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ペロブスカイト太陽電池で変換効率18.2%を達成、年内に20%目指す。印刷で量産できる安価な次世代太陽電池へ一歩

Shinichi Sekine, @sekine_s
2016年3月31日, 午後08:30 in Electricity
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物質・材料研究機構(NIMS)と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、次世代太陽電池『ペロブスカイト太陽電池』の変換効率が世界で初めて18%を超えたと発表しました。

ペロブスカイト太陽電池は、化合物溶液の塗布によって発電層を形成する太陽電池。製造のために高温・高圧など特殊な環境を作る必要がなく、安価に大量生産が可能なうえ、発電効率が良いことから、次世代の太陽電池として高い注目を浴びている太陽電池です。今回達成した変換効率は18.2%。この18%という数字は、一般的に『ソーラーパネル』としてイメージされる単結晶もしくは多結晶シリコン太陽電池の発電効率に匹敵します。

ペロブスカイトとは、チタン酸カルシウムの結晶構造の名前。これと同じ構造を持つ化合物をペロブスカイト型化合物と呼び、ペロブスカイト太陽電池においては、この構造を有するヨウ化鉛メチルアンモニウムなどを光吸収材料の薄膜として用いています。

今回の研究の成果は、光吸収材料に用いるペロブスカイト材料の改良によって、発電効率が向上したこと。具体的には、陽イオン混合比の最適化と一部組成物の置き換えを行って太陽光の吸収効率を向上させたほか、太陽電池を構成する各層を最適化し、電気抵抗の低減を図っています。

今後の予定としては、2016年中に変換効率20%を目指すとのこと。

ペロブスカイト太陽電池の変換効率に関しては評価基準が完全に定まっておらず、1mm角の面積で得られた記録と、1cm角の面積で得られた記録が混在しています。面積が狭いと測定ごとの誤差が大きいことから、NIMSでは1cm角を標準面積と定め、変換効率の評価を行っています。なお、すでに20%を超える変換効率も報告されていますが、NIMSによれば、これらはほとんどが1mm角の面積で得られた記録とのことです。

原料コストと製造コストの両方が安価であり、まだまだ変換効率を上げられる余地がありながら、現時点の変換効率はすでに現在主流のシリコン結晶系太陽電池を超えつつあるペロブスカイト太陽電池は、未来の太陽電池としておおいに期待の目を向けられています。

耐久性や安定性の面でもまだ課題はあり、運用上のコストも未知数ですが、実用化が楽しみな技術の一つといえます。

Source: NEDO
関連キーワード: electricity, perovskite, solar power
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