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Engadgetインタビュー:Xbox 360のボス ピーター・ムーア (後編)

Ittousai, @Ittousai_ej
2007年7月23日, 午前03:00 in Interview
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EAへの電撃移籍が話題となったピーター・ムーア氏インタビュー後編。マイクロソフトのコーポレートVPとして、Xbox 360の顔としての最後のインタビューのひとつとなります。内容は各社の独占タイトル戦略、Xbox 360のコストダウンと値下げ、そして家庭用ゲーム機史上最悪の欠陥騒ぎ&10億ドル対応の決断について。前編はこちら

Engadget:
(Xbox 360は値下げしないまま600日以上が経過していますが)プレイステーション、プレイステーション2、ドリームキャスト、180日程度で値下げした初代Xbox、そして今はプレイステーション3のどれよりも長い期間です。プレイステーション2は最初の値下げまで525日。PS2は非常な大成功を収めたプラットフォームですが、360はそれすら超えています。600日以上も値下げしなかった理由は? 値下げすれば目標台数は到達できたはずです。Shane Kimは値下げは準備中だと語っていますが。

ムーア:
Shaneが何と言ったかは知らない。きっと誤解されてるんだと思うが、はっきりさせたいのは、600日という数字は消費者にとってもゲーム界にとっても良い知らせだということだ。コンシューマセグメントでわれわれ全員がもっと考えるべきことのひとつだ。もちろん、究極的には値下げするだろう。さらに600日や1200日このままの価格でゆくつもりはない。ゲーム機ビジネスは価格をうまく調節してゆくことの上に成り立っている。これはさきほどソニーについていったことにもあてはまる。新しいユーザを引きつけるように価格を整え、ユーザベースを拡充する。199ドルになるまで待つ層がいることは前の世代で経験しているし、ソニーも80%以上は199ドル以下になってからだと発言している。

だからゲーム界にとってすばらしいニュースなのは、われわれの売り上げがいまだに堅調で、ソフトの価格も値崩れせずしっかり保たれていることだ。現時点の価格について、われわれは非常に満足している。価格については何も発表することはないが、もしあれば君たちにまっさきに知らせるよ。

Engadget:
値下げしないのが良い知らせというのはマイクロソフトにはそうかもしれませんが、普通の消費者にとってはうれしいニュースじゃないでしょう。HDMIが追加されたりいろいろな周辺機器がでたり、今回のHalo3スペシャルエディションといったものを見て、非常に多くの人がXbox 360の値下げを待望してると思います。消費者が求めるのは次のゲーム機を、人によっては最初のゲーム機をより安く手に入れることです。そういうわけでお聞きするのは、年内に値下げは考えられますか?


ムーア:

その質問を一日中繰り返しても、わたしが何と答えるかは分かってるだろう!

Engadget:
それでも聞くことになってますから(笑い)

ムーア:
価格については何も発表することはない。もちろん、ふさわしいときが来たと判断したら値下げはするだろう。

Engadget:
では補助的な質問については?

ムーア:
別の聞き方を試してごらん (笑い)

Engadget:
ちょっと隅の方に行きましょうか(笑い)

ムーア:
毎回お約束のやり取りだね(笑い)

Engadget:
さて、PS3の価格設定の話がありましたが、ソニーは80GB版を発表しておそらく――

ムーア:
こちらから聞きたいよ。なぜ$399に値下げしないんだ? 消費者は$399のプレイステーション3を求めていると思わないか?

Engadget:
まあそうですが、プレイステーション3はXbox 360にはないコストのかかる機能が最初からついてます。たとえばBlu-rayだとか比較的大きい容量のHDDだとか。

ムーア:
賭けても良いが、問題になるのは価格だよ。ものを言うのは価格。車を買うときみたいなものだ。広告には2万ドルから~とあるが、でてくる数字は$3万 3000。GPSだのBluetoothだのがついてるからこの価格というわけだ。重要なのは価格。われわれは千万や億単位の消費者を相手にするマスマー ケット業界なんだから。

Engadget:
Xbox 360にはすでに3種類の販売モデルがあります。エリートについては位置づけ的に混乱というか、よく分からないと思っている人がいまだに多いんじゃないかと思いますが。

ムーア:
エリートについて分かりにくいのはどこで買えるかだけだ。どこでも売り切れているから。

Engadget:
なるほど。では手始めに、エリートの売れ行きに関してはコメントして貰えますか?


