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レノボの新型ノート、YOGA 910がMacBook Proに挑む。楽しくて便利な、新生活にふさわしいノートPCはどっちだ!?

使ってみるとわかる、新生活への相性の良さ

Engadget JP Staff, @engadgetjp
2017年2月17日, 午後01:00
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2017年も早くも春めき、新入学・新社会人の皆様を中心に、気分を一新する季節になりました。新しい家電製品や、PCの購入を検討している方も多いでしょう。とくに授業や仕事などでノートPCが必要となる大学生の方々は、どんなモデルを購入するかと慎重に考えている方も多いと思います。

昨今新しくノートPCを購入する際に、一つの選択肢となるのが、WindowsかMacかでしょう。ここ最近はMacの人気が高まっていますが、WindowsのノートPCもそれに対抗すべく、機能やデザインでも数年前とは大きく様変わり。より個性的なモデルが続々と登場しています。

今回は、Macに負けない完成度を持ち、さらにタブレットとしても使える変形機能を持った最新WindowsノートPCの代表として、Lenovo(レノボ)の『YOGA 910』を紹介。MacBookの最新モデルの中でも隠れた人気機種となっている「MacBook Pro 13インチ Touch Barなし版」(以下MBP)と比較し、メリットを探ってみます。

まずは結論となるポイントから。おおむね、以下のような印象となりました。

  • ・YOGA 910の特徴である「タブレットにもなる変形機構」は楽しく、便利
  • ・YOGA 910の指紋認証機能は普段使いに便利
  • ・本体サイズはMBPが小さいが、画面はYOGAが大きめ、重量はほぼ互角。
  • ・デザインはそれぞれに良さがあり、甲乙つけがたい
  • ・処理速度はMBPが若干有利なれど、ストレージは両機種とも優秀。バッテリーはYOGA有利
  • ・価格はMBP優勢なれど、純正のMicrosoft Office分を考えるとYOGA 910も健闘


より便利に、楽しく使えるタブレットへの変形機構

まずはYOGA 910の大きな特徴である「タブレットへの変形機構」と「ウォッチバンドヒンジ」、そして「指紋認証」について紹介します。



レポートの提出間際など、周囲に机はないけれど、急ぎでテキストや資料を確認したい......というシチュエーションはよくあります。

そこで役立つYOGA 910の機能が「タブレットモード」です。液晶画面を360度回転させ、本体の裏側にぴったりくっつけることができます。180度以上画面を開けた状態で持つと、タブレット状態となるわけです。もちろんタッチパネルなので、タブレットのように操作できます。



またYOGA 910は、「ラップトップモード」と「タブレットモード」の他に、2つのスタイルに変形できます。それが、Λ(ラムダ)のような形の「テントモード」(写真=上)と、裏返したキーボード側を底面に置く「スタンドモード」(写真=下)です。

たとえば、沢山の備品が置かれている狭い机でPC作業をしなければいけない......という場合に、Λ型の「テントモード」なら、設置面積を狭くできるため、机のスペースをとらずに作業できる点がメリットです。



一方「スタンドモード」はキーボード面が机にしっかりと接地するので、画面を強くタッチしても端末がずれません。また重心を低くできるので、タッチ操作時の安定感が増す利点もあります。

また、画面をより自分の身体側に寄せることができるので、PDF資料の確認や、大学の講義の合間に電子書籍などを読む場合にも最適なスタイルと言えます。

もちろん、タッチパネルに対応していること自体も、YOGA 910のMBPに比べたアドバンテージです。スマートフォンが普及した今、PCでも無意識に画面をタッチしてしまうことがありますが、YOGA 910では通常のノートPC操作も、タッチ操作も、自分の使いやすい方を選ぶことができます。



YOGA 910のもう一つのポイントが、高耐久な『ウォッチバンドヒンジ』です。ヒンジが360度回転するため、普段使いで液晶面に強い力が加わってしまっても、ヒンジ部に無理な力が加わって故障するといったことを防ぐことができます。

特に大学生の場合は、在籍している4年間はPCを買い換えられない場合が多いもの。ノートPCの場合、ヤワなヒンジでは使い込んでいくうちに柔らかくなってしまうのですが、長時間でも滑らかさと保持力を兼ね備えるウォッチバンドヒンジであれば安心です。

使ううちに手放せなくなる指紋認証センサー

また、YOGA 910はキーボードの右下に「指紋センサー」を搭載することも魅力です。

外回りのビジネスマンや大学生などは、ノートPCを開いては閉じ、開いては閉じ......と断続的に使いがち。そうした際には毎回のログインパスワードの入力が面倒になってきます。しかし指紋認証があれば、指を乗せるだけで一瞬でログインできるため、こうした面倒から解放されるというわけです。

