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CLANG:ニール・スティーブンスンが贈るリアル剣闘ゲームプロジェクト (出資募集中)

Ittousai, @Ittousai_ej
2012年6月10日, 午後11:14 in Kickstarter
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毎度おなじみクラウド出資サイト Kickstarter 発の話題。ですが、今回はなにやらただごとでない案件が始まっています。ナイキのTシャツに保護グローブ (ガントレット?)、どうみても銃刀法マターなロングソードの二刀流という異様な風体で微笑む禿頭髭面の御仁は、SFや歴史小説で知られる作家ニール・スティーブンスン氏。

特に英語圏のgeek には大きな名声を誇り、国内でも「スノウ・クラッシュ」や「クリプトノミコン」など初期作品で知られる人物です。その小説家が変な格好でKickstarter に出張っている理由は、共同創業した企業 Subutai Corporation のプロジェクトとして、高性能なモーションコントローラを用い史実と物理に基づいた超リアルなチャンバラゲーム CLANG を開発するため。

続きに掲載した口上ビデオは典型的なKickstarter 動画を大きく逸脱して、いったいどれだけ手間をかけたのかと呆れる出演者数と演出のショートフィルムに仕上がっています。「だからなぜ作家が剣戟ゲーム?」や既存ゲームとの違い、CLANGを含む壮大なプロジェクトの話は続きをどうぞ。




CLANG プロジェクトの発端や、スティーブンスンとSubutai が展開するシェアードユニバース Foreworld との関連、将来のプラン云々はさておいて、まずは Kickstarter 案件としての話。CLANG は今回の出資対象の範囲では、「The Queen of Weapons」こと両手持ちのロングソードを使い1対1で闘うPC用のゲームソフトを開発するプロジェクトです。

既存のチャンバラゲームとの違いとして挙げられているのは:

・高精度かつ低遅延のモーションコントローラを使うこと。当初はサードパーティー製の市販品を採用する予定。

・リアル志向。ボタンを押して斬る、やコントローラを振ってタテヨコ斬りわけといった単純化ではなく、シミュレータ的に剣闘そのものを深く掘り下げる。歴史資料の研究で明らかになった史実上の戦術や、物理シミュレーションを応用。さまざまな姿勢からの斬撃やフェイント、柄頭を使った打撃、受け流し、掴みといった要素を高精度なモーション操作と組み合わせる。

・拡張性。当初はロングソードで一対一、西洋マーシャルアーツの再現を目標としつつ、過程で得られたフレームワークを用いてさまざまなスタイルに対応・拡張可能な設計とする。SDK や APIを公開し、サードパーティーやユーザーが他の MASE (Martial Arts System Embodiments、戦闘スタイル) を再現できるように。たとえば日本の " Kenjutsu " を含む。


出資者への見返りとしては、25ドル以上でPCゲームのダウンロード権、50ドルでコンセプトアートpdf付属などを小刻みに用意しています。1000ドルを超えるとスティーブンスンやグレッグ・ベアをはじめプロジェクトチームや作家のサイン付き小説だったり、将来作品の登場人物命名権、本物の刀匠によるロングソードレプリカなど豪華特典商法です。




なぜまたニール・スティーブンスンが?については、みずから動画で延々と説明するとおり、要は本人が執筆の資料集めを通じて重度の剣術オタになり、歴史研究者や復元チャンバラ(実践コスプレ?)愛好家など同好の士ができたこと。またその仲間内で、銃器については最近のFPSばやりでリアル志向や物理シミュレーション、現実のあらゆる銃の再現やカスタマイズまでゲーム化が盛んなのに、剣については武器格闘ゲームや簡単なチャンバラ程度しかない現状に不満を募らせたこと。


作家が余技でゲームを作るというわけでもなく、CLANGは将来的に対戦剣闘からもっと広いスコープに拡大したうえで、多数の作家やクリエーターが参加するシェアードユニバースである " Foreworld " の一部として各種メディアで展開する構想が立てられています。 " Foreworld " はすでに2010年から iOS / Anadoid アプリの形で最初のストーリー Mongoliad がリリースされており、またアマゾンの出版部門 47 North から書籍や Kindle 版が販売中です。


スティーブンスンといえば、近未来ものや歴史ものなどさまざまな舞台を描く作家として知られていますが、いずれもコンピューターネットワークや数学、貨幣、暗号、ナノテクノロジーといった技術やシステムが世界を変革するさまを物語の核心に据え、そのうえで登場人物のドラマが絡む作風です (よね?)。

そうした科学史趣味や思弁性がギークに受ける所以でもありますが、その志向は作品内に留まらず、ネットやオンライン仮想世界といった技術が普及しつつある現代における作家の姿とはどうあるべきか、を模索する本人の姿勢にも反映されています。そういえば近未来を舞台にした初期の代表作スノウ・クラッシュ(主人公はピザ配達人かつ仮想世界最高の剣士)も、もとはグラフィックアーティストと協業したトランスメディア企画だったものが小説になった経緯がありました。

そのスティーブンスンが新しいかたちで物語を提供するために共同創業したのが Subutai Corporation であり、Subutai はグレッグ・ベアなど作家やソフトウェアエンジニア、グラフィックアーティスト、刀鍛冶までが協力するシェアードユニバース Foreworld を、アプリやウェブ小説を含む多メディアで展開しています。そのさらに一部として、将来の「体験できる Foreworld」を支えるために戦闘要素を切り出したプロジェクトが CLANG である、というわけです。


CLANGプロジェクトの出資目標額 (ここまで集まらなければキャンセル扱いになり、課金が発生しない)は50万ドル。受付開始2日目、残り28日の現在では出資者約2700人、合計15万ドル程度が集まっています。プロジェクトページで感謝が述べられているのは歴史剣術ショーの興行団体、映画などのスタントコーディネーターや殺陣師、西洋剣術の研究者や講師、ゲーム会社の Valve や Bungie など。

「西洋騎士と侍どっちが強い」「いやモンゴル騎馬軍団のほうが強い」「最強はヴァイキングに決まってるだろ」etc のヨタ話に大真面目な決着をつける酔狂としてはぜひ頑張ってほしいプロジェクトです。




広告掲載についてのお問い合わせはad-sales@oath.com までお知らせください。各種データなどはこちらのメディアガイドをあわせてご覧ください。

Source: Kickstarter
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