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開発秘話や驚きの活用術も。熱いユーザーが集結した『Galaxy Note8降臨祭』イベントレポ

既に購入したユーザーも多数来場、アツいNoteユーザーも納得の6時間でした

Engadget JP Staff , @engadgetjp
2017年11月2日, 午後08:30
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待望のペン対応スマートフォン『Galaxy Note8』が、ついに国内でもNTTドコモとauから発売になりました。

Galaxy Noteはフラッグシップとしての高性能に加え、ユニークなSペン入力の使いやすさから、ヘビーユーザーからも高い評価を得てきたシリーズ。

なかでも最新のGalaxy Note8は、前面のほとんどを画面が占める『Infinity Display』の採用、現行Androidで最強クラスの性能に加え、Noteシリーズが日本では3年ぶりとなった点などからも、大きく注目されています。

10月28日(土)、Engadget では Galaxy Note8の発売を記念するイベント『Galaxy Note8降臨祭』を開催しました。歴代Noteシリーズを手がけた「Galaxyの『中の人』」によるディープな開発秘話トークから、Note愛では誰にも負けないと語る携帯電話ジャーナリストの使いこなし術、そしてGalaxy Note8にあわせ登場する最新周辺機器の実演を交えた紹介まで、盛りだくさんな様子をレポートします。

「Galaxyの中の人」が語る、知られざるGalaxy Note8のこだわり



第一部となるトークショーは、自他ともに「日本一Galaxyを知る男」と認めるサムスン電子ジャパン 糸櫻幹雄氏による、Galaxy Note8のディープな機能紹介です。



まず日本におけるNoteシリーズの変遷と、裏話から紹介。とくに初代Galaxy Noteは、海外での発表時では日本発売の予定はなかったものが、土壇場になって急遽発売が決定したことで、通常は1年程度が必要な準備を半年ほどで進めたという、今だから明かせる話を披露。来場者の関心をガッチリと掴みます。

Note IIとNote 3を経て、Galaxy Note Edgeでは、現在では端で湾曲した『エッジスクリーン』を世界初導入。現在では Galaxy 高級モデルのシンボルになった曲面超狭額デザインです。

Galaxy Note Edge のボイスメモでは、マイクで8方向の音を判別、話者ごとに声を抽出できるという先進的すぎる機能も。「スマホ初ですが、スマホ最後になってしまった」。支持する声もあったものの使用率は高くなかったとのこと。



最新モデルに至る数々のイノベーションを紹介したうえで、いよいよ Galaxy Note8 の特徴紹介。カタログに載っている話はしません、と宣言した糸櫻氏がまず紹介したのは、ディスプレイの「こだわりの丸み」。

一般的にはGalaxy S8 や S8+と同じと思われていますが、実はペン入力に合わせた曲面として設計されているといいます。

具体的には、Galaxy S8やS8+に比べて、6Rから5Rへと、より鋭角に。対角を測定する画面サイズでは、S8+とNote8では0.1インチしか変わらないものの(6.2インチ対6.3インチ)、横幅のフラットな領域は画面サイズ以上に増しています。



続いては、縦長・大画面を活かす機能として、同時に2つのアプリを起動できるアプリペア機能を紹介。これはもともと、Galaxy Note5(日本未発売)でマルチウィンドウを使うユーザーを調査したところ、よく使われる組み合わせが決まっている点に着目したもの。

このGalaxy Note5ユーザーの統計では、全世界的によく使われるのは「動画+メッセージアプリ」のコンビ、そして北米ユーザーはカーナビとカーオーディオのかわりに「地図+音楽」のコンビをよく使うといった話も。

また糸櫻氏のおすすめとして「『マイファイル』を2つ起動すると、ファイルのコピーや移動が凄く便利。ファイルのドラッグにはSペンも使えるので快適です」と、ユーザーに向けた小技紹介もありました。



次に、Noteシリーズならではの付属ペンであるS Pen(Sペン)について。まずはハードウェアの変遷として、Galaxy Note EdgeとGalaxy Note5、そしてGalaxy Note8のペンの改良点についてまとめました。

ここで注目は、追随性(レイテンシ:入力遅延)について、Galaxy Note5から70msという数字が公開された点。この値はペン対応機器で手書きメモやイラストを描く際に違和感の一つとなりますが、Note8は「ほぼボールペンの程度にまで抑えている」と触れました。

またNote8での大きな改良点は、ペン先の細さ。Note5までは直径1.6mmなのに対し、0.7mmと半分以下になっています。ここは「太くするにはソフトウェアでできますが、細くするにはペンのハードウェアから改良が必要です」と触れています。