ムーア:
いいとも。売れ行きは非常に好調だ。わたしは普通あいまいな話はしないでNPDの数字を待つが。

Engadget:
では、実際の数字もかなりのものだと自信がある?


ムーア:
もちろん! 非常にうまくいっている。はっきりさせておこう。たしかに複数のSKU(販売単位。「コアシステム(HDDなし)」「プレミアムシステム(HDD 20GB。通常版)」etc)を同時に展開するのはこの業界で例がない。最初はひどい悪口をいわれたのは憶えてるだろうか――「2つの別モデル展開??」 と。コアシステムと通常版を発表したときも、「ビデオゲーム業界ではありえない」といわれた。ところがソフトやサービスを展開するうちに、今度は「こんな にコンテンツがあるのにHDDが20GBしかないってなによ?」といわれるようになった。そこで確かにそのとおりといい、エリートで応えた。このモデルが 何億台も普及するか?といえばノーだ。では、特定の消費者を狙ったものか? 確実に。

Engadget:
さらに新しいモデルを発表しましたよね? Haloテーマの。

ムーア:
スペシャルエディションだね。

Engadget:
スペシャルエディションを。

ムーア:
そうだ。

Engadget:
HDMIが付いているのはエリートに似ているけど、HDDが20GBなところはプレミアム(通常版)と同じですね。

ムーア:
待った。そこまで発表したかはおぼえがないが、いえるのは――

Engadget:
USA Todayの記事に載ってましたよ。さらに――

ムーア:
分かった。じゃあしょうがないな(笑い)。

Engadget:
Lockdownにも。

ムーア:
Mike Snyderが言ったなら間違いないんだろう。

Engadget:
Bungieのサイトでも。では、ヘイローエディションがどれくらいの値段になるかコメントできますか。プレミアムに近い?(にしてはHDMIがある)。ではエリートに近い?(でもHDDは20GB)。

ムーア:
こういうときのやり方は、商品についてよく知っているのは小売店だから、まずはプリセールプログラムを実施してそれから発表という順序になる。もちろん何か月ではなく数週間のうちに発表できるだろう。だが気をつけなければいけないのは、小売店が決めるべき価格をわれわれが発表するわけにはいかないことだ。もちろん参考価格はあるだろうが、これはスペシャルエディションだ。セガで働いていたときは同時に8モデルも売っていた。シーマンエディションにハローキティエディション、セガスポーツエディションとか。つまり、この業界ではなにも珍しいことじゃない。一度しか生産しない限定品だからね。

Engadget:
でも機能がちょっと違うときはまた別じゃないですか。普通のプレミアムシステムにないHDMIがいきなり追加されてますし。

ムーア:
問題があるとは思わないが。

Engadget:
では、さきほどの大きな話題に話を進めましょう。マイクロソフトのプレスカンファレンスが強調していたことのひとつは独占タイトルのように思えました。

ムーア:
そのとおり。わたしは特定ハードでしかできないコンテンツこそ世界を動かすといまも信じている。自分たちだけができるコンテンツを消費者に提供することこそ、これまでつねにゲーム業界の大前提だった。自分たちが選ばれるようにする必要がある。なぜほかのプラットフォームではなくこちらなのか?とね。

Engadget:
任天堂にはもちろん自社製の独占タイトルがあります。任天堂では伝統的に――少なくとも前の世代のハードではあまりサードパーティが強くありませんでしたが、昨日のプレスカンファレンスをみるかぎりどうもその傾向が続くようです。またソニーは期間限定の独占タイトルを何本か発表しています。またメタルギアソリッド4については、否定する噂が絶えないもののプレイステーション3限定だと強調していますね。