デザインは両者ともシンプル路線

次にデザインを見てみましょう。YOGA 910のカラーは「プラチナシルバー」と「シャンパンゴールド」の2色展開。対してMBPは「シルバー」と「スペースグレイ」の2色展開です。

今回はYOGA 910の「シャンパンゴールド」と、MBPの「スペースグレイ」を試用しています。



実際に比較すると意外と違うのが、本体の大きさです。平たく言うと、YOGA 910のほうが幅2cm、奥行き1.2cmほど大きめ。詳細な値は、YOGA 910が323 × 224.5 × 14.3mmで、本体重量が約1.38kg。MBPは304.1 × 212.4 × 14.9mmで1.37kgとなります。鞄への入りやすさは若干ですがMBPのほうが有利です。





本体の重量に関しても、MBPのほうがわずかに軽いという結果に。YOGA 910は本来重量では不利な変形機構を備えているにも関わらず、MBPと同程度に抑えているとも言えます。

ただ、ノートPCは普段ACアダプタとセットで持ち歩くことが多いもの。その点、ACアダプタとセットで重さを計測すると、MBPの1.61kgに対しYOGA 910は1.57kgと、YOGA 910がわずかに軽量でした。



レポート作成やプレゼンテーション資料の作成で大切なのが画面サイズです。大きい方が視認性が高く、作業がはかどるというわけです。その点、13.3インチのMBPより13.9インチのYOGA 910のほうが大画面。また、YOGA 910は液晶周囲の非表示部(額縁部)を狭くしたナローベゼルなので、視界に余計な領域が入らずに、画面に集中できるメリットもあります。

なお表示解像度は、MBPが2560×1600に対して、YOGA 910はフルHD(1920×1080)。ここはMBPに分があります。ただしYOGA 910の直販モデルでは、4K(3840×2160)版も用意されています。

さて、本体デザインに関しては、MBPは、Macの従来シリーズの特徴を受け継ぎつつ薄型化したもの。2016年9月での発表会ではMacBook Air(以下、MBAとする)と大きさ比較などがされましたが、従来のMBPと比べるとむしろMBAに近い印象。細かな仕上げは従来機を引き継いでおり、「変える必要のない箇所は変えない」という、良くも悪くもAppleらしさを感じさせるところです。



対してYOGA 910は、ウォッチバンドヒンジの形状からか、従来のノートPC離れした斬新なデザインに映ります。本体はアルミ合金製で、シンプルかつ金属の質感を前面に。キーボードの面や底面のねじまでも色を揃えた凝りようで、側面にアクセントとなるラインを入れるなど、細かな仕上げも高い精度でまとめています。

環境が変わり気分が一新する新生活。Apple製品ならではの凄さを感じさせるMBPに比べても、斬新かつ高級感のあるYOGA 910のデザインもアリではないでしょうか。


性能はMBPが若干ながら有利、バッテリーは両者とも優秀

プレゼンテーション資料の作成や、動画の凝った編集など、生産性や創造性のある作業をこなせるのが、スマートフォンに比べたPCの利点です。それをストレスなくこなすには、当然ながらPC自体の処理性能が重要になってきます。

そこで、処理性能を比較してみました。結論からすると、ここはMBPが有利でした。

PCの心臓部ともいえるCPUは、両者ともインテルのCore i5を採用します。MBPは公式では詳細を公開していませんが、分解レポートやソフトウェアでの測定などからインテルの第六世代Core iの『Core i5-6360U』であることが判明しています(上画面は『GeekBench 4』で見たハードウェア仕様です)。動作クロックは基本が2GHz、最高で3.1GHzです。

対してYOGA 910は、より新しい第七世代の『Core i5-7200U』を採用。第六世代のCore iと比べて、高負荷時の消費電力が低減されているのが改良点です。動作クロックは基本2.5GHz、最高3.1GHzと、基本状態が高くなっています。

他の基本性能は、両機種ともにメインメモリは8GBで、ストレージはSSD 256GBと揃っています。

まずは、WindowsとMac間で性能を比較できるベンチマークアプリ『GeekBench 4』で処理性能を見てみました。これはCPUコアを1つだけ使う「シングルコア」と、すべてを使う「マルチコア」でのスコアが出ます(大きいほど高速)。こちらの値はYOGA 910が『3591』と『6132』、MBPが『3549』と『7004』となりました。

グラフィックス処理ユニット(GPU)を計算に使う「OpenCL」というテストでは、YOGA 910が『18770』に対し、MBPが『27645』と大きな差が。MBPのGPUは仕様上でも、処理回路の数がYOGA 910に比べて2倍(24基対48基)と強力ですが、このあたりの性能差が効いています。

また、CPUの速度の目安としては、3Dに関する計算で速度を測る「CINEBENCH R15」でも測定しました(スコアは独自数値で大きい方が高速)。こちらはYOGA 910が『253cb』に対して、MBPが『304cb』となっており、やはりMBP有利です。



