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​ScanSnap SV600インタビュー:開発者直伝、使い方のコツ

Masahiro Yamaguchi
2013年8月2日, 午後01:45 in Scansnap Sv600
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PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap SV600」の開発の現場に迫る連続3回のインタビュー第1回第2回)。最終回である今回は「テクニック編」として、開発サイドから見たSV600の活用テクニックや、「中の人」ならではのオススメの裏技について、開発に携わったPFUの本川浩永部長(イメージビジネスグループイメージプロダクト事業部第二技術部)、久保諭氏(同事業部商品企画部)、高畠昌尚氏(同事業部開発技術部専任技術員)、笠原雄毅氏(同事業部開発技術部)、北川光一氏(同事業部ファームウェア開発部)に話を聞きました。(以下、敬称略)


真っ暗が外乱光の影響がいちばん少ない


Engadget:実際に製品を使っていて気づいたんですが、ブック補正の画面で[Ctrl]+[Z]でアンドゥができたりと、マニュアルにはない隠し技もあるようなのですが、そうした裏技や、あと開発サイドからのおすすめの使い方があればぜひ。

笠原:読み取り精度を上げるという意味では、環境光を消すといいんじゃないですかね。
笠原氏(イメージビジネスグループイメージプロダクト事業部開発技術部)

本川:実際のところ、いちばんきれいに読めるのは暗闇の中なんですね。なぜかというと周辺の光(外乱光)の影響が一切ないからです。もちろん自照明によって外乱光の影響はかなり小さくはなっていますが、やはりゼロではないので、真っ暗のほうがきれいに読み取れます。

Engadget:部屋を真っ暗にすると、ページめくりの自動検出がうまくいかないケースがあったのですが、あれはどのように判定しているんでしょう。赤外線か何かを使っているんでしょうか。

本川:そのような特殊な光を使っています。だからたとえ真っ暗な中でも、ページをめくったこと自体はスキャナには見えているんですが、やはり成功率は少し落ちるかもしれません。

Engadget:その光はヘッド部から出ているんですよね。

本川:そうです。目玉が2つ(編注:写真の矢印部)ありまして、この目でページめくりの検出を行っています。


Engadget:ページめくりの検出でうまくページがめくれなかった時に、どこかに手をかざせば反応するはずだと思っていろいろ試してみたのですが、あれはどう手を動かせばうまく反応してくれるのでしょうか。

久保:水平方向ですね。

久保氏(商品企画部)

本川:実はページめくりの誤検出にもこだわっていまして、たとえば本をセットしただけで動き出すとよくないので、ページをめくる方向だけを検出するんですね。あと、ページを1枚ずつめくるのではなく、(目的のページが)十数枚先にあって連続でペラペラとめくっている最中にスキャンが始まってしまうと困るので、そういうときはスキャンしないように制御しているんですね。つまりめくることだけでなく、停止したという動きも検出している。そういった使い勝手も実はこだわっています。

Engadget:なるほど。ということは、次にスキャンするページをめくりながら探している間は、なるべく動きを止めずに小刻みに手を動かしておけばよいと。

本川:まさしくそうです。裏技ですね。

久保:ちょっと止まるとスキャンしはじめちゃいますからね。

本を読み取る際は「ボタン長押し」を活用すべし


本川:従来からScanSnapには、ボタンを長押しすると長尺モードが使えるというモードがありますが、今回のSV600では、スキャンボタンの長押しにページめくり検出のブック補正モードを割り当ててあります。だから本を読み取る時にいちいち設定をブック読み取りに変更しなくても、ボタンを長押しすればいい。

久保:つまり、いまから本を読み取ろうという場合、長押しすれば、自動的にページめくり検出のブック補正モードに切り替わるわけです。

Engadget:デフォルトの設定では、1プッシュで読み取ったあと、ブックか普通の原稿かを選ぶ二択の画面が出るんですよね。

北川:そうです、必ず出ます。それが長押しをすれば、読み取ったあとにどちらかを選ぶのではなくて、必ずブック読み取りをすると。

北川氏(ファームウェア開発部)

本川:慣れてくるとボタン長押しほうが、1回1回メニューを切り替えるよりも楽ですね。

Engadget:ということは、デフォルトの設定は変更せずに、ブック読み取りに切り替える際はボタンを長押ししたほうが手間はかからない。

北川:そうです。ストップを押してファイルを出力するまではそのモードが継続し、それが終わると次のスキャンの際はもうリセットされますので、あとで設定を元に戻す必要もないと。

Engadget:なるほど。それは確かに、短時間でやっていくためのコツですね。

フットペダルにも近日対応予定


Engadget:ほかに、スキャンを開始してから終えるまでの所要時間をなるべく短くしたい場合、なにかコツのようなものはあるんでしょうか。先ほども話に出ましたが、指ではなくアクリル板で押さえたりとか。


本川:一番手っ取り早いのはアクリルの板で原稿を押さえてスキャンすることですね。アクリル板を載せると指も入らず、きれいにスキャンできますし、スピードも速い。サードパーティーのメーカーがそういったアクリル板(ブックプレッサー BP600)を発売したのも、そのような流れからですね。


さらにいま、フットペダルを使って足でスキャンできる機能を開発しています。フットペダルを併用すれば、アクリル板を使う場合も手がふさがらずにスキャンできますしね。

Engadget:そのフットペダルというのは初耳ですが、それは専用品か何かですか?

