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果物の食べごろ検知センサー、フラウンホファー研究機構が開発中


食べごろを見極めるというのは暗黙知によって裏付けされた職人技ですが、暗黙知あるところに形式化の波あり。ドイツ・フラウンホファー研究機構が食べ頃を検知するセンサーを開発しています。

ベースとなるのは自動車などでも採用されている、金属酸化物を用いたガスセンサー。果物から出る揮発性物質を分析することで熟し度合いを計測します。すでに食品研究所などではこうした食べ頃判断マシンを持つところもありますが、研究所で食べ頃と判断されてからスーパーに届けるのでは遅すぎ。同研究機構が目指すのは研究所の機器と同じくらい正確に計測し、かつ倉庫などお客さんに近いところで利用できるようオンライン分析に対応した機器です。価格面での目標は4桁ドル......ということはだいたい100万円以下という感じか。すでにプロトタイプは完成済。

以上であれば暗黙知のない素人にはありがたいというだけなのですが、なんとも話が微妙になってくるのは、このセンサーの応用事例として豚がターゲットになっているところ。大人になった雄の豚は雌の豚をひきつける(人間には快適でない)臭いを出す一方、雄の豚の一部が子供のころからこの臭いを出すことがあり、結果的に臭いを出すものも出さないものもすべて早い段階で去勢されているのが現状です。しかしこのセンサーがあれば、臭いを出さない雄の去勢は不要となります。

フルーツに使うにせよ豚に使うにせよ、いつまでに実用化するつもりなのかは不明ですが、どうせなら倉庫などと言わず我が家の冷蔵庫に組み込んでアラートを出し続けて欲しいものです。

アイトラッキングチップで視線入力メガネ・ディスプレイ



誰もが夢見るメガネ・ディスプレイ(not メガネ型ディスプレイ)の実現に、お馴染みドイツ・フラウンホファー研究機構が挑んでいます。同機構の研究者いわく、現状のヘッドマウントディスプレイの問題は「高い・重い・でかい・人間工学的じゃない」。こうした問題を解決するため、彼らはアイトラッキング機能を備えたCMOSチップを19.3 x 17mmというサイズで設計。このチップをメガネのヒンジに取り付ければ、どこかを見つめたり視線を動かしたりするとコンテンツの選択やスクロールが行えるメガネが出来るという目論見です。

「私達はメガネを、新しいアプリケーション分野が登場するような、双方向で対話的ものとしたいのです」と、同機構のMichael Scholles博士。メガネはPDAなどと接続することで表示コンテンツを取得、コンテンツはメガネに埋め込まれたマイクロディスプレイに投影されます。マイクロディスプレイは環境光に負けないコントラストにするため、OLEDを利用。着用者からすると、1メートル先に像があるように見えるとのことです。

残念ながらプレスリリースで紹介されている想定用途は、外科医のために患者の情報を表示する、エンジニアのために設計図を表示する、など当たり障りのないものばかり。SF脳をフルに活用して、登場までのあいだに有意な用途を考えておきたいところです。ただし大黒市の話題は禁止。

4本腕12本指の水中探査ロボ、ミクロの触覚センサ搭載



潜水艇Nereusに続き、今日も水中ロボットのお話。ゲームに敵として出てきそうなデザインのこちらは、お馴染みドイツ・フラウンホファー研究機構とドイツ人工知能研究センター(DFKI)の共同研究による海中作業用ロボ です。沢山ある指先を見ても分かるとおり、ケーブルの修理から掘削、堆積物収集まで、さまざまな用途で必要になる触感センサの開発が研究課題。水の流れによる「押された感じ」と、実際に障害物にあたった時を見分けることを目標に研究開発中です。

触感センサには歪みゲージを用いており、一本の幅はわずか数十マイクロメートル。髪の毛の約半分という細いセンサーはロボ表面に接着するのではなく印刷されており、指先が曲面でもセンシングが可能となっています。正しい位置に歪みゲージを印刷するため、ナノ粒子による雲を作り出して光を閉じ込めるのが肝とのこと。

デザイン的にあまり水中でお会いしたいとは思いませんが、われわれの生命線である水中通信ケーブルを保守してくれるのは大歓迎です。ロボット実機は今月26日からニュルンベルクで開催される展示会で公開される予定。

