アップルの小型スピーカーHomePod miniは1万800円。スマートホーム用も指向した球型機種

搭載チップはapple S5とU1に

橋本 新義(Shingi Hashimoto)
橋本 新義(Shingi Hashimoto)
2020年10月14日, 午前 02:17 in HomePod mini
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アップルの新製品発表イベントより。イベント開幕とほぼ同時に、ウワサされていた家庭用スピーカー『HomePod mini』が発表となりました。本体カラーはホワイトとスペースグレイの2色展開。米国での価格は99ドル。日本では1万800円(税別)で、発売は11月16日(注文は11月6日から)となります。

全体の形状はやはりウワサ通り、(HomePodの円柱形)から球型に。心臓部となるSoCはApple Watch Series 5などと同じ、Apple S5を搭載します。

また今回は、特徴としてスマートホームを挙げるなど、スマートスピーカー的な位置づけを強調したモデルともなっています。また発表会では昨今のアップル製品らしく、セキュリティにも大きな配慮がなされている点が強調されています。


HomePodでは主力的な特徴とされていたオーディオ的な品質に関しては、昨今のスマートスピーカーでのトレンドともなっている『コンピューテショナルオーディオ』を指向します。

これは「信号演算によって、小型のスピーカーでもしっかりとした低音を出すなど、本来は難しいオーディオの品質を確保する」という考え方。昨今のスマートフォン用カメラにおける『コンピューテショナルフォトグラフィー』に似た考え方です。

本モデルで具体的に搭載される技術は、小音量時の低音・高音(ラウドネス)補正やダイナミックレンジ補正など。これらはApple S5チップと独自ソフトウェアが連携することで、再生中の楽曲に合わせた特性をリアルタイムで分析し、補正している点をアピールします。

音の放出パターンとしては、いわゆる無指向性(360度指向性)タイプ。底面側に音を放出する低音用ユニット+拡散板と、側面側に搭載されたフルレンジ(中・高音用)ユニットより構成されています。さらに、2台の連携によるステレオ再生モードにも対応します。

加えて、家中に複数台を置いて、そのすべてを連係させることも可能。全てのHomePod miniで同じ曲を流すだけでなく、それぞれ異なる曲を流すといったいわゆる「マルチルームオーディオ」としての連携も、Siri経由の音声コマンドで実行可能。

さらに部屋間の通話デバイスとなる『インターコム機能』もサポートします。これに関しては下記記事を参照ください。

関連記事:HomePod miniは「インターコムモード」で内線通話を実現

基本的な操作は、初代HomePodと同じく、iPhone/iPad側のアプリとSiri経由。iOS系側のHomeアプリの機能充実も絡み、初代の発表当時では比較的弱められていたスマートスピーカー的な機能も(今回は)強く打ち出されています。

そして「ヘイ、Siri」をはじめとする音声コマンド用に4基のマイクも搭載。3基から構成されるマイクアレイ(集合マイク)と、4つ目の内向きのマイクが連携し、大音量の音楽再生時でもしっかりと音声を検出します。


隠れた注目機能が、U1チップを搭載したiPhoneとの連携により可能となる「iPhoneを近づけるだけで再生中の音を引き継げる」機能。これにより、出かける際などでも、音楽をほぼノンストップで再生し続けることが可能となります。

ただしこの機能は、上述したようにiPhone側のU1チップ搭載が条件となり、さらに初期出荷ファームウェアでは非対応。ファームウェア更新により2020年内に可能となる予定です。

アップルは「もうすぐ、2つのデバイスがつながっているような感覚を体験できるでしょう」と謳いますが、昨今アップデートされたAirPodsシリーズのBluetoothペアリングなどの実績を見るに、このあたりの連携には期待できそうです。

さらにU1チップ(とUWB)による連携は、「HomePod miniにiPhoneを近づけるだけで、楽曲などがレコメンドされる」機能も。推奨されたリスニング曲などは自動的にiPhoneの画面に表示されるため、アップルおすすめの楽曲がパッと選べる……という連携機能です。


▲発表イベントでは、「S5チップの搭載による各種処理の高速化」に関しても紹介されています

ハードウェア的な特徴は、SoCとして上述したようにApple S5を搭載する点。HomePodは初代でもSoCにはApple A8(iPhone 6などで採用)を搭載するという、スピーカーとしては異様とも呼べる演算性能を備えたモデルでしたが、今回はApple Watch SEと同Series 5に搭載されたチップを搭載します。

UWB(超広帯域無線)機能をサポートするU1チップ(部)を内蔵している点と相まって、ライバルのスマートスピーカーと比べても異例な高速演算を実現できる布陣。上述した「コンピューテショナルオーディオ」アピールとそれによる高音質も、こうした演算性能あってこそのもの、というコンセプトです。


HomePod mini

このようにHomePod miniは、miniと言いつつ初代HomePodよりも高機能な点も見受けられる、非常に意欲的なモデルとなっています。

これは当然、初代の発売が2018年2月(米国など第1陣。日本では2019年8月)と、2年間が経過している点などもありますが、見方を変えればAirPodsシリーズのヒットやApple One戦略などにより、アップルの戦略としてオーディオ機器にもより力を入れるという路線の証左でもありそうです。

いずれにせよHomePod miniは、初代から比べると価格の手頃さや本体サイズなどで、導入が手軽になったことは間違いありません。本機がスマートスピーカー市場でもAirPodsシリーズほどの存在感を出せるモデルとなるかどうか──ともすれば「iPhone 12シリーズ以上に、アップルの未来を左右するモデル」と呼べそうです。

Source:HomePod mini公式ページ(日本語)Apple ニュースリリース(米国版)


 

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