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WAONとnanacoが国内電子マネー市場で強い理由:モバイル決済最前線

鈴木淳也(Junya Suzuki), @j17sf
2015年11月30日, 午後12:20 in Nanaco
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非接触型電子マネーの所有率トップスリーは、WAON(30.8%)、nanaco(30.7%)、Suica(29.7%)。

これは国内で発行されている非接触型電子マネーの所有率について、調査会社のマイボイスコムがまとめたもの(複数回答)で、結果についてインターネット上での感想をいくつか眺めていると「WAONがトップなのが意外だ」「日常生活ではSuicaしか使っていないので驚き」といった声が散見された。今回は、このあたりの情報を少し整理しつつ、国内の電子マネー事情を探ってみる。

流通系が強い国内の電子マネー市場

2~3年ほど前に、国内のFeliCaを使ったサービス事業関係者に「電子マネーの普及が一巡したら、FeliCaカードの発行枚数は頭打ちになって(FeliCa)チップの需要も減るのでは?」という話を持ち出したところ、ソニーの方から「カードの発行枚数はいまだ順調に伸びていて、特に(流通系の)WAONとnanacoの伸びが大きい」というコメントをいただいた。聞くところによれば「レジですぐに発行できて、その場でポイントを貯め始められるのが大きい」とのことで、その手軽さから利用者が急増しているという話だった。「ポイントカード」「その場ですぐに発行」という2つの要素が、学生から主婦層まで幅広いユーザーの間でWAONとnanacoの人気を高め、両者を電子マネー利用でのトップ2としているようなのだ。

各電子マネーの月間決済件数と金額シェア

やや古い資料で恐縮だが、これは2014年7月に開催されたFeliCa ConnectのイベントでNTTドコモが掲示した資料だ。基となるデータは日経流通新聞がサービス各社から提出された資料をベースに集計したものとなっている。月間決済件数でいえば、nanaco、WAON、Suicaがトップ3で他を大きく引き離しており、ほぼ冒頭で紹介したマイボイスコムのアンケート結果に近い(特に2つめ設問の利用動向に関するデータ)。後述するが、Edy(楽天Edy)は累計カード発行枚数で事実上トップではあるが、利用件数にはそれほど反映されていないことがわかる。また、この集計結果ではSuicaにPASMOやICOCAといったJR東日本以外の事業体が発行するカード決済件数を合算すると、トップのnanacoを抜く水準となることも確認できる。

ただし、決済金額となると話は異なる。決済件数ではWAONがnanacoに負けているにもかかわらず、決済金額では1兆5780億円で51%のシェアでトップ、次いでnanacoが7400億円で24%のシェアとなっている(決済件数は月間集計だが、決済金額は年間集計という点に注意)。つまり、流通2社だけで決済金額シェアの75%を握っているということになる。決済件数ベースではWAONとnanaco合わせて全体の半分程度にもかかわらず、決済金額では高いシェアになるということは、両者での決済単価が高い傾向があるということを意味する。特に、決済件数ではWAONとnanacoが僅差にもかかわらず、金額シェアでは両者が倍近く異なるというのは、それだけWAONで大きな買い物をする人が多いのだろう。

この理由は簡単に想像できる。WAONの利用の中心となるイオンはモール形態の店舗を日本全国に展開しており、スーパーでの日常の買い出しから、家族での食事、高額商品の購入まで、比較的単価の高い決済が多い。一方でnanacoが中心としているのは主にセブンイレブンのようなコンビニであり、決済金額の面ではWAONに比べて不利だと考えられる。Suicaをはじめとする交通系カードでは、グラフにこそ現れていないものの、さらに決済単価が低いと想像される。以前のSuicaのレポートの中でも紹介したが、交通運賃の支払いではない「電子マネーとしてのSuica」の利用の中心は駅の自販機やコンビニ(New Daysのような系列以外での利用も含む)であり、決済金額はnanacoと同等かそれ以下となる可能性が高い。ポイント還元効果も考えれば、WAONとnanacoに電子マネー利用が集中するというのも不思議ではない。

伸び続けるカード発行枚数

イオンは今年6月25日に、5月末時点でWAONの累計発行枚数が5000万枚を突破したことを発表した。発行初年にあたる2008年からの推移をまとめたのが次のグラフだ。

イオンが公表しているWAONの累計カード発行枚数推移

グラフが2月時点の集計となっているのは、イオンの旧会計年度を反映したものと考えられる。2015年5月のデータは年度途中なので除外すれば、おおよそ年率で20~30%程度の上昇率であり、ほぼ比例のグラフとなっている。イオンは2014年以降に決済件数の公表をストップしてしまったため、WAONで確認できるのは累計発行枚数と年間決済金額のみとなっており、それが電子マネー各社の決済件数を横並びで比較した最新データがない理由だ。

なお、nanacoの7月末時点での発行枚数(モバイルアプリ含む)が4112万枚(http://www.nanaco-net.jp/corporate/company/)、Suicaが7月時点で5400万枚となっている。楽天Edyは同社の公式サイトで直近のデータを確認できていないが、2013年末で7800万枚、2014年末で8500万枚という数字が手持ちの資料で公開されており、本稿を執筆している2015年11月時点においても発行枚数でトップにあると考えていいだろう。

冒頭の筆者の疑問に話は戻るが、すでに各社のサービスで累計発行枚数が日本の人口の半数ないしはそれ以上をカバーしているにもかかわらず、いまだ伸び続けているのは驚異的だ。「1人が複数枚の(同種の)カードを所持している」「前のカードをなくして再発行が行われている」といったことが考えられるが、この場合はユーザー数そのものが増加していないため、決済件数が増えにくい。だがWAON、nanaco、Suicaの決済件数は発行枚数の伸びに比例して増加しており、純粋に「利用者が拡大している」のだと考えるのが適当だ。一方で、楽天Edyは発行枚数の伸びに反して決済件数は減少している。こちらは「クレジットカードなどに機能が付帯する」といったケースで発行枚数が増えている一方で、実際の利用には大きく結びついていない可能性が考えられる。

このように、利用状況において明暗が分かれつつあるのが国内の電子マネーの現状だ。特に発行枚数の増加とともに利用件数も上昇を続けるWAON、nanaco、Suicaは驚異的で、これはカード発行の手軽さとポイント加算というメリットを存分に享受したものとなっている。利用可能な店舗が日々増加している一方で、スマートフォンやケータイで利用可能な「おサイフケータイ」は、スマートフォンの普及率ほどには利用が広まっていない。次回は、このあたりの事情に少し触れてみる。



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