5Gのエリアは今より広がっており、5Gを日常的に使うシーンも増えているはずでしょう。

ファーウェイのP40シリーズは、SNSでもプロ画質の写真をシェアする時代が来ることを見越してカメラの性能を高めたと言えます。一方サムスンのGalaxy S20シリーズは今からビデオを撮ることを習慣づけることで、美しい動画を未来に残し写真も美しくキャプチャできるという使い方を提案しようとしています。そしてどちらの性能も5Gの高速環境下で威力を発揮します。

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カメラフォン業界トップのファーウェイに追いつこうとカメラの性能を高めたサムスンですが、両者のターゲットユーザーや製品の方向性は異なっています。2020年春最も注目を集める2社のフラッグシップシリーズ、どちらにより多くの消費者が注目するのか気になるところです。


 
 

 

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