北川:いえ、市販のフットペダルが使えます。次回のソフトウェアアップデートで対応する予定です。

本川:PFUはソフトウェアをアップデートするだけですね。それで市販のフットペダルに、そういったショートカットを割り当てていただくと。

北川:キーボードで特定のキーの組み合わせを押したときにスキャンを実行する機能なので、フットペダル側にそのショートカットを割り当ててもらえば、動くというわけです。

2枚のA3からA2を合成する機能を搭載


本川:あと、裏技というわけではありませんが、SV600ではA2合成ができる機能が追加されています。今まではA4用紙2枚からA3サイズのスキャンデータを合成する機能があったのですが、今回はもともとA3用紙が読めますので、A3用紙2枚を合わせて1枚のA2サイズのスキャンデータにしてしまう機能を、Organizerにこっそりつけています。なのでたとえば新聞を半分に折って、1回スキャンして裏返し、もう1回スキャンすれば合成できてしまうと。

本川氏(第二技術部)

Engadget:なるほど、それは気付きませんでした。これまで新聞はA3に分けてキャリアシートで取り込んでいたんですが、これまでOrganizerでやっていたA4の横連結でA3を生成するのと同じ要領で、A3の上下連結ができてしまうと。

本川:はい。新聞はどうしても曲げ部分がキレイにならないので、そこまで大々的には書いていないのですが、A2サイズまでの合成には対応していますね。

久保:ちょっと専門的になりますが、土木系の図面などはまだA2がたくさん残っているんですよ。そういう用途でかなり使えるのではないかと思います。A2はフラットベッドではもちろん、コピー機でも読めませんからね。

Engadget:ちょっとしたポスターでも読めてしまうということですね。

本川:あともうひとつ、今回から、iX500などのADF機と同時に使えるようになりました。今までのモデルでは同時に1台しか使えなかったんですが、SV600はタイプも違っていて、同時に使われる場合もあるだろうということで、両方に電源を入れたまま使えるようになっています。差し込みスキャンのような形ですね。

ポイントレタッチの自動化を実現させたい

Engadget:今後、こういう機能を追加していきたいというのがあれば、お願いします。

北川:(写り込んだ指を消す)ポイントレタッチが、やはり1回1回修正するのが大変だという声が大きいので、たとえば「ここの場所」とエリアを指定して一括で消すとか、早急にそういう対応をしたいですね。

また、ふつうのカット紙でも波打っていれば指で引き延ばすことできれいに読めますので、カット紙にも指を消す機能を追加したいと考えています。これはどちらかというと長期的な検討課題ですが。

久保:あとはなによりMac対応ですね。

北川:そうですね、早くMacへの対応をを行い、より多くの人に利用してほしいです。

Engadget:製品のデザインやカラーリングが、iXシリーズではなく従来のSシリーズを踏襲しているのも、それだけ以前から作っていて、早く出すことを優先したということなんですね。

本川:GIチップやWi-Fiが載ってないからという差別化の意味もありますが、そういった歴史があるのも事実ですね。

久保:Wi-Fi対応も、タブレットで直接読みたいという声はよく耳にするんですね。それは本当にそうだと思いますし、僕もそう思います(笑)。なので、短期的か長期的かは分かりませんが、しっかり検討しなきゃいけないなと。

Engadget:次期モデルでの可能性ありということですね。期待しています。

「自動ページめくり」の搭載はありうるのか


Engadget:最後に、製品そのものの話からちょっと外れるんですが、本のページを自動的にめくってくれるような機械ないしは仕組みについてはどうお考えですか。

本川:PFUで作る機械ではないと思っています。

久保:他のメーカーが裁断機を発売しているように、他のメーカーが作ってくれる形がいいんじゃないのでしょうか。

高畠:もともと(SV600の)開発は自炊ブームの以前からスタートしていましたから、あくまでいろんなものが読めるものの1つとして本があると私は思っているのですが、お客さんから見ると、本1冊を読みたいというニーズが大きいんですかね。

高畠氏(開発技術部専任技術員)

Engadget:実際のニーズというよりも、ユーザの側からすると、今後どういうふうに進化していくかという、興味の占める割合が大きいのかなと思います。

高畠:「断裁せずに本が読める」というと、分かりやすいのかな。「クレヨン画が読める」といってもピンと来ないから(笑)。

Engadget:私も含めて実際に使った人のレビューを見ると、本をまるまる1冊やるのは手間がかかるということで、そういう用途に推進している人はあまり見かけませんし、これから使うユーザーさんもそうではないかと思うのですが、やはり家庭に多い紙といえばクレヨン画よりも本でしょうから、現段階ではクローズアップされがちなのかなと。

高畠:本を数ページだけ読むとか、そういった用途がたぶんこの製品には合っていて、いわゆる本1冊という感じではないかなと個人的には思いますね。

Engadget:むしろスクラップであるとか、そういう用途ですね。「こういう使い方をすると便利」というのがこれからどんどん出てくる段階かなと思っていて、個人的にも楽しみにしています。




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