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Engadgetインタビュー:SCEグループCEO平井一夫・SCEAジャック・トレットン

Ittousai, @Ittousai_ej
2007年7月16日, 午前09:00 in E3
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恒例のEngadget&Joystiqインタビューは久夛良木 (現)名誉会長の後を継いでソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役 社長 兼 グループCEOに昇任された平井 一夫氏、その平井氏の後任としてSCEアメリカのCEOとなったジャック・トレットン氏にお話をうかがうことができました。

話題はPS3のハードウェア、ソフトウェア、サービス、売れ行きについての評価、久夛良木体制後の変化、話題の「マルチタイトル vs. 独占タイトル」発言の真意、そしてプレイステーション2.5計画などなど。全文は「続きを読む」にて。後半はSCEインタビュー パート2にあります

Engadget:
三社すべてのカンファレンスを取材しましたが、ソニーの発表は、たとえば昨年のE3プレスカンファレンスとかなり印象が違いました。昨年の......「パフォーマンス」についてどのような評価があって、別のことをする必要があると決定したのでしょうか。この変化はどのような過程で判断されたんでしょう。



トレットン:
まあ、もちろんわたしは昨年のプレスカンファレンスについて今年ほど深く関わっていたわけではないが、その視点でほかのカンファレンスや各社のやり方を見てみるのは面白い。企業というのは成功を誇りにしてあらゆる人に宣伝したがるが、そうしたことは誰でもすでに知っているし、気にもかけない。人が知りたがるのはこれからどんな風に成功するかということだ。だからわれわれは、プレイステーション3の最初の半年や8カ月の成績といったものより、これからのプレイステーション3がなぜ成功するのかを伝えるメッセージに集中しようとしたわけだ。

結局すべてはコンテンツ、そしてゲームだ。(だからカンファレンスで伝えたのは)コンテンツについて、われわれのプラットフォームを今後も重要な存在に保つためになにをしてゆくのかだ。10年前になにをしたとか、どこそこで何台売れたなんてことじゃない。だから評価の基準、視点として、なぜPS3のゲームが欲しくなるのか、われわれのプラットフォームを買いたくなるのかにプレスカンファレンスの狙いを絞った。これがテーマであり中心的なメッセージだ。とてつもない量のプレゼンテーションやコンテンツをこのテーマに沿ってまとめてくれたデイヴ (カラカー。SCEA広報シニアディレクター)は素晴らしい仕事をしたと思う。メッセージが分かりやすく伝わったことを願うよ。


Engadget:
振動の話がなかったのは?


トレットン:
まあ、SIXAXISコントローラには現時点で満足しているし、一方で(振動技術の) Immersionと意見の食い違いを解決したのも確かだ。将来の話としてあり得るのか?といえばもちろんイエスだ。だが結論をいえば、われわれはまだ決断をしていないし、なにも発表や紹介できるものはない。その方向に進むのか?可能性はある。だが振動付きコントローラが出るにしても、わたしは知らないことだ。

Engadget:
一番先に知る立場でしょう!


トレットン:
(笑って) 意外だろうね。大きな会社だから......


Engadget:
Unreal Tournamentの期間限定PS3独占について、意図したわけではなく単にXbox 360版が間に合わなかったんじゃないかという説を聞いたことがあります。ソニーの独占ソフト戦略はほとんど任天堂に近いところがあるように思えます。ファーストパーティー開発の独占タイトルに集中するところとか......


[ここで平井 "Kaz" 一夫 ソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役社長が登場]