ムーア:
コナミ自身のコメントにもかかわらずね。

Engadget:
そうですね。しかしソニーにもファーストパーティの独占タイトルがあります。こういった戦略はどんな結果になると思いますか。任天堂のファーストパーティ独占タイトルは従来つねに大成功してきました。ソニーにはファーストパーティの開発スタジオが何社もあり、またファイナルファンタジーやメタルギアソリッド4のように、少なくとも独占のようにみえる大物サードパーティソフトがあります。マイクロソフトはあいかわらずサードパーティ製の独占ソフトを狙ってるんでしょうか。


ムーア:
カンファレンスでは特に3タイトルについて説明した。Bioshockにはもちろんとても興奮している。君たちも観る機会があったか分からないが、ほぼ最終ビルドをみたばかりだ。Narutoについては特に強調したいタイトルといえる。ゲームもすばらしいし、従来とはかなり違った層を狙っているからだ。そしてもちろん、スプリンター・セルやトム・クランシー シリーズは常に成功してきたし、われわれとしてもXboxをトム・クランシー シリーズにとって居心地の良いホームグラウンドにすることでお返ししてきたと思う。同時に、われわれにも非常に強力なファーストパーティラインナップがあり、プラットフォームをみずから引っ張ってゆく能力については自信がある。だが、サードパーティーそしてコミュニティとの関係を築くという意味では、ここ4、5年のあいだ競争相手より良い仕事をしてきたと考えている。

日本でもパブリッシャーコミュニティとの関係には大いに力を入れてきたが、結果はデッドライジングやロストプラネットという形で実を結んでいる。やはりこの業界は、最終的には独占コンテンツがものをいう。前の世代にわれわれのプラットフォームでは遊べなかったコンテンツの問題についてもある程度解決してきた。今度はそうしたことが起こらないようにするのは、何年も前から進めてきた戦略だ。サードパーティーとの関係を担当するチームはすばらしい仕事をしてくれた。パブリッシャーとの話し合いの中で、われわれのプラットフォームの強みを活かすような、ほかでは真似できない独占コンテンツをだせますかと尋ねるのはやりがいのある仕事だ。

おそらく一番いい例は、来年春にXbox 360だけに提供されるGrand Theft Autoの独占コンテンツだろう。また、過去三年間のMicrosoft Game Studiosの発展についてもとても満足している。われわれが製作あるいは手に入れたIPについて、今後5年や10年にわたってそうした独自タイトルを市場に展開してゆけることについて。独自のIPを持ち、独自の開発スタジオを持ち、自前のコンテンツをコントロールするのはとても重要なことだ。

Engadget:
サードパーティーソフトの話は、マイクロソフトが一般にソフトウェアとプラットフォームの会社であることをよく表していると思います。サードパーティーの力を取り込んで勝つというのはプラットフォーム企業としてのマイクロソフトがこれまで成功してきたやり方ですね。ではハードウェアの側についていえば、Xbox 360の保証規定と故障率については非常に多くの問題がありました。ハードウェアの品質管理について、マイクロソフトはなぜ異常な故障率で10億ドルの延長保証プログラムを実施するような状態に追い込まれてしまったんでしょう。


ムーア:
どうして追い込まれたか? まあ、こう説明できる。Xbox 360は複雑なハードウェアであって、先週さんざん繰り返したことだが、特に最近の数カ月、故障率が受け入れがたいものになった。大部分は、現実に数百万台が世界中に出荷されて、工場ではテストのしようがなかった状況におかれて初めて問題として現れるようになったものだ。問題に遭った皆さんにはここでもう一度お詫びする。われわれは責任をもって対応する。何かに「追い込まれた」という考え方はしていない。だが、消費者に万全な対応をするという大切な仕事について、われわれは正しいやり方ができていなかった。

Engadget:
この問題を実際にどう解決するのかについては消費者のあいだで混乱があるように思います。単なる保証の延長だけでなく、ハードウェアに関して。結局、具体的にはどこを直す必要があったんですか?


ムーア:
赤ランプが3つ点灯する症状の原因は、それぞれ別の複数の要因が重なったものだが、複雑な技術的解決手法について消費者が理解しなければならないかといえば疑問に思う。消費者が気にしているのは、「うちの本体は大丈夫か?」ということと、仮に問題が起きたら即座に対応を受けられるのか? という点だと思う。また、もしすでに修理代を払っていた場合、ちゃんと払い戻しを受けられるのかというのもあるだろう。こうした質問への答えはすべてイエスだ。

Engadget:
しかしうちの読者は......


