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携帯4キャリアLTE測定対決・東北編。震災の影響残る気仙沼、杜の都仙台、2拠点の通信状況

Yutaka Katabami
2013年12月12日, 午後12:20 in Au
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スマートフォンの通信エリア品質や通信速度の調査レポートは、携帯電話会社がもっとも力を入れる東名阪の駅周辺など、点での調査がほとんどです。しかし人口集中エリアばかりでは、本当に全国的に快適な通信が提供されているのか、判断しかねるのではないでしょうか。

今回、われわれ通信計測隊は、東北各地を移動しながら通信品質を「点」ではなく「線」で計測。ドコモ、au、ソフトバンク、イー・モバイル各社の通信品質をチェックしました。前回と前々回のフィールドテストはこちら。第3弾は、震災の影響が色濃く残る気仙沼港周辺、そして東北エリア最大都市の仙台駅周辺を調査しました。

調査概要



日本のLTEサービスは、ドコモが2010年12月に Xi の名称で開始し、昨年3月にイー・モバイル、9月にはauとソフトバンクもサービスをスタートしました。LTEネットワークの整備状況を判断するためには、注目の集まりやりやすい東名阪以外のエリアでの調査(フィールドテスト)も重要です。そこで、東北エリアの各社LTEネットワークについて、以下3つのパターンで調査しました。

(1)東京駅から盛岡駅までの東北新幹線ルート
(2)東京 - 盛岡 - 平泉 - 気仙沼 - 南三陸 - 仙台 - 福島までの車移動ルート
(3)震災の影響が大きかった気仙沼港周辺や東北エリア最大都市である仙台駅周辺

各フィールドテストの記事については、こちら。
調査日2013年11月9日・10日
フィールドテスト、計測エリア東京 - 盛岡 - 平泉 - 気仙沼 - 南三陸 - 仙台 - 福島
総移動距離933km
総テスト時間17時間23分44秒
電波強度(RSRP、SNR)サンプル数約59,530件 / 1台
電波品質(Latency、Packet Loss、Jitter)
サンプル数
約1048件 / 1台
通信速度計測方法、サンプル数2分間隔の自動実行
約523回 / 1台
テストツールXenSurvey
テストに使用した端末ドコモ:GALAXY Note 3 SC-01F
au:GALAXY Note 3 SCL22
ソフトバンク:GALAXY J SC-02F※
イー・モバイル:GALAXY J SC-02F※
※計測端末はSIMロック解除、それぞれAPNを設定

フィールドテストは、計測した瞬間の限定的な結果です。 電波状況は利用者数(混雑状況)、周囲の電波や障害物などによる影響(干渉・反射・ノイズなど)、端末そのものの性能、微妙な位置や高さの違いで変化します。加えて、携帯電話会社側も日々のエリア・基地局の改善を行っています。

なお、ソフトバンクおよびイー・モバイルの測定には、ドコモのGALAXY J SC-02Fを使用しています。これはLTEの電波の接続性を考慮してGALAXYシリーズとSnapDragon800を選定したためです。したがって、ソフトバンクの900MHz帯の3G、イー・モバイルの1.7GHz帯の3Gは接続できず、LTEに接続していない場合のデータについては、実際の両社の製品を使用した場合と異なる場合があります。あくまでも参考程度に留めてください。

ソフトバンクのサービスエリアについてはこちら、イー・モバイルのエリアはこちら

気仙沼港周辺は各社LTE接続率100%



気仙沼湾と、気仙沼港周辺の計測エリアマップ

東日本大震災の津波などによって、甚大な被害があった気仙沼港エリア。 震災から2年8か月が経過した今も、瓦れきや被害を受けた建物などが散見しています。気仙沼港周辺の各社モバイルネットワークの状況は以下の通り。