細かい絵や文字を描く際にはペン先の太さは影響が大きいだけに、既に購入したユーザーからの評価が高いポイントです。

そしても一つの特徴が、防水、防じん仕様である点。単純に使えるというレベルではなく、雨が降っている状況でもメモが取れるほどの設計となっているため、紙とペンが使えない天候でもメモが取れるのがポイント。

ここに関しては「リアルな紙とペンでは不可能なことを可能にするのがSペンのコンセプトですが、雨天でも使える点はその一つです」とのコメントも。



さらに、今回のSペンで開発チームがこだわった点として、実は「背側にあるプッシュボタンのカチカチ感」がある、と発言し、来場者を驚かせます。

糸櫻氏曰く、これはノック式ボールペンのような感触を求めた設計で、取り出すときだけでなく、ボールペンを手遊び的にノックする際にも楽しめるようにと考えたとのこと。そのため、設計時には単純な(壊れるか否かの)耐久試験のみならず、カチカチした感触を失わないかもチェックしているとのこと。

流石の糸櫻氏も、この話を聞いたときには「この会社凄いなあ」と思ったと、本音のエピソードも披露していました。

ソフトウェア側に関しては、画面オフが目玉。これは文字通り画面をオフにした状態(ロック状態)からSペンで本体を起動し、即座にメモを取れる機能。

日本で発売されたGalaxy Noteシリーズでは初の機能となりますが、実はGalaxy Note5ユーザーの調査データでは、手書きデータのうち64%は画面オフメモからという結果が得られたため、機能強化したといいます。

さらに新機能の一つとなる、Sペンで描いた文字やイラストの軌跡をアニメーションとして残し、SNS等で動く手書きスタンプとして相手に送れるライブメッセージや、紙とペンではできないこととして、ペンを使った翻訳機能や、ルーペ(拡大鏡)機能について紹介。

翻訳では通貨や単位も変換できるため、海外からのWeb通販にも便利な点、ルーペはスマホ向けWebサイトなど、アプリ側でズームができない内容でも関係なく拡大でき、便利な点について触れています。



続いては、Galaxyシリーズとして初のデュアル仕様となったメインカメラ。ここはGalaxy S8シリーズに比べても目玉的な改良点のため、大きく注目されている箇所です。

ここで糸櫻氏は、デュアルカメラにも用途によって異なる構成があり、現在のトレンドは低照度(暗所)時の画質を上げるモノクロ+カラー構成、標準に加えて広角撮影用ワイドレンズを加えた構成、そして遠距離用に望遠レンズを加えた構成と語ります。

そして暗所撮影時の画質や広角レンズに関しては従来のGalaxyでも実現してきたため、従来では難しかった望遠レンズをNote8で搭載したと紹介しました。

続いて新機能、ライブフォーカスの紹介へ。これはいわゆる背景ぼかして撮影ですが、ライバル機とはひと味違い、撮影時のみならず、撮影後にも背景のボケ具合を調整できる点。そして望遠側に加えて広角側でも同時に撮影するため、必要があれば広角側の写真も使える点もメリットです。



さらに基本性能の充実に関しては、SoCとして現在Androidでは最高速となるクアルコム社製Snapdragon 835の採用、そしてRAMが6GBとAndroid機としては最大容量に増加したことで、複数アプリの同時実行やゲームアプリなどがより快適に実行できる点をピックアップ。

とくに外部ディスプレイに接続することでデスクトップPCライクな操作を可能にするDeX Station接続時では、メモリへの負担が増すため、6GBの凄さが体感しやすいとのこと。

さらに隠れた新機能としては、指定したWi-Fiの圏内に入るとWi-Fiオフ時でも自動的にオンにして接続できるAdapt Wi-Fiや、ヘッドホンの音質を自動調整するイコライザー機能であるAdapt Soundが、ユーザーの年齢で簡易設定ができるようになった点などについても紹介しています。

最後に「Galaxy Note8は握っても、書いても、撮っても優れたモデル。Sペンはさまざまな可能性を秘めているため、これからもサムスンは『モバイル+ペン』で新しい価値を提供し続けます」と宣言し、第一部は閉幕となりました。

「何かあったらペンを抜け」な山根流Note活用法



第二部トークショーは、ご存じ携帯電話研究家である山根博士こと山根康広氏による『俺は世界一 Galaxy Noteが好きだ』と題した本音トーク。1500台の携帯電話を収集していることで知られる山根氏ですが、実はここ数年、メインとなるスマートフォンが歴代Noteシリーズというヘビーユーザーでもあります。



司会を務めるのはEngadget日本版編集長の矢崎飛鳥。Engadgetのスマートフォン系イベントではおなじみのコンビです。

タイトルからするとNoteシリーズへのラブコールか、と思いきや、自ら歴代のNoteシリーズをヘビーに使ってきた山根氏ならではのNoteの魅力や使いこなし術について語る、という、購入検討者にもユーザーにも参考になる内容です。



