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NTTの実証実験型オフィスに潜入。スマホで全社員を行動監視・分析。位置情報とアプリ連携も

Hiromu Tsuda, @boobyn
2014年7月30日, 午後05:20 in Ble
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NTTグループでデータセンターの建築やメガソーラーといった電力事業を手がけるNTTファシリティーズが、R&D開発拠点 新大橋ビル を公開しました。

「実証実験型オフィス」と位置づけるこのビルでは、社内全スタッフのスマートフォンを利用しオフィスのどこにいるかを監視。省エネオフィスを実現するほか、社員1人1人がいわば実験台となって行動分析が行われています。

Gallery: NTTファシリティーズ 実証実験型オフィス公開 | 36 Photos

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7月に完成したばかりのNTTファシリティーズの新大橋ビルは、次の世代のオフィス環境を意識した開発拠点です。あまり馴染みのない会社なので概略を説明すると、NTTグループでは固定通信の東西、携帯のドコモ、長距離国際通信のコミュニケーションズ、データ通信のデータ、SI事業のコムウェアと頭に「NTT」を冠したグループ会社がありますが、ファシリティーズもその1つ。

施設の建築やメガソーラー事業を行っており、国内データセンターの実に3割はファシリティーズがなんらかの形で関わっています。全国50カ所のメガソーラー発電所や、各企業の工場などに設置されている太陽光発電システムなども請け負っています。建築関連では秋葉原UDXも同社の手がけたもの。




そんなファシリティーズの開発拠点では、社員も全員実験台になります。新大橋ビルの各フロアの天井には、Bluetooth Low Energy(BLE)対応のBeaconが3m間隔で張り巡らされており、3ポイント測位でスタッフがどこにいるかを監視します。



これにより社員が今何をしているのか? ちゃんと休憩を取っているのか? コミュニケーションスペースで他のスタッフと交流を持っているのか? など、あらゆる行動情報を取得できます。



もっともスタッフにとっては余計なお世話だったり、映画『未来世紀ブラジル』的な管理統制型暗黒社会のように感じたりするかもしれません。これはスタッフの中でも議論のあるところで、現在はあくまでも実証実験として行っています。ちなみにトイレは監視対象外。

こうした行動分析は通信ネットワークの世界ではビッグデータ化して活用されています。しかし、これまで建てて終わりだったビル開発おいて、建物を建てた後の人の動きを取得し活かすのはこれからの取り組みです。

また、位置を特定できるため建物と人の連携も可能になります。



オフィス各部屋の入退室管理だけでなく、スマートフォンで自分のいる場所の照明や空調、PCのON/OFFもピンポイントで行えます。各フロアにPCはなくディスプレイのみを設置したシンクライアント型のオフィスとなり、1階のデータセンターを利用した仮想デスクトップ環境で作業します。

たとえば、少し早めに出社した場合にはスマートフォンで照明・空調・PCをONにして、自分のいる場所だけ使うといった利用が可能。今後、社内のLED照明を暗めに設定し、スタッフが通る場合にだけ照明が明るくなるといった効率化を検討しているそうです。




BLEのBeaconとスマートフォンを利用した位置測位の仕組みは、たとえば大規模工場や店舗内ソリューションとして検討が始まっているものの、オフィス向けにこの仕組みを採用する事例は珍しいといいます。ファシリティーズによれば、現在の位置測位の精度は70%程度。これを早期に90%にまで高める計画です。

ただし、オフィス内にはBluetooth以外にも2.4GHz帯を使うシステムがあります。WiFiについては制御可能であるものの、オフィスで電子レンジなどを使った場合に位置精度にどの程度影響があるのか検証する必要があるそうです。



ちなみに、実証実験型オフィスの試みは位置情報だけではありません。そもそもこの建物はBIM(Building Information Modeling)を導入し建物の計画から設計、施工までを3Dでモデリングし、建築情報を一元管理しています。これに施設管理システムも統合し、箱物とも呼ばれるビル建設において、建物内部も含めたビル全体のライフサイクル管理を行っています。

また、エネルギー管理も実験的な試みがなされ、地中にはわせたパイプの水を循環冷却することでサーバーの冷却やオフィス空調に活用。冬はサーバーの排出熱をオフィスの暖房に活用します。屋上の太陽光発電設備のほか、難燃性リチウムイオン電池での蓄電設備なども備えています。

こうした技術でファシリティーズは、ビル設置段階でエネルギーコストを40%削減し、運用段階でさらに35%の削減が可能とアピールしています。ただし、同社は新大橋ビルの総工費を明らかにしていないため、その削減効果が吸収できるものなのかは不明です。

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