気仙沼港周辺の計測は、各社ともにデータ接続率およびLTE接続率は100%。震災後にしっかり再整備できていることが確認できました。

キャリア別に見ると、auは、電波信号強度・下り平均速度・下り最速・上り平均速度・上り最速・ping応答のいずれもベストという結果です。特に下り最速が52.35Mbpsと、他社の約2倍以上という結果には驚かされました。


auの基地局鉄塔。基地局設備はNokia Siemens Network製

ドコモは、上り平均が他社の約半分と遅さが目立ち、ソフトバンクはauに次ぐ良好な結果ながらping応答(通信の応答速度の指標)がワーストに、イー・モバイルは、下り平均がauの約1/4となり、電波信号強度の平均も弱く、厳しい結果となりました。


ドコモのレピーター局

気仙沼港北側の住宅が多いエリアでは、各社が基地局を再整備して、高速なネットワークが構築されていましたが、ドコモは国道45号をカバーするためのレピーター局(電波を中継して通信可能な範囲を拡げるための無線局)でやや弱く、港周辺ではドコモのネットワークが最も強く高速という結果でした。


住宅エリアの真ん中に立つソフトバンクの基地局


山すそに立つイー・モバイルの基地局

下りの通信速度をチェック見ていくと、auは下り最速52.35Mbps・平均21.45Mbpsで、ドコモやソフトバンクの約2倍の高速性。上りの速度を見ると、ドコモの上り速度の遅さが目立ちます。

なお、電波信号強度の弱かったドコモとイー・モバイルのSNR(signal-noise ratio)を確認したところ、ドコモは80dB前後で推移しており良好でしたが、イー・モバイルは95dB前後と厳しい通信状況が続きました。電波信号強度が弱くても、電波の質の良さでカバーできるところがドコモらしいといえるかもしれません。


下り速度はauが高速安定。ソフトバンクも良好


上り速度はドコモだけ突出して遅い


電波信号強度はイー・モバイルとドコモが弱い


auは、安定高速なレスポンスで、ドコモもまずまずな状態。通信の応答速度は、ドコモ・au・ソフトバンクは、平均16msから18msのところ、イー・モバイルだけが平均68msで、50ms~271msの場所が大半という結果に。


通信の応答速度示すLatencyは、イー・モバイルが不安定。ソフトバンクが平均的に遅い


電波品質を示す揺らぎ(Jitter)はイー・モバイルが悪い結果に

Gallery: 東北通信計測隊 気仙沼港周辺データ | 11 Photos

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Gallery: 東北通信計測隊 気仙沼港周辺写真 | 15 Photos

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杜の都「仙台」ではドコモが圧倒的な強さ

東北最大の都市である仙台市内は、各社が最も力を入れているエリアと想定していました。しかし、意外にも各社の整備状況に差があることが確認できました。


アーケードには、プロ野球日本シリーズを制した楽天イーグルスのユニフォーム

仙台市内の移動経過は以下の通り。

14:20 仙台市宮城野区岩切付近
14:48 東北大学雨宮キャンパス前
14:50 宮城県庁・仙台市役所周辺を1周(15:00頃まで)
15:15 モール内(16:05頃まで)
16:32 東北大学片平キャンパス前
16:42 東北大学川内北キャンパス付近
16:45 東北自動車道・仙台宮城インターチェンジ付近

計測区間全体としては、ドコモが高速で安定しており、auもドコモにやや劣るレベル。ソフトバンクは仙台駅前のアーケード街を除き全般に低く、イー・モバイルは良い所を見つけるのが大変なほど比較では厳しい状況となりました。

また、仙台市内に点在する東北大学のキャンパス周辺は、ドコモとauはしっかりと強化していたようです。市内中心地から離れて仙台宮城インターチェンジ付近においても、ドコモとauはLTEでの接続を維持。ソフトバンクはLTEで接続できなくなるなど、安定感に差が出ました。



電波の届きにくいアーケードでは、天井部分に各社のアンテナを設置

仙台駅西側にあるアーケード街では、日曜日の15時過ぎという人通りがかなり多い時間帯に歩いて計測しました。

ドコモはLTE Band21(1.5GHz帯)の15MHz幅、下り最大112.5Mbpsの通信エリアとして整備されているようです。数回にわたって計測したところ、いずれも下り95Mbps前後になる高速なスポットもあり、ダントツの高速性でした。

auは、LTE Band18(800MHz)の10MHz幅により、下り最大75Mbpsのエリア。ドコモには劣るものの最速45.17Mbps超で計測されました。

なお、調査概要でも触れた通り、ソフトバンクおよびイー・モバイルは、ドコモのGALAXY J SC-02Fを使用しています。実際の両社の製品を使用した場合とは異なることも想定され、あくまでも参考程度に留めてください。


