レノボが自社プライベートショー『Lenovo Tech World 2021』に合わせ、ノートPCとChromebookの新モデルを発表しました。

日本でも注目されそうなモデルとしては、有機ELパネルを搭載したキーボード分離タイプ(いわゆるSurfaceタイプ)のChromebook『IdeaPad Duet 5 Chromebook (13”,6)』と、16インチのクリエイター向けWindows 11搭載ノートPC『Yoga Slim 7 Pro』の2機種。

今回はこちらにフォーカスして紹介します。


▲最新モデルらしく、ナローベゼル設計。良い意味で430ドルからのモデルとは思えません

『IdeaPad Duet 5 Chromebook (13”, 6) 』(※プレスリリースではカッコ内までがモデル名として扱われています)は、いわゆるSurfaceタイプの合体型キーボードと、キックスタンド付きケースとの併用で柔軟に使える、13.3インチのタブレット型Chromebookです。

技術的な特徴は、Chromebookではまだレアな有機ELディスプレイを採用する点と、心臓部となるSoCにクアルコムのPC向けチップ『Snapdragon 7c Gen 2』を採用する点。またタブレット状態での本体重量は700g、薄さは7.24mmと、携帯性もなかなか優秀です。

発売は2021年10月予定、米国価格は429.99ドルから。本体カラーはグレー系の『ストームグレー』とダークブルー系『アビスブルー』の2色。

なお米国市場ではモデル名が『Lenovo Chromebook Duet 5』となります。

13.3インチ画面だけあり、合体式キーボードの配列も余裕がある設計。カーソルキーもいわゆる逆T字タイプです。なお、本体背面(写真では最上部)の出っ張りは対応ペンです

最大の特徴となる有機ELパネルは、13.3インチのフルHD解像度。最大輝度は400nitと水準ですが、色域に関してはDCI-P3を100%カバーするハイスペックです。また4辺ナローベゼル仕様となっており、画面占有率は91%とこちらも高水準。なおプレスリリースでは、Samsung Display製であることが明示されています。

もちろんタッチのみならずペン入力にも対応。ペンの方式はいまやChromebookのスタンダードとも呼べるUSI(Universal Stylus Initiative)タイプを採用します。

心臓部となるSoCは、クアルコムがPC向けとしてラインアップする『Snapdragon 7c Gen 2』。ファンレスでも余裕のある発熱の低さや、消費電力の低さと処理速度とのバランスの優秀さがポイントです。

ただし本機では、(Snapdragon搭載と聞くと期待される)LTEや5Gモデム搭載バリエーションは用意されません。

▲主要スペックはこの通り。ディスプレイの強力さのみならず、RAMがしっかり8GBなのも嬉しいところです

基本性能の面では、RAMは最大8GBのLPDDR4x、ストレージは最大256GBのeMMCフラッシュメモリと、RAMがこの価格帯のChromebookとして充実している点も特徴です。

またChromebook+Snapdragonということで期待されるバッテリー駆動時間は、公称15時間と水準以上。バッテリー容量も42Whと充実しています。

隠れた特徴は、タブレットタイプとしては異例とも呼べる2基のUSB Type-C端子(速度5Gbps)。これまでのタブレット型Chromebookでは拡張性が難点として挙げられがちだっただけに、地味ながらユーザーに喜ばれそうです。

また昨今オーディオに力を入れるレノボだけあり、スピーカーは4基を内蔵。ただし一方で、ヘッドホン端子は非搭載となっています。


Windows 11搭載モデルとなる『Yoga Slim 7 Pro』。昨今密かな流行を見せる、“中身はゲーミングPCなれど外観はおとなしい”タイプのモデルです

もう一つの注目モデルは、Windows 11搭載の16インチノートPC『Yoga Slim 7 Pro』。

本体重量は2.1kgから、本体厚さ17.4mmからと、スリムながら一見重めですが、CPUに採用するAMD Ryzen Hシリーズ(TDP 45W版)にGPUのNVIDIA GeForce RTX 3050など、装備はそれ以上に充実。

位置づけとしては、昨今他の大手メーカーでも登場しつつある「ゲーム向けノートPCの基本パーツ(と基本性能)をクリエイター向けとしてパッケージングした」タイプのモデルです。

直販での発売予定はWin 11とほぼ同時の2021年10月から、価格は1449ドルから。本体カラーはシルバー系の『クラウドグレー』とメタリック系の『ストームグレー』の2色展開です。

なおこの機種も、米国向けにはモデル名が変わり『IdeaPad Slim 7 Pro』となります。

ナローベゼル設計とはいえ、画面が16インチ 16:10だけあり相応に本体は大きめ。キーボードもテンキー付きです

特徴は、心臓部に8コア16スレッド対応のAMD『Ryzen 7 5800H』を搭載可能な点。GPUもNVIDIAの『GeForce RTX 3050』(Laptop)を搭載し、ちょっとしたゲーム向けPC並みの処理速度を発揮します。

またディスプレイの最高リフレッシュレートは120Hz(オプションにて選択可能)。こちらもゲーミングPCに近い仕様です。

なお、強力なGPUとGPUで気になるのは発熱ですが、本機はそちらもゲーミングPC並み。CPUとGPUの公式TDP(熱設計電力:発熱と消費電力の目安となる値)は80Wにも達しますが、それを支える強力な冷却機構で安定動作を実現します。

またもう一つの特徴は、画面仕様の豪華さです。パネルはIPS液晶タイプで、画面解像度は「QHD」「2.5K」の表記がなされています(おそらく横幅2560×1600か、それ以上)。

さらにアスペクト比はイマドキのモデルらしく16:10。最大輝度は500nitで、最高リフレッシュレートは上述のようにオプションながら最高120Hz。HDR表示品質に関しては、VESAの規定する『DisplayHDR 400』仕様をパスします。

加えて色域はsRGBを100%カバーと、色域こそ有機ELモデルほど広めではないものの高水準。もちろんレノボ製品らしく、ドルビービジョンHDR映像ソースにも対応します。

CPUとGPUの性能を支えるRAMは、最大16GBのDDR4を搭載可能。ストレージは最大1TBのNVMe-PCI Express接続 M.2 SSDと、このあたりもソツのない仕様です。

キーボードは同社のゲーミングPC『Legion』シリーズに近い仕様。実は矢印(カーソル)キーが大きく入力しやすいなど、ThinkPadに比べても優位な点を持ちます

隠れた注目点はバッテリー容量が75Whと大きいこと。これは、13~14インチのモバイルノートPCの1.5倍程度に相当します。

これにより、バッテリー駆動時間は公称ながら12.5時間と長め。さらに詳細は現時点で未公開ながら、急速充電にも対応します。

拡張端子は、速度不明ながら映像出力とUSB PD対応のUSB Type-C×2基(電源入力兼用)、10GbpsのUSB Standard-A×2基、HDMI映像出力にフルサイズSDカードスロット、3.5mmヘッドセット端子(入出力兼用)と、充実したもの。

また昨今レノボが積極的なビデオ会議用の装備ももちろん充実。とくに内蔵マイクにはスマートノイズキャンセリング機能を搭載し、周囲にノイズのある環境での通話でも、相手にクリアな音声を届けられます。

キーボードはテンキー搭載タイプで、タッチパッドは現行世代に比べて11%面積を拡大した新設計を採用します。

Source:レノボ ニュースリリース(英語版)