数日前から囁かれはじめた例のうわさをマイクロソフトが正式に認めました。Zuneチーム公式Podcast Zune Insider の最新エピソードによると、先月発表されたZune HDは NVIDIAの高性能 SoC Tegraを採用しているとのこと。Engadgetでもたびたびお伝えしてきたTegraはARM11 MPCoreに 720p H.264をはじめ主要コーデック対応のHD AVプロセッサ、超低消費電力 GeForce、12メガピクセルイメージセンサからの動画キャプチャやHDMI出力などを1チップ化したアプリケーションプロセッサ。
Zune InsiderのホストMatt Akers氏いわく、「(Tegraは) ものすごい。バッテリー駆動時間やグラフィックアクセラレーションは大幅に強化される。手の中に入るミニノートのようなもの」。Tegraベースのノート製品は実際に発表されており、「手のひらミニノート」もまあ誇張ではありません。むしろメディア再生や3D描画においては従来のネットブックよりも上。
すでに明らかになっているZune HDの仕様、つまり 720p HD動画ファイルの再生(でもディスプレイはPSP解像度480 x 272しかないOLED)、HDMIでHD出力etc をポータブルプレーヤとしてのサイズや長時間駆動などと両立できるプロセッサは限られるため、 Tegraが採用されたことそのものは驚きではありません。が、気になるのはTegraが単なるメディア再生支援に留まらずOpenGL ES 2.0やプログラマブルシェーダにも対応した3D描画能力を備えている点。
現行のZuneも簡単なゲームには対応しているものの、Zune HDは演算能力でいえば iPhone 3G S以上の3Dゲームも動かせる能力を備えていることになります。E3 2009 マイクロソフト基調講演のZune関連発表はXbox LIVE ビデオマーケットプレースの一部がZune Videoブランドになるだけの肩すかしでしたが、Tegraのパワーを活かしたさらなる新機能・サービスの投入に期待したいところです。Zune HDの発売は2009年秋。今のところ日本での発売予定はありません。
(続きは Tegra開発キットで作成した ARシューティングゲームARhrrrr!のデモ動画をおまけ)