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潜入:ドコモ通信網の中枢、365日24時間監視のオペレーションセンター公開。システム名「ORTEGA」

Hiromu Tsuda, @boobyn
2014年1月24日, 午後01:31 in Docomo Network Operation Center
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NTTドコモは、東京・品川にあるネットワークオペレーションセンターの見学会を開催しました。現在、同オペレーションセンターに潜入中。撮影できる場所などに制限などはありますが、随時お伝えします。

Gallery: NTT DoCoMo Network Operation Center | 29 Photos

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最初は、通信網の説明やビル自体の堅牢ぶりを紹介。なお、ドコモのネットワークオペレーションセンターは、東京と大阪にあります。地震でも対応できるように、東京品川のビルには耐震ダンパーを設置、大阪南港のビルは免震構造を採用。

東京と大阪のこの2つのセンターで、国内のドコモ通信網を365日24時間体制で監視しています。また、国際ローミングについても、この施設で監視しており、海外の事業者と協力体制を築いています。担当者いわく「ケータイは繋がるのがいまや当たり前。壊れたらいち早く治します」。

オペレーションセンターで扱うデータは、西と東の設備で、常に共有しています。災害時、仮に一方がシステムダウンしても、もう一方の設備で対応可能になっています。




ドコモの丸山部長(執行役員 ネットワーク運用部長)から、ドコモのネットワーク設備について説明がありました。「我々は縁の下の力持ち。24時間365日監視。26万装置が監視対象で、そのうち多くはアクセス系です」。アクセス系とは、基地局関連を意味します。アクセス系は監視26万装置のうち、約18万装置を占めています。

品川のセンターは東エリア、大阪南港のセンターは、関西以西を担当しています。人員は東が200名、西100名の体制で、常時監視。東京側に6割の装置が集約されているため、東側の方が人員が多く、丸山部長は「東側は最後の砦。スキルの高い要員を配置している」と話していました。なお、驚いたことに、99%以上がセンターからの遠隔操作で故障修理が可能とのこと。



丸山部長「嵐のコンサートなど、たくさんユーザーが集まっても大丈夫なように監視する」と語りました。これは、嵐以外の大規模イベントもそうで、年末のコミケなどもそう。では、なぜ嵐の名前を出したのか? いわく「うちの娘が好きで」とのこと。

ちなみに、ドコモのシステム名は「ORTEGA」(オルテガ)と言います。丸山部長によると、「ガンダムやエヴァンゲリオンのようなカッコイイ名前にした」。この発言に会見場は爆笑に包まれました。

ユーモアを見せる一方、丸山部長はこうも語りました。「システムは必ず壊れる。未来永劫動くものはない。たとえば2GHzが壊れた場合、800MHzで繋がれば、エリア全てが断絶することはない。装置が壊れることを前提に信頼性向上対策をとっている」。

またドコモでは、複数の交換機のうち仮に1つが壊れた場合に、その交換機を孤立化し、修理が完了するまでほかに影響が出ないように隔離する方法を採用しています。

ドコモは東日本大震災以降、ネットワーク設備を3ルート構築し、バックボーンのネットワーク設備を物理的に分けています。これは被害があった場合でもなるべくカバーできるような体制を組んでいるためです。

震災でなんとしてでもサービスを続ける決意をかためた。そこには3.11の後悔があります。これまでの被害は局地的なものでしたが、広域な被害では基地局を治していたらとても間に合いません。東海トラフでは、東海から九州まで被害があるかもしれません。それに災害で電気が止まってしまったら、基地局はどうしようもない状況になります。電力をいかに確保するかも重要です。当時、伝送路も切れたため、災害対策をしようにもそこに入れませんでした。いかにサービスを提供するか。被災者にいかに情報を伝えるかも重要で、これも反省点です」(丸山部長)

ドコモでは3.11以降、やるべきことを洗い出しして、通信確保に向けた取り組みを実施。これは2012年2月に完了しています。



対策の1つは、半径7kmの大ゾーン基地局を構築するというものです。大ゾーン基地局は通常、電波を吹いていません。あくまでも災害時のみ提供するものです。災害時に多くの利用者が使える、というものでもなく、緊急の通信を確保できるようにするというものです。これが全国104カ所あります。

電力確保も重要ですが、24時間使えるバッテリーを用意すると11トンにもなるため、全部用意するのは現実的ではありません。要所に設置するほか、通常の基地局でも2〜3時間の蓄電池はあります。



このほか、伝送路が切れた場合、回線については、災害時の初動は衛星で行います。しかし、回線が細いため、通信は遅く、多くの人が利用できるものではありません。

パラボラ型のマイクロエントランスだけでなく、人がかつげる、リュックサックに入る大きさのマイクロエントランスを配備します。ちなみにマイクロエントランスは、要するに通信を中継するための装置のことです。光を鏡に当て室内に引き込むように、基地局の電波をつないでいくための装置です。



このほか丸山部長は「災害時には音声で安否を伝えたい要望が強くあります。メールでは無機質なようで、音声の方が安心できるようです」と話しました。ドコモでは、音声の災害用伝言板サービスを展開。災害時の復旧エリアマップも提供しており、震災時、更新に6時間かかりましたが今は1時間まで更新時間を短縮しています。




続いて質疑応答。

質問:大ゾーンのキャパシティについて

丸山部長:防災機関、消防、警察などに最初は提供。一般ユーザーの利用は制限します。そうでないと、復旧ができないため。大ゾーンはあくまでも薄く、広く。

質問:一般ユーザー向けではないのか? 基地局が機能しているのかどうか、確認できているのか。

丸山部長:使えないというよりも、制限している。一般の人は繋がりにくい。優先電話のユーザー、つまり防災機関が優先ということ。基地局の確認はしており、電力も含めきっちり動く。

質問:年間故障数について

丸山部長:開示できない。故障のレベルもいろいろあり、夏の落雷、冬の雪害を含めると、かなりの数。最近はゲリラ豪雨の被害を多くなっている。

質問:スマートフォンの通信障害もあったが

丸山部長:スマートフォンの急増でネットワークが一斉に再接続かけてくる、そういった挙動のトラブルが続いた。すでに再接続の対策をとっており、ネットワークの体力も増強。このため最近は障害がおこっていない。ネットワークが複雑になると、いろいろな装置があり、どこの装置が壊れているかの特定に苦労しているのが実情。マニュアル整備、接続構成図を作成。何かにアラートが出たら、どこが壊れたのか初動がとりやすいようにしている。

質問:災害伝言板などの認知度

丸山部長:まだまだ普及活動が足らないと思っている。

質問:サイバーテロ対策、物理的なテロ対策について

丸山部長:ネットワーク装置は、インターネットに口を開いているところに対策している。このビルについては、セキュリティはいるが、SATがいるわけでもなく、武装集団が入ってきた場合に対応できるかというと......。一時期、ドコモの山王パークタワーが危ないという話もあったが、基地局の場所も含めて気をつけて管理しているところ。


(会見場のコースター)




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