自動運転車なら衝突事故はない?現実には全体の1/3しか回避できないとの調査結果

利便性と安全性

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年06月5日, 午後 07:00 in iihs
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Andrej Sokolow/picture alliance via Getty Images
Engadget Japan

自動運転車は(当たり前ですが)安全運転をするように設計されています。安全運転を徹底していれば、基本的に自動車は事故を起こさないはずです。そのため自動運転車は人間と同等かそれ以上に周囲の交通状況を把握し、危険を検知できるように開発が進められています。

ところが米国道路安全保険協会(IIHS)は、自動運転車の危険検知能力が人間を上回ったとしても、衝突事故をなくすことはできないとの調査結果を発表しました。

IIHSの研究者は、全米の警察が報告した5000件以上の衝突事故の原因を「検知」「予測」「意思決定」「実行と能力」「無力化」の5種類に分類しました。それぞれを簡単に説明すると、検知とは、ドライバーの注意不足、視界不良、危険認識の遅れに関するもの、予測はたとえば交通量を誤って判断したり、衝突相手の速度を誤って推定したり、他のクルマの動きを誤って判断したりした例。さらに意思決定の問題としては、道路状況に対して速すぎるまたは遅すぎる速度で走行したり、無謀運転や短すぎる車間距離が含まれます。実行と能力は、衝突回避動作における不適切もしくは不正確な操作など。そして「無力化」は飲酒、薬物による酩酊状態での運転、医学的問題、居眠りなどです。

将来の自動運転車がこれら5種類の事故要因が出遭ったとき、どのようなことになるかを推測検討したところ、完全な状態の自動運転車が回避できるのは検知と意思決定の2項目だけでした。ただしそれも、自動運転車のセンサーが完全に機能し、故障しないことが前提条件です。この2項目は事故全体の34%を占めています。

たとえば2018年3月にアリゾナ州で発生したUberの自動運転車と歩行者の衝突事故を思い出してみれば、自動運転車は路上を歩いている歩行者を正確に認識することができていませんでした。さらに横断歩道でないところを渡っている歩行者の行動を予測できず、適切な回避操作をシステムは実行できませんでした。

IIHSの研究者ジェシカ・チッキーノ氏はは、自動運転車が人間よりも早く危険を察知し素早く反応できるようになったとしても、自動運転車が即座にそれを回避できるとは限らないと述べています。そして、どのほどの割合で衝突が防止されるかは、自動運転車のプログラミング方法に大きく依存するとの見解を示しました。

速度違反や違法な走行は衝突事故の40%を占めているため、ロボットカーが速度制限を含むあらゆる交通法規を遵守するなら、衝突事故は確かに激減するでしょう。しかしIIHSの調査を率いたアレクサンドラ・ミューラー氏は「自動運転車が人間のドライバーよりも安全になるためには、設計者がドライバーの好みよりも安全を優先するようにプログラムすることが重要だと、私たちの分析は示しています」としました。つまり、急いでいるからと制限よりも高い速度に設定したりするようなことはできず、また霧や積雪、激しい雨などのセンサーが十分に機能しない周囲条件だったり、歩行者が多い場所などでは、自動運転は人が運転するよりも著しく速度が遅くなる可能性があるということです。

source:IIHS
via:Autoblog

 
 

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