外出先でPCを使うようになると、コンセントの確保に苦労することが多々あります。そこで大切になるのがバッテリーの駆動時間です。両者とも明るさを50%に設定してWi-Fi経由でYouTubeのフルHD動画を1時間再生し、この状態で残容量を比較しました(Webブラウザは初期状態で標準となるEdgeとSafari)。

この状態で、YOGA 910が残り94%(残動作時間の目安は16時間51分)、MBPは残93%といったところ。こちらに関しては、YOGA 910が若干有利ですが基本的にはほぼ互角、そして両者ともかなり長いと言えそうです。

なお公称値では、YOGA 910が15.9時間(JEITA 2.0測定)、MBPがワイヤレスインターネット閲覧で最大10時間となっています。



また、バッテリーと同じく両者ともにレベルが高いのが、データを保存するストレージ(SSD)の速度。性能測定アプリで計測してみたところ、最高速度はYOGA 910が3300MB/秒を超え(上画面左)、MBPが3200MB/秒(上画面右)という値を記録。

細かく見るとYOGA 910のほうが有利ではありますが、両者ともに昨今のノートPCの中でもトップクラスに速い、といって良いレベルです。実際に使うとSSDの速度はCPU以上に体感に影響するものですが、両者ともにOSやアプリの起動がキビキビとしており、魅力的です。



プレゼンテーションをする際に、資料はUSBメモリに移して、プレゼン自体は壇上に備え付けのPCで行うこともあります。そんな時に、USBメモリをさっと使えないと不便です。

MBPはUSBタイプC(Thunderbolt 3対応)を2基搭載します。これは最新規格ではありますが、従来のUSBとはコネクタ形状が異なっており、USBメモリといった従来のUSB機器を繋ぐには別売りの変換アダプタが必要になるというネックがあります。

一方のYOGA 910は、USBタイプC x 2基を搭載。さらに、従来型のUSBタイプA x 1基を搭載しているので、USBメモリや従来のUSB機器を使う際にも、変換アダプタなしで対応できるのが魅力です。

つねに最新版のOfficeを使える魅力

さて、新生活で選ぶPCとして最重要なのが、Microsoft Officeでしょう。大学生やビジネスマンの間でほぼ必須のアプリとなっているため。 昨今はいわゆる「互換Office」の互換性も上がってきました。それでもフォント(文字形)やレイアウトの違いなどに関しては、純正ならではの「レイアウトや書類の状態を気にせずに、安心して書類が見られる」という状態には一歩及ばないところです。

大学や企業のレポートではこうしたレイアウトが重要視されることも多いため、純正のMicrosoft Officeであるという安心感は見逃せません(たとえばPowerPointで半透明にしたイラストの背景が白くなってしまうと、それだけで見栄えは大きく失われます)。



今回の2機種では、YOGA 910にのみMicrosoft Office Home & Business Premiumが付属します。MBPではアップルのオフィスアプリ「iWork」が使えますが、とくに大学などではファイルの互換性の点から、結局Officeを購入している人が比較的多いのが実情です。

またYOGA 910のOfficeは、常に最新バージョンを使える「Office Premium」なのもポイント。昨今のOfficeは共同作業を効率的に進められる機能など、バージョンアップが著しいですが、Premiumであれば無償アップデートが可能なので、すぐに新しい機能を試せます。

さてここで価格を比較してみましょう。MBPはApple直販で14万8800円(税別)。対してYOGA 910の大手量販店での実売価格は約19万円(税別)。Mac用のMicrosoft Office Home & Business 2016の価格(実売で税別約3万5000円)を考慮すると、ほぼ並ぶ計算です。

なおポイントの付く量販店では、実質価格はYOGA 910のほうが安価となる場合もあります。これは、多くの量販店では、レノボの製品は通常のポイントが付くのに対し、アップル製品はポイントが少なくなる店舗が多いためです。

「楽しくて便利」なノートPCを選んでみませんか

このようにYOGA 910とMBPは、有利・不利はあるものの、互いに相手にない長所を持ったタイプの機種です。それゆえか「製品としてのキャラクター」は大きく違っているのが面白いところ。

それぞれの印象をまとめると、機能面ではシンプルなMBPに対して、基本性能を充実させながらも、仕事でも遊びでも、さまざまな場所で使える利便性や楽しさを重視したのがYOGA 910といったところです。本体色でも「グレー」「シルバー」と良くも悪くも画一的なMBPよりも、「シャンパンゴールド」があり、特徴ある「ウォッチバンドヒンジ」などのデザインで自分らしさを表現できるYOGA 910を選んでみても楽しいのではないでしょうか。新年度パソコンを購入する際には、ぜひオススメしたいモデルです。
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