動画:iMacを窓にしたARシステムMovableScreen



オランダはアムステルダムにある考古学博物館のAllard Pierson Museumで、AR(強化現実)を用いた作品展示が行われています。展示は"Future For The Past"という名前で、一つが古代ローマ遺跡のフォロ・ロマーノに関するもの、もう一つがローマに亡ぼされた街であるサトゥリクムに関するもの。いずれも一見したところ当時の様子を示す絵があるだけですが、絵の前には背面にカメラを付けたiMacが置かれています。そのiMacを回転させるとカメラが絵の一部をディスプレイに映し出し、さらに細かな情報を自動的にポップアップ表示するというものです。百聞は一見にしかずということで、続きに掲載した動画をどうぞ。

開発したのはお馴染みドイツ・フラウンホファー協会傘下のコンピュータグラフィックス研究所 (IGD) 。iTACITUSというプロジェクト名で、iMacだけでなくUMPCでも同様の「カメラ画像をディスプレイ表示+ARで追加情報表示」アプリケーションに取り組んでいます。

Fraunhofer、ナノテクを活用したセキュリティシステムVigilant windowsを開発



3DダッシュボードiPoint3DでおなじみのFraunhofer研究機構が、ナノテクを活用したセキュリティシステムVigilant windowsを開発しました。Vigilant windowsは、光を蛍光放射線に変換するナノ分子でコーティングされたガラスとUVランプで構成されています。原理としては、UVランプの不可視光がガラスに向かって照射され、コーティング剤の中に蛍光放射線を生成します。窓枠にはセンサが設置されていて、蛍光放射線を検出します。つまり、何かが侵入しようとした際、ランプのUV光が遮られると、センサで計測している蛍光放射線量が変化し、警報アラームが作動するという仕組み。

さらに、窓枠の4辺にそれぞれセンサを設置することで、侵入物のサイズや動いた方向までも検出可能。サイズに関する閾値を設定することで、例えば鳥には反応しないセキュリティシステムを構築できるとのこと。すでにプロトタイプは存在しているものの製品化の時期は未定。ネズミが原因の誤作動に悩まされている某警備会社のシステム担当者は導入を検討してみてはいかがでしょうか。

[Via Oh Gizmo!]

カーナビ地図が飛び出す3Dダッシュボード



ダッシュボードというと車用語ではなくソフトウェア用語と認識される昨今、ドイツのFraunhofer研究所が車用の三次元ダッシュボードを開発しています。上はEngadgetの捏造ではなく、同研究所が用意した正真正銘のイメージ画像。見てのとおりカーナビの周辺地図がダッシュボードに埋め込まれ、おまけに三次元モデルになって飛び出しています。幸い「みのるくん」のように赤青フィルムのメガネをかける必要はなく、内蔵された二つのカメラでドライバーの目の位置を検出し、立体表示を行う仕組み。表示できる情報としては一般的な速度計、燃料計はもちろん、渋滞情報や再生中の音楽などからもウィジェットのように好きに選べます。またありがたいことに、必要に応じて「ガソリンを入れて下さい」「タイヤ圧が落ちています」といった警告を前面に切り替えて表示する機能もあり。

地図が飛び出してきて運転に悪影響はないのか、あれこれ計器を消して法律的に問題ないのかなど、詳細はまだまだ謎。ただ三次元はともかく、ダッシュボードとカーナビに分散されていた情報を統合するものと考えればそれなりに納得できます。立体ダッシュボードは3月にハノーヴァで開催されるCeBITでプロトタイプが登場の予定。SDKさえ公開してくれれば、萌えウィジェットみたいな何かがダッシュボードに登場するかと思うと心踊るものがあります。ただ古典ジョーク「マイクロソフトが車を作ったら」を地で行くような、消しても消しても閉じないブラクラ・ウィジェットはやめて欲しいものです。

体温発電で駆動する超低電圧回路



ドイツ・フラウンホーファー研究機構が、バッテリー要らずの携帯デバイスへの応用を目指した、体温を利用して発電した電力で駆動する電子回路を開発しました。体表面で体温と外気温とのほんの数度の温度差から得た200ミリボルトという非常に低い電圧で全体が駆動します。

これに先がけること4年前の2003年2月には、日本の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が500ミリボルトで駆動できる回路を発表しており、やはり体温を使った実証実験をしていますが、今回のフラウンホーファー研究機構の研究成果はさらなる低電圧化を達成したことになります。

普通の携帯電話の消費電力は通話時で1W以上。体温利用の温度差発電量が今回の発表では 2mW ですから、夢のバッテリーフリーの生活までの道程はまだまだ遠いとはいえ、着実に進歩は続いています。




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