ドコモ計測結果


auの計測結果


下り速度はドコモ


上り速度はauが比較的高速、アーケード近くの駐車場でソフトバンクが強かった


電波信号の強さはドコモとauが強く、イー・モバイルが弱い傾向


応答速度はauが安定、イー・モバイルが全般的に遅かった


電波の品質を左右する揺らぎ(Jitter)は、イー・モバイルが悪い結果に

Gallery: 東北通信計測隊 仙台データ | 6 Photos

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Gallery: 東北通信計測隊 仙台写真 | 8 Photos

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各社の特徴まとめ

東北でのスポット計測は、今回紹介した気仙沼港エリアおよび仙台市内のほか、駅地下街、花巻温泉、空港、その他の観光スポットなども経由しましたが、各スポットでの実施した結果について、各社の特徴をまとめます。



ドコモは、1.5GHz帯・15MHz幅でのLTE高速エリア化を推進して既に1年経過しており、各所で下り最高速を体感することができましたが、上り速度については、不満な場所も多く、記念写真などを多く撮影する観光地、食事写真などのSNSへの投稿が多いであろう繁華街エリアでは物足りない結果となりました。とはいえ、 下り最速の場所では快適、上りもそこそこのスピードで良い人ならば、どこでも繋がる安心感もあるでしょう。



auは、エリアを面でカバーしやすい800MHz帯で10MHz幅で構築しており、今後は、ターミナル駅など通話用の帯域を確保しなければいけないスポット以外では、徐々に2.1GHz帯による高速化も期待できます。 移動時のデータ通信も、下り上りともに高速性を維持しており、ping応答(Latency)や揺らぎ(Jitter)などを確認しても電波品質は高く、いつでもどこでも下り上りを問わず速いネットワークといった印象です。SNSを頻繁に利用する学生層から30代にとって、最適な選択肢となるかもしれません。



ソフトバンクは、一部スポットでの高速性は確認できたものの、東名阪エリアほどの整備は行っていないようです。イー・モバイルの1.7GHz(1.8GHz帯)のローミング利用は、自社LTE網の混雑緩和(オフロード)や面としてのカバー率向上には繋がるでしょう。しかし、iPhone5以降のLTEユーザーは増加し続けており、高速化には不十分といった印象。

ただし、2.1GHz帯のLTEでは最大15MHz幅が使えるエリアの拡大、また来春以降提供する900MHz帯LTEのエリア拡大によって、状況が改善される可能性もあります。 東北地方でのシェアが低いソフトバンクですから、(ユーザーが少ない分だけ)未来は超高速!と期待するユーザーもいるかもしれません。15MHz幅・20MHz幅でのサービス提供や、基地局設備の接続回線が高速化されなければ、ドコモやauのような高速化は期待できません。



イー・モバイルは、ごく一部のスポットで高速でした。現状、LTEの帯域は1.7GHz(1.8GHz帯)を最大10MHz幅で運用しており、下り最大75Mbpsまでのサービスとなっています。今後の高速性は、総務省からの新たな周波数割当の結果次第と言えるかもしれません。

なお、イー・モバイルは、「Nexus 5」から、ソフトバンクのLTE網も使えるようになっています。実際には、ソフトバンクにLTEローミング提供した通信網を、逆OEMの形で提供を受けている状態で、、3G接続も含め実質ソフトバンク網となっています。 イー・モバイル単体で、ドコモやauに並ぶようなエリア整備・増強は期待できませんが、 大手4社では最安の料金プランです。ソフトバンクのLTE網と3G網も利用できるので、そこそこのLTEデータ通信品質で安く利用したい方の選択肢になるでしょう。

前回と前々回のフィールドテストはこちら




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