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マイクロソフト初のゲーム機は『VIP』『MEGA』『MTG』『MOX』『MARZ』『XON』『11-X』...(Xbox名称ボツ案)

Ittousai, @Ittousai_ej
2013年7月8日, 午後11:01 in Microsoft
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マイクロソフトの Xbox といえば年末には3代目にあたる Xbox One の発売を控え、また Xbox Music や Xbox Video のようにエンターテインメントの総合ブランドとして使われるほど定着した名前ですが、最初の Xbox は『マイクロソフト XON』や『MARZ』、『VERV』、『VIP』『MEGA』などと命名されていたかもしれません。


初代 Xbox の名称ボツ案を明かしたのは、当時マイクロソフトでプロジェクトの主要メンバーだった Seamus Blackley 氏。Looking Glass 他のスタジオでプログラマーやプロデューサーを務めたのちマイクロソフトで DirectX 部門に携わり、マイクロソフトみずから家庭用ゲーム機に参入すべきと経営陣に進言して発売までプロジェクト全般にかかわった人物です。

Blackley 氏は リンク先 EDGE のインタビュー (かつて紙媒体に掲載された記事のオンライン再録)に答えて、内部コードネームのひとつだった Xbox が最終的に製品名として決定する前に、マイクロソフト内部で検討されたという名称について説明しています。

いわく、初期の「マイクロソフトのゲーム機参入プロジェクト」全体のコードネームとして使われたのは『WEP』や『ミッドウェー』。WEP は Windows Entertainment Project の略で、Blackley氏いわく「マイクロソフトの幹部を安心させるために作った」もの。よく知られる Midway のほうは、PCとゲーム機の中間(midway)と、「ミッドウェー海戦」のMidway をかけた名前。

『Xbox』はこの初期に「DirectX Box」の省略としてメールなどで使われはじめ、のちにコードネームから正式な商品名候補になったものの、法的な問題の懸念から別の名称が検討されることになりました。VIP やら MEGA といった頭文字シリーズはこの時期に、マイクロソフトでブランド名の考案を担当する「naming guys」が Xbox チームに提案したものとされています。

いくつか並べれば:

『VIP』:バーチャル インタラクティブ プレーヤー
『MEGA』:マイクロソフト エンターテインメント & ゲーミング アテンダント またはアセンブリ
『MTG』:マイクロソフト トータル ゲーミング
『MOX』:マイクロソフト オプティマル エクスペリエンス
『MARZ』:マイクロソフト アクティブ リアリティ ゾーン
『XON』:エクスペリエンス(eXperience) オプティマイズド ゾーン
『11-X』:Blackley氏いわく理由不明。

さらに『TSO』Three Six Zero (360?) や 『AIO』(All In One) など、後の Xbox 360 や Xbox One と同じ発想の名前が含まれているのが面白いところです。リンク先ではこのほか、PTP, RPM, LEX, TAC, MITH, FACE, MIND, MAX, VIC, IS1, EHQ 等々、頭文字案が多数挙げられています。


余談:Blackley 氏は大学でジャズピアノを学んだのち専攻を物理学に変えて米国のフェルミ国立加速器研究所に務め、ゲーム会社の Looking Glass Studios (当時は Blue Sky Productions) に参加したという変わった経歴の持ち主

Looking Glass では 箱庭シミュレーション系ダンジョンRPGの Ultima Underworld や、現在まで系譜が続く宇宙船内閉鎖空間 RPG の System Shock 、優れた物理シミュレーションで知られる Flight Unlimited などに関わりました。

マイクロソフトでは Xbox の発案から発売までを担当し 2002年に退社しています。Xbox が当初の懐疑的な見方を裏切って米国では主要な家庭用ゲーム機として認められたのちの「Xbox 開発を振り返る」インタビュー (2003年)では、マイクロソフトが Xbox について失敗したことがあるとすればなんですか、との質問に対して、個人的に一番に思うのは、「もっと真剣に力を入れて、日本の消費者に Xbox を気に入ってもらえるようにすべきだった。たとえ根本的な変更が必要だったとしても」と答えています。

仕切り直しの Xbox 360でも初代よりは大幅に改善したもののやはり日本でのプレゼンスは確立できず、結果として三代目のXbox One では、市場全体の規模も小さい日本は二次的市場 (2nd Tier) 扱いになり、米国を含む21か国の第一陣より遅れて発売されるのはご存じのとおり。

余談の余談ながら、Blackley と前後して Looking Glass 入りして Thief などのゲームデザインに携わったのが、後に Irrational Games を創業する Ken Levine。Levine は Irrationalで、System Shock の続編 System Shock 2 (この時点ですでにレンチが強い)、そして「System Shock シリーズの魂を継承した」BioShock シリーズを世に送っています。2013年の今年発売されてすでにマルチミリオンセラーになった最新作 BioShock Infinite もこの系譜の作品。



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