ムーア:
質問には「消費者」ということばを使っていたようだが。はっきりさせよう。われわれは手を挙げて間違っていたと認め、起こしてしまった問題を解決するために10億ドルの予算を計上した。簡単にできる決断ではなかった。全世界を対象にしているし、R&R(修理&交換)センターの開設も進めている。コールセンターも確実に対応できるようにした。諸手をあげて、問題を起こしてしまった、最善の仕事ができていなかった、申し訳ありません、ちゃんと対応しますといったんだ。これ以上付け加えることはあまりないと思う。

Engadget:
つまり、何が変更されたのか、どこが問題だったのかについて具体的には話していただけないということですか。


ムーア:
そういうことになる。

Engadget:
では、いま工場から出荷されているものや修理・交換から帰ってくる本体については、今度は問題が解決されていると保証できますか。なんども交換するようなことにはならないと。


ムーア:
もちろんだ。なにごとも絶対確実ということはないとしても。ほか2社のハードウェアにもそれなりの問題はある。世界の全ユーザに対して、一度修理した本体には二度と別の問題がおこらないと保証できるかといえばそれは不可能だ。そんな約束をするのは馬鹿者だろう。だがハードウェアの現在の品質については非常に自信を持っている。君たちなら分かると思うが、工場で製造を続けると同時にわれわれは日々学んでいる。ソニーはこの点についてとても優秀だし、任天堂も優秀だ。そしてわれわれもだ。つねに改良を続け、部品を動かし、品質を上げつつコストを抑えるためにサプライヤと交渉を繰り返す。必要な価格レベルに達するため製造コストを引き下げる必要があるからだ。低コスト化できなければ価格もずっと変わらないことになる。


Engadget:
現在出荷している本体ではなにが違っているんですか?

ムーア:
確実なのは、われわれは問題のある本体を出荷していないということだ。問題を知りながら出荷することはないという意味だ。

Engadget:
製造上の問題に対処したのはどの時期ですか。たとえば4カ月前に本体を買ったとしたら?

ムーア:
それは答えのある質問じゃないね。

Engadget:
しかし現在出荷している本体は対策済みだといえるなら、最近のなんらかの時点で......

ムーア:
どのタイミングでも、同時に数え切れないほどの変更が行われている。どんな問題であろうと、われわれは常に改善を進めている。また、マイクロソフト以外の企業も関わっている。何千人でないにしろ何百人もの人々と協力して進める仕事だ。たとえばCPUにGPU、トランジスタ、ハードディスクのエンジニア、さらにサプライヤ、技術者などなど。コストを下げているのはかれらだ。製造工程をさらに効率的に、コストエフェクティブにする方法についてつねに検討している。だからその質問に答えることは不可能だ。たとえば5月22日に製造した本体がおお、これこそ完璧な一台だなんて風にはいかない。

Engadget:
それでも、いまの本体には強い自信がある。

ムーア:
あるね。

Engadget:
いまでは通常の故障率に収まると。

ムーア:
その「通常」がいくつであろうと。

Engadget:
そうですね、通常は2から3%という数字が......

(広報担当者:そろそろ時間です)

Engadget:
急ぎの質問をもうひとつだけ。Robbie Bachが保証延長の発表前2カ月で620万ドル分のマイクロソフト株を売っていた話についてはどう考えるべきでしょう。

ムーア:
わたしからコメントすることじゃない。Robbieとマイクロソフトの広報がすることだ。かれは18年近くもマイクロソフトの従業員だったし、マイクロソフトの人間としてとてつもない量の株を保有している。公開されている大企業の重役ならどこでもおなじように。ポートフォリオの多様性のために必要な取引をするものだ。マイクロソフトのコメントはこういうことだと思う。もしわたしだったらという聞き方をされても、Robbieのことについてはわたしからコメントできない。かれから話すことがあるだろう。

Engadget:
ありがとうございました!

ムーア:
いつでも歓迎だ。




「TechCrunch Tokyo 2019」11月14日、15日に開催



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