山根氏はまず、初代Galaxy Noteの発表会に立ち会った際の雰囲気について解説。発表されたのはドイツの家電見本市「IFA」にてだったのですが、当時は家電製品が主役で、最後にひっそりと発表されたといいます。

しかし当初は「こんなに本体の大きなスマホは売れない」との声もあった中で、初代Noteは大ヒット。Note8まで続く人気シリーズの礎を築くモデルとなりました。



話題は続けて、山根流Noteシリーズの使い方にシフト。「大画面+ペンは最高。キーボードより自然な姿勢で書ける」「画面オフメモは、画面ロック状態からもSペンを抜いたらすぐに書ける。気がついたらメモを取っているぐらいの気軽さで使いましょう」と、気張らずにメモを取る重要性について紹介。

さらに「インタビューなどでは、PCを開くよりも雰囲気が良くなることがある。ペンを持っていると相手に真面目な感じを受けるのではないか」といった、職業で培ったノウハウも語ります。

さらにSペンで呼び出す専用メニューであるエアコマンドに関しても「エアコマンド最強伝説」とアツくアピール。アプリアイコンも登録できるようになり実用性が増した点や、ルーペ機能や翻訳機能の便利さに触れています。

またアプリペア機能も、たとえばカメラとギャラリーを同時起動し、撮影後の写真と比較しながら写真を撮る使い方をガイドしました。



他にも、Galaxy Note8の魅力ならぬ魔力として、惚れ込んだポイントとして「画面」「カメラ」「Sペン」「DeX Station」の4つを列挙。

とくに画面に関しては、6.3インチの大画面なので、OS標準のマルチウィンドウにGalaxy独自のポップアップウィンドウを加えて3画面を並べても実用的に使える点、マルチウィンドウ状態では1つあたりのアプリ画面は小さくなるため誤タップが発生しやすくなるが、Sペンがあれば細かな操作も楽々できる点などを紹介。

DeX Stationに関しては「使うとか使わないとか考えたら多分買いません。これは使ってみないと便利さが実感できないので、まず買いましょう」と、記事でも見られる山根流背中押しでトーク。一方で海外出張でホテルに置いておき、作業が捗ったエピソードなど、実用性の高さを紹介することも忘れませんでした。

このように、ペンを使うスマートフォンとしてのNoteシリーズを高く評価している山根氏。

最初からペンを使う前提で作られたスマートフォンとして見ると、実はライバルはおらず、Galaxy Note8対○○的な記事はその観点からは意味がない。むしろライバルはペンを使うデジタル文房具、とアピール。「何かあったらペンを抜けがNoteの作法です」とまとめ、来場者から大きな感心を得ていました。



そうした山根氏のSペンへの愛情にひかれてか、横で聞いていた糸櫻氏が、Sペン搭載の大型画面モデルとして、12インチ有機EL画面搭載のWindows 10タブレット『Galaxy Book』を携えて登場するというサプライズも。

要望が多ければ同機の日本投入も検討するかも、と紹介したこともあり、来場者への「皆さん、日本版が欲しいですか」との問いかけでは、会場のほぼ全員が賛同していました。

(※その後、発売が正式決定! 11月中旬から販売開始予定)

Galaxy周辺機器も端々にこだわりポイントが



第三部は、再び登壇した糸櫻氏と、アシスタントの石川ゆい氏による、Galaxyブランドの周辺機器紹介。



Galaxyが考えるのはスマホを中心にいろいろな機器が繋がる世界。なので周辺機器にも力を入れています。皆さんの心をくすぐる製品に力を入れていきたい、と切り出した糸櫻氏は、今回力を入れるライフスタイル・バンドこと『Galaxy Gear Fit2 Pro』を紹介。

他メーカーはフィットネスバンドとして紹介されているタイプの製品ですが、私たちは運動をしていないときでも活用してほしいので「ライフスタイル・バンド」と付けています、と繋げます。

そうした姿勢は、同モデルの特徴である自動で運動を検知してログを取得する機能や、スイミングの計測にも使える水深50m防水機構、さらには17種類の運動計測に対応する点などに表れています。

またバッテリー駆動時間も、糸櫻氏が自ら使ってみたところおよそ3日間は持ちますとのこと。



計測の種類は日本であまりなじみのないものもあり、例えばジャンプで跳んだ瞬間に手を叩く「スタージャンプ」といったものも。ここで来場者に詳しい方がいたため、石川さんがアドバイスを聞いて即興で実演する、という場面も。来場者から拍手が沸き起こりました。



