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見えない第9惑星、存在の可能性高まる・3Dプリントエンジンの低コストロケット・ISSの風船型居住区(画像ピックアップ25)

Munenori Taniguchi
2016年3月28日, 午前07:00 in Autonomous Cars
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1週間のあいだに拾いきれなかったをニュースを集めてお伝えします。今週は「第9惑星存在の可能性高まる」、「FRPと3Dプリントエンジンの商業ロケット」、「膨らむISSの居住モジュール」といった話題をまとめました。

もしも世の中の自動車が全部ロボットカーだったら

 
米・マサチューセッツ工科大学、スイス・チューリッヒ工科大学などからなる研究チームが、まったく渋滞が発生しない交差点シミュレーションを公開しました。交差する通りを信号機で制御するのではなく、空港で飛行機をさばくのと同じスロットベースの概念を導入しています。

上の動画を見れば分かるとおりで、車の流れを信号機で制御しないため自動車が停止することはなく、スピードの調整だけですべての車が交差点を通過しています。

ただ、理解しておくべきは、この方式は自動運転車でなければ不可能ということ。交差点に進入する自動車どうしがそれぞれの位置を確認し、かつ同期して速度制御をしなければ実現はできません。

では人間が運転する車の場合はやはり信号に頼るしかないのかとも思えますが、世の中には下のような信号のない交差点も実在しています。人間のセンシング能力も捨てたものではないかもしれません。
 

論文は:Revisiting Street Intersections Using Slot-Based Systems (Remi Tachet, Paolo Santi, Stanislav Sobolevsky, Luis Ignacio Reyes-Castro, Emilio Frazzoli, Dirk Helbing, Carlo Ratti)

[Source : MIT Senseable City Lab]

CFRPの機体、3Dプリント製エンジンを採用した低コストロケットがもうすぐ実用化

 
地上の交通の話から、今度は宇宙への交通手段であるロケットのお話。ニュージーランドでロケット開発を進めている米国企業 Rocket Lab が、3Dプリントを多用することで製造コストを大幅な低コスト化を実現した「Electron」ロケットの打ち上げを、2016年後半にも実施します。

Electron ロケットは機体を炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で製造し、約150kgまでの積荷を1回500万ドル未満で打ち上げられるとしています。ロケット2段目にはラザフォードエンジン9機を搭載します。このエンジンは主要パーツを3Dプリントした金属で成形するのが大きな特徴で、その燃料ターボポンプは電気モーターを使用します。(下はエンジンのテスト風景)



Rocket Lab は今年2月 極小人工衛星を製造するスタートアップ企業 Sprie との間に最大12回の打ち上げ契約を締結済みで、状況によってはほぼ月1回のペースで衛星を軌道へと運ぶ姿が見られそうです。

[Source : Space News]

内部は広々。「風船のように膨らむ居住モジュール」、ISSに向け打ち上げへ

 
ロケットで軌道へと打ち上げるのは人工衛星だけではありません。地上ではできない様々な科学的実験を担う宇宙実験室たる国際宇宙ステーション(ISS)もそこにはあります。

NASA と Bigelow Aerospace が4月8日、外壁が柔らかく内圧で膨張する居住モジュールの試験機(Bigelow Expandable Activity Module : BEAM)を ISS に向けて送り込みます。外壁の代わりを果たすのはレーシングスーツや耐火服に用いられるノーメックスなどを使用した布地で、多層化することで気密性とデブリの衝突に対する強度も併せ持ちます。

ISS の各モジュールは建造時、運搬に使われたスペースシャトルの貨物室に収まる必要があったために、非常にコンパクトな構造となっていました。BEAM であれば、すでに退役したスペースシャトルの制限を打ち破る大きな空間を手に入れることが可能となります。



ちなみに、この膨らむ居住モジュールのコンセプトは、火星などでの居住区建設にも活用されるかもしれません。またモジュールの名称にもある Bigelow とは米国のホテル王ロバート・ビゲローから来た名前。ビゲローは 宇宙でホテル経営を目指す Bigelow Aerospace を設立し、商業宇宙ステーションの建設を目指しています。

[Source : NASA]

土星の輪と一部の衛星はわずか1億年前にできた?

さて、ISS の建設開始よりも前、1997年に地球を飛び立った土星探査機カッシーニは、約11年にわたる土星およびその衛星の観測をほぼ終了。現在は今年後半からの最終ミッション「グランド・フィナーレ」に備えています。

その土星の特徴といえば誰もが思い浮かべるの大きな輪っか。そして多数の衛星。カッシーニも長い観測機関の間にいびつな形状のハイペリオンから岩石質の衛星ディオン、さらに土星のE環の元になったと言われる氷の間欠泉をもつエンケダラドゥスといった衛星を観測し貴重なデータを地球へ送り届けています。

これまで、土星の特徴的な輪と60を超える数の衛星は約40億年前に形成されたとする説が有力でした。ところが Astrophysical Journal に寄せられた最新のシミュレーション結果では、まだ詳細な研究が必要なものの、輪と衛星の多くが約1億年前にできたと報告されています。

土星の衛星は非常に数が多く、現在は60個以上がみつかっています。研究者らは土星の重力場が干渉して衛星の軌道を不安定にす現象(摂動)と呼ばれる動きを分析したところ、テティス、ディオネ、レアといった大きな衛星は当初の予想ほど摂動していないことがわかったとのこと。しかしこれら大きな衛星よりも内側では、摂動の影響が大きく、軌道が安定しなかったようで、1億年ほど前にそれらのいくつかが衝突し、その破片が土星の特徴的な輪と細かな衛星となったのではないかとしています。

1億年前といえば、地球では恐竜が栄華を極めていた頃。もし非常に目の良い恐竜がいたなら、土星に輪ができているのに気付いていたかもしれません。

Dynamical Evidence for a Late Formation of Saturn's Moons(Matija Ćuk, Luke Dones, David Nesvorný)

[Image : NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team]
[Source : arXiv.org]

謎の第9惑星が存在する可能性、さらに高まる


先ほど、土星探査機のカッシーニは2017年に最後のミッションとして土星本体への接近探査を行う「グランド・フィナーレ」に備えるとしたものの、もしかすると、カッシーニには新たなミッションが与えられるかもしれません。それが謎の第9惑星の発見。仏ニース天文台の学者らは、カッシーニのデータを用いて第9惑星の軌道の予測範囲を当初の50%近くにまで狭めました。またカッシーニのミッションを2020年ごろまで延長して、その間に第9惑星の探査をすれば、さらに範囲を絞り込むことができるとしています。

一方、第9惑星の兆候を発見したカリフォルニア工科大学のマイク・ブラウン博士は3月25日、エッジワース・カイパーベルトに、第9惑星の影響を受けていると目される新たなオブジェクト(KBO)を発見したとツイートしました。このKBOはブラウン博士が1月に発表したカイパーベルトの小天体の近くにあり、やはり第9惑星の影響で不自然な動きをしているとのこと。



天文学者らは、公転周期1万年ともされる第9惑星の発見のためにさらなる証拠を探し求めています。

[Source : Mike Brown(Twitter)]

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