開発者向けカンファレンス MIX10のキーノートで、マイクロソフトが Windows Phone 7 シリーズ向けの開発環境について発表しました。先週のGDCで触れられた点と現在進行中の講演から要点をまとめると:
- フレームワークは XNA と Silverlight。XNAはリアルタイムゲーム向け、Silverlightはそのほか「リッチインターネットアプリ」向け。
- 開発者向けに、Visual Studio 2010 Express for Windows Phone および Expression Blend for Windows Phoneを無償配付。(XNAは統合開発環境 XNA Game Studio (Express)が提供中)。
- 更新:開発ツール群 Windows Phone Developer Tools CTP 提供開始。
- 提供されるAPI はWindows 7と共通のマルチタッチをはじめ加速度センサー、ロケーションサービス、カメラ、マイク、動画のストリーミングやDRMプラットフォームも組み込まれた Zune Media、プッシュ通知 Microsoft Notification Serviceなど。
- XNAゲームについては、PC や Xbox 360と共用の開発環境で Windows Phone 7 をターゲットにビルドする。グラフィックプロファイルはXbox 360やゲーミングPC級の環境を示す" HiDef "と、一般ノートPC や Windows Phone 7 を含む"Reach" に大別。詳しい定義はこちら。
- 現行の Windows Marketplace for Mobileから、『Windows Phone Marketplace』 へ名称変更。一般アプリおよびカジュアルXbox LIVE ゲーム、プレミアム Xbox LIVEゲームのほか、音楽やキャリア独自ソフトウェアもまとめて扱うワンストップサービスへ。
- パブリッシャー(または開発者) 7割、マイクロソフト3割の配分は変わらず。ただし登録・出品にかかる費用が改定・一部廃止されて値下げ。
- マーケットプレースの決済・課金方法はクレジットカード、携帯キャリア経由で徴収、さらに広告モデルも用意される。
- マーケットプレースのアイテムは購入のほか試用もできる。試用版の制限は開発者側が選択可能。
- 学生向けには、開発環境を無償で使えるマイクロソフトのサービス DreamSparkに加入すれば、マーケットプレースへの登録費用も免除。
追記:続報はタグ MIX10 またはWindows Phone 7 シリーズで。
追記2:一夜明けて、日本のMSKKからも MIX10プレスリリースが出ました。強いて気付いた点を挙げるなら、先月のプレスリリースでは「Windows Phone 7 シリーズ」表記だったのが「Windows Phone 7 Series」になったことくらい。