そして話題はもう一つのGalaxyイチオシである、完全ワイヤレスイヤホン『Galaxy Gear IconX』に続きます。
同機種は、糸櫻氏が「Bluetoothイヤホンあるある」と語る、音が途切れるデメリットへの対策が特徴。



左右の本体に独立して4GBメモリを搭載つつも、双方に同じ音楽データを記録。同期信号のみを左右間で通信することで、音切れを防止しつつバッテリー駆動時間を延長(スマホとの連携では最大5時間ですが本体メモリでは6時間に伸びます)、さらにスマートフォンがなくても音楽を聴ける、という一石三鳥的な機能が目玉です。

さらに対応するGalaxy本体と組み合わせることで、Bluetooth通信のCODECが、Galaxy独自のScalable(スケーラブル)コーデックと呼ばれるものとなります。これはBluetooth通信が途切れる大きな要因であるWi-Fiとの干渉を防ぐ点に配慮したもので、積極的に混雑の少ない周波数帯を探して接続し、音の途切れを防ぎます。

またこちらもフィットネス向け機能に対応。中でも目玉的機能になる、音声ガイドをする「コーチ」に関しては、実はいろんな運動に向けて、10人のコーチがいますとアピール。Galaxy側のアプリを交えて、コーチ(運動内容)ごとのプランをガイドしました。



さらにサプライズとして、国内未発売という貴重なピンクカラー版を公開。モデルとして石川さんが装着したところを見て、来場者の方々も好反応を見せていました。





ここで進行はプレゼント抽選を兼ねたGalaxy Gear Fit2 Proの実演コーナーへ。これはフラフープ、なわとび、ボクシングの3ジャンルから運動を選び、1分間実演。消費カロリーの多さで対決するというもの。

石川さんが得意のフラフープを披露し、来場者がボクシングとなわとびで挑戦。結果は来場者同士がなんと引き分けとなり、じゃんけんの結果でGalaxyグッズをゲットするという、波乱含みの展開に。来場者のパフォーマンスのアツさも手伝い、盛り上がりを見せました。

来場者プレゼントはさらに豪快に、Galaxy Note8本体までも登場



さて、EngadgetのGalaxyイベントでは名物ともなっているプレゼントですが、なんとGalaxyグッズの数々に加え、指定ハッシュタグを付けたツイートから選ばれたGalaxy Gear IconX、そしてGalaxy Note8本体までも景品となる豪華、かつ豪快なものに。





抽選に関してもサプライズ的に、イベントの端々に挟まれるクイズや上述した運動の消費カロリー、さらにはプレゼントとして配布されたスマホスタンドのGalaxyロゴの大きさで当たりが仕込まれる(Infinity Display的な、縁までギリギリになっているロゴのものが当たり)など、驚きを誘うものでした。

また来場者に配られたGalaxy Note8特製せんべいも、フルカラー印刷がなされた一品となっています。



またトークショーと並行して、Note8本体20台のタッチ&トライ展示やモデル撮影コーナー、Galaxy Gear Fit2 ProとGalaxy Gear IconX、そしてDeX Stationと、Note 8対応のVRヘッドセットである新型Gear VR with Controllerの実機も展示。トークショーで気になる機器はその場で試せる趣向となっていました。



実際に休み時間やトークショー終了後の懇親会では、各機材を試すべく来場者が続々と集まります。とくにNote8は多くの展示機にも関わらず、混雑する場面も多々ありました。



また懇親会では、糸櫻氏と山根氏をはじめ登壇者と直接話せる機会も。両氏ともファンに囲まれていたのが印象的です。



イベント全体としては、登壇者だけでなく来場者も非常に熱かったことが印象的。とくに既にNote8を購入しているユーザーでさえも、終了後には満足した顔を見せていました。



糸櫻氏は、「これまでのNoteシリーズイベントなどで、ペン入力は難しくて使いこなせないのでは、と尋ねられるのですが、皆さんはスマートフォンよりも先にペンに触ったはず。紙とペンのように使えばいいので、使い方がわからないというのは難しく考えすぎではないかと思います」と、ペンを気軽に使ってほしいとアピール。

また「Noteシリーズの普及に関しては、ユーザーの方々が普段からペンを使っているのを見せることが大切だと思います。ぜひいろいろなところで、ペンを使っている姿を見せつけてください」と繋げます。

今回買い逃すと、日本では次いつ出るかわからないですよと冗談を交えつつ「来年もNoteシリーズのイベントができるといいなと思います」と、前向きなコメントで締め。

Galaxy Note8の便利さと凄さを改めて実感すると同時に、これであれば次に登場するGalaxy Noteも間違いなく凄くなる――そう感じさせるイベントとなりました。

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