トレットン:
カズのことは知っているね。

平井:
みんなこの部屋に集まっていると聞きました。ジャック(トレットン)からSOSのメールが送られてきて(笑い)。話の途中で失礼。

トレットン:
いまの質問の意味を取り違えていないとして、われわれが他の会社の行動についてコントロールしたり、勝手な期待をすることはできないと感じているのはそのとおりだ。その会社にはその会社なりのビジネスがあり、かれらが正しいと思うように行動する。だからプラットフォームをほかと差別化して、テクノロジーを見せるコンテンツを確実に手に入れる一番正しい方法は自分で製作することだ。だからわれわれは何年も前から内部の開発部隊に重点的に投資している。われわれは独占タイトルの機会をある意味、(他陣営より)オーガニックに考えていると思う。たいていの場合、パブリッシャはわれわれに接触してきて、わが社が提供できるのはこれです、かわりに要求したいのはこれですといったことをいう。開発への協力であるとか共同マーケティングだとか。だが、われわれはこうした申し出をファーストパーティ開発とおなじ戦略で考える。

これはプレイステーションの技術を見せつけるゲームか? われわれのプラットフォームを他社と差別化するか?というように。独占タイトルというのは、単にほかのプラットフォームで遊べないというだけでは意味がないからだ。独占して意味があるのはユーザーが本当に遊びたがり、買いたがるゲームだ。独占作品の申し出はとても多く、われわれのプラットフォームで登場するゲームも多いが、だからといって独占タイトルがあるたびに「ああ、金を払ったんだな」だとか「マーケティングで協力する契約なんだろう」と考えるのは間違っている。われわれもそうしたゲームのメッセージを伝えることに協力はするが、それはわれわれのハードのメッセージを伝える助けになってくれるからだ。

これで質問の答えになって、あまり口先ばかりに聞こえなかったならいいのだが。だがたしかに、われわれはファーストパーティ開発こそキーだと考えている。Mark (Rein。EPICのVP。UT開発)のコメントが君の言うような意味だったとは思わないが、仮にそうだったとすれば残念だ。まあ、他人の発言はコントロールできないし、人はそれぞれのやり方でビジネスをするという良い例だろう。確かなのは年内はわれわれのプラットフォーム独占になること、それがプレイステーション3ユーザにとって良いことであればと願うだけだ。

Engadget:
では、Wiiの売り上げが6対1の割合でPS3を上回っているという数字についてはどのように説明しますか。6:1は一部の市場かもしれませんが、Wiiが販売されているどの地域でもPS3を大幅に引き離しています。


カラカー(David Karraker):
6対1というマージンは日本のことですね。これはKazから答えたほうがいい質問かもしれません。

Engadget:
米国でもWiiはPS3より売れていますよね。


トレットン:まあ、Wiiのこれまでの成功には賛辞を惜しまない。いま話しているのは製品ライフサイクルの8カ月めのことだ。一日だって台数で負けたいとは思わないが、最初の8カ月の売り上げで負けるのは、最初の8年間で負けることに比べればなんでもない。われわれが心がけていることのひとつは、10年間の製品ライフサイクルを考える視点を持つことだ。ライバルにその視点がないとはいわないが、われわれにあってライバルにないのは、この市場に2つの有効なプラットフォームを持っていることだ。おかげではわれわれはプレイステーション2の利益・売上と、プレイステーション3の利益・売上を合計して考えることができる。いまプレイステーション2を買うユーザはいずれプレイステーション3を買うだろう。PS2の現在の対象ユーザが年内にPS3を買うことは恐らくないだろうが、いずれはPS3に移行することになるだろう。

とはいえ、(ゲームという)分野が注目を集めるのは誰にとっても良いことだと信じているし、われわれはPS3を選んで欲しいと思っているが、仮にWiiを買うにしろPS2にしろ、あるいはXbox 360を買ったとしても、PS3の技術が約束したとおりのコンテンツとゲームを提供することができたなら、いずれは全員をPS3に転向させることができるだろう。これから10年たっても現在の順位にいたら非常に残念に思うだろうが、しかし率直にいってしまえば、企業として考えるなら、消費者によく受け入れられて利益を生むことができるなら、ライバルに対して相対的にどう売れているかはある意味で重要ではないといえる。なぜなら、他陣営が何を売ろうが売るまいがソニーに利益が入るわけではないからだ。

