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1300年の歴史とIoTと下心、光枡プロジェクトを追う(岐阜県大垣市から始まった編)

Takako Ouchi
2015年8月11日, 午前11:00 in Hikarimasu
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7月7日にMakuakeでクラウドファンディングがスタートした「光枡」。先日お伝えしたように、Engadget 電子工作部でおなじみ情報科学芸術大学院大学(IAMAS)の小林茂教授らが、岐阜県大垣市で進めてきた「コア・ブースター・プロジェクト」発のプロダクトです。今回は3回に渡って、この光枡プロジェクトを追跡しました。

木の升を光らせる?

檜枡製造シェアNo.1の岐阜県大垣から、Makuakeに登場した「光枡」

LEDと加速度センサーを内蔵し、傾けると光ります。通常の枡と同じように組まれているので、その隙間とも言えない隙間から光が漏れてきます。ほのかな檜の香りを楽しみながら日本酒を飲む、さらに光のゆらぎを楽しむことができる。光枡は私たちにそんな新しい体験を提示してくれるプロダクトです。



Rewardsは、コースに応じて次の7種。

・1万4000円コース 光枡1個+光らない枡1個【13%OFF・30セット・年内発送】※在庫切れ
・1万5000円コース 光枡1個+光らない枡1個【7%OFF・2016年1月以降順次発送】
・1万9000円コース 光枡1個+岐阜枡酒列車チケット【年内発送】
・1万9000円コース 光枡1個+レーザー加工入りの光らない枡1個【2016年1月以降順次発送】
・2万2000円コース 光枡1個+日本酒3本飲み比べセット【年内発送】※在庫切れ
・2万9000円コース 光枡2個【10%OFF・2016年1月以降順次発送】
・7万3000円コース 光枡5個【10%OFF・2016年3月以降順次発送】
※在庫状況は掲載日時点のもの

スマートフォンアプリと連携し、色や光方を変えることもできます。単4電池1個で動作し、底部を外し簡単に交換可能です。



そもそも、なぜ枡なのか?
なぜ、枡が光らなければならないのか?

光枡プロジェクトコア・ブースター・プロジェクトについて、IAMAS小林さん、佐藤忠彦さん(トリガーデバイス)、チームメンバーの大橋博行さん(大橋量器)、井戸義智さん(サンメッセ)、田上加那さん(パソナテック)、齋藤寛之さん(大橋量器)にお聞きしました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA左から、佐藤さん、小林さん、大橋さん、田上さん、齋藤さん、井戸さん

はじまりは「コア・ブースター・プロジェクト」

コア・ブースター・プロジェクトは、2013年9月から岐阜県大垣市で行われた取り組みです。このプロジェクトは岐阜県内のものづくり企業とIT企業の連携により、新しいサービス・製品を作り出そうとするチャレンジングな試みでした。何がチャレンジングだったかというと、従来の商品開発の考え方とは異なる手法を取り入れたものだったからです。

2013年当時、まだ、現在のようなハッカソンはいまほど注目されていませんでした。もともとIT企業、開発者コミュニティで行われていたハッカソンは限られた時間の中で、集中して課題に取り組むというもの。それが、いまではMakerムーブメントの流れと相まって、さまざまなスキルや視点、経験を持つ人々が集って一緒にものづくりをするというメイカソン的な要素が強くなっています。

小林さんが着目したのもその部分でした。

2013年8月にEngadgetではkonashiを使ったメイカソン(第1回電子工作部)を初めて実施。この回の最大の特徴は、製造業の分野の人たち、いわゆる町工場の参加者がいたことです。

小林:いろいろな業種の人を混ぜあわせたら、きっとおもしろいことが出てくるだろうなというのは実感としてあったんです。どうやってやったらいいんだろうなというのがあった。いまでいうIoT、ハードウェアからソフトウェア、いろいろ絡んだものになってくると、普通に作ると高くなってしまう。たとえば、こういうアイデアがあるんですけど、いくらでやってくれますか、と。やったらおもしろいけれど、5000万かかるとなると誰もやらないでしょう。その辺のやり方をどうにかできないかというのは、以前から佐藤さんたちと話はしていたんです。

小林:2013年に、OpneCUでメイカソンをやって、そのときはディレクターやデザイナー、エンジニア、アーティストといった人が集まって作るという形で一度やりました。これはまあ、こんな短時間でできるんだという実感が形になりました。続いて、Engadget電子工作部があって、このときに、町工場の人たちが参加したことによって、何かおもしろいことになりそうだなっていう予感があったんです。