大切なのは、プラットフォームがどう消費者に支持されているかだ。現時点でのPS3についていえば、われわれの理想からすればわずかに軟調とはいえる。では予想外の一大事か?といえばそんなことはない。発売から6カ月や8カ月で、何百万人もの消費者に599ドルを出させるのは並大抵のことではないと分かっていたからだ。大きな金額だし、これまでハードウェアに支払ってきた値段よりずっと高い。だがいずれは消費者もテクノロジーを理解するだろうし、われわれがソフトウェアで期待に応えるなら、われわれが望んだとおりの状況になるだろう。

Engadget:
現在の状況と、PS2というプラットフォームが非常な大成功を収めたこととは関係があると思いますか。ソニーはマイクロソフトがXboxでやったような焦土戦術をしませんでした。ある意味これはアップグレードする動機を失わせたともいえます。また、PS2と3のあいだには非常に大きな価格差があります。


トレットン:
この点については疑問の余地がないと思う。プレイステーション1からプレイステーション2のときも同じ問題に直面した。われわれはすでに築いた優位をもとに行動できるし、最初の6カ月の話をしているのではない。つまり、もしゼロの地点から始めるなら、君が言うように焦土戦術で以前のプラットフォームを放棄してしまうなら、新しいプラットフォームだけで、前の世代であまりうまく行かなかった立場からなんとかしなければならない。だから一年目がすべてになるわけだ。われわれはちょっと自信過剰かもしれないが、プレイステーション2はいまも非常に有力だ。会社には大きな利益があり、消費者には優れたゲームが届いている。だからわれわれとしては、いずれ達成する目標について多少余裕を持って構えることができる。

これは何度も話していることで、もしかしたらKazにふさわしい質問かもしれないが、ソニーが数年前に選んでいたかもしれない判断がある。つまり、プレイステーション2は本当にうまくいった、1億1800万台売れたと。ではプレイステーション2.5をやったらどうか? ちょっと目を引くような新しい機能を付けて、$199や$249くらいで売ることはできただろう。それが数年間はヒットしたに違いないことは賭けてもいい――われわれには明らかに可能だった。では、10年間に渡って売ることができたか? それはない。われわれはプレイステーション3ほどの潜在能力を持たない新プラットフォームを投入することも検討はしたが、結局は量子的跳躍をすることに決めた。10年の製品ライフサイクルはプレイステーション1とプレイステーション2では成功したからだ。上手くいった戦略があるならそれを守りたくなるものだ。どう思うかは分からないが......


平井:
ジャック(トレットン)の話にちょっと付け加えましょう。われわれは言うまでもなくソニーの一部ですし、事業全体について非常に長期的な視点を持っています。いつもいわせていただいていますが、最初の六か月に注目するのではなく、もっと適切な視点、良い実例というものはPS2にあります。ライフサイクルの7,8年目にさしかかったこのプラットフォームが、ビジネスの面でソニーに、パブリッシャーに、そして小売店にどれほどの利益をもたらしてきたか。発売から7年、8年(これは地域によって変わります)、世界で1億1800万台が普及しています。これに対してたとえばセガは、同じ世代としてドリームキャストを送りだしましたが、比較してどの程度のビジネスを生みだしたか。またマイクロソフトはXboxを展開していましたが、そのビジネスの規模と利益はプレイステーション2の実績と比べてどうだったのかということです。

仮に2000年の春、あるいは2001年にこのお話をする機会があったとして、おなじ比較がほんとうに有効だったとは思いません。当時は製品ライフサイクルのなかで一年半、あるいは2年でしかなかったわけですから。現在のわれわれがプレイステーション2を振り返って持つ視点ほどには、まだ戦略が実を結んでいませんでした。われわれは今ここで何が起こっているかということに目が行きがちですが、もちろんわたしも含めて、しかし目の前で起きていることだけでなく、同時にもっと広いビジネス上の意義を、ソニーの立場から、ジャックの話した10年の製品寿命というものを考える必要があるのではないでしょうか。



Engadget:
では、これは特にKazに質問です。ソニー内部で、またゲーム部門のなかで、クタラギ・サンが前線を離れたことでビジネスはどのように変わったと考えていますか。



(後半はSCEインタビュー パート2へ)

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