その予感だけで、何の根拠もないけれど何かが起こる可能性があると、小林さんたちはEngadget電子工作部のDay2がまだ終わらない段階で走り始めます。8月の最後の週に第1回、第2回の説明会を同日の午前午後に分けて行っています。

「製品を出す」チームを作る

とはいえ、多様なスキル・視点を持った人たちが集まって作る、集中的に短期間で作るというハッカソン/メイカソンのメリットを押さえつつも、それと製品を出すというのは全然別の次元のことと考えていました。そこでイベント自体の立て付けを工夫します。

まず、企業を参加対象にしたことです。「そもそも製品を作るといっているんだから、平日の夜や土日に集まって楽しくやろうというのではたぶんできない。部活動じゃないものにしよう」ということ。声をかけたのは、すでにつながりのあった企業だけではなく、ソフトピアジャパンやパソナテック経由で、広く募集したそうです。

またチームには、実際にプロジェクトをマネジメントする人が入っていないとダメだろうというところと、必ずものづくり(製造業)の企業を入れたことです。次の役割分担で、グループを組んでいきました。

・プロデューサー
・デザイナー
・ソフトウェア開発者
・ハードウェア開発者
・生活者

小林:あまり時間の余裕はなかったので、平行して走っていましたね。第1回の説明会に来て、じゃあやりますっていったところはそのままヒヤリングの段階にいって。まだ企業が足りない気がするとパソナテックの人たちに声をかけてもらって。そうこうやっている間に、9月の第1週に第3回の説明会を開いて、という感じで。

コア・ブースター・プロジェクトが始動したのは9月17日のこと。参加企業15社(参加者26人)で、5チーム。アイデアスケッチやプロトタイピングツールの体験、全員が同じタイミングで集まったのは、11月までのカリキュラムの中、3回くらいだったといいます。その間に相談会を設けて、チーム単位のミーティングを受け付けていました。カリキュラムとしては11月の発表会でいったん区切り、この先、製品化を進めるかどうかはチームごとに決め、小林さん、佐藤さんは引き続きフォローしていくという形です。



光枡は11月の発表会で、ほぼいまの機能のものでプレゼンしています。プロジェクトの始動が9月中旬ですから、本当に短期間に形にしたのです。翌2014年1月に発表、YouTubeに動画もアップされています(コア・ブースター・プロジェクトより「光枡」誕生)。

1300年の歴史がある「檜枡」

ここで枡の製造工程を、見ておきましょう。枡の材料となる木は檜、現在、枡を専門に製造する企業は岐阜県大垣市にしかないそうです(写真は大橋量器さんの製造工場です)。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA

仕入れた資材はまず乾燥させ、表面を削ってきれいにします。そのあと、枡の寸法に合わせて裁断、枡の継目になる溝を掘り「駒」を作ります。駒に均一に糊を塗り、側面の4枚を仮組します。締まっているかどうか確認しながら、締め機で本組です。底を付ける前に上部と下部を平らになるよう削ります。枠に底板を付け、乾燥させます。ここまで来たら、枡の形になっています。仕上げに、円盤カンナで側面4面を一気に削ります。角を面取りしたら完成です。

ごく簡単にざっくりまとめましたが、12の細かな工程があります。もちろん、製品によっても細部は異なります。

光枡は、1300年間こうして作られてきた枡の"イノベーション"なのです。ちなみに、枡はもともと計量器で、いまの「枡=日本酒を飲むもの」というイメージが定着したのは昭和40年代以降だったといいます。尺貫法からメートル法への移行により計量器としての役割を終えた枡でしたが、日本酒の製造メーカーにより日本酒を飲む器として復活した、と。これも、枡の歴史の中の1つのイノベーションだったのかもしれません。となると、光枡は枡の歴史における第2のイノベーションでしょうか。

という前提知識を入れたところで、いよいよ、光枡プロジェクトについて中編に続きます。

大内孝子(おおうち・たかこ):フリーライター/エディター。主に技術系の書籍を中心に企画・編集に携わる。2013年よりフリーランスで活動をはじめる。IT関連の技術・トピックから、デバイス、ツールキット、デジタルファブまで幅広く執筆活動を行う。makezine.jpにてハードウェアスタートアップ関連のインタビューを、livedoorニュースにてニュースコラムを好評連載中。著書に『ハッカソンの作り方』(BNN新社)がある。




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関連キーワード: hikarimasu, iamas, IOT, makuake
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