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日本のサンダーバードを目指す「レスキューロボットコンテスト」の本気度がすごい!

野々下裕子(Yuko Nonoshita)
2016年8月12日, 午前05:45 in Contest
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地震で倒壊した家屋やがれきが散乱する被災現場へ急行し、逃げ遅れた人たちを救助するロボットの技術をチームで競う「レスキューロボットコンテスト」が神戸で開催され、予選を勝ち抜いた8チームがファイナルミッションに挑みました。


阪神淡路大震災をきっかけに始まった"レスコン"は、人による救助が難しい被災現場で人命を救うロボットを開発するアイデアや技術の育成を目的とした、2000年から毎年神戸で開催されています。競技は、レスキュー技術の評価と訓練を行う架空の施設、国際レスキュー工学研内に設けられた6分の1サイズの模擬フィールド内で、ダミー人形の「ダミヤン」を時間内に安全かつ適切に救出、搬送するミッションポイントを競うというストーリーになっています。



ただし、ダミヤンには圧力や加速度センサーが取り付けられていて、無理に動かしたり大きな振動を与えるとフィジカルポイントが減点されてしまいます。しかもセンサーはかなり繊細で、全身が痛がってるとか、首に負担がかかってるというのが、リアルタイムでチームや会場にモニタリングされるのです。加えてファイナルミッションでは、救助の考え方やアイデアも審査対象となり、「やさしい救助」をトータルで実現できたチームが優勝するというルールになっています。


1チームは6名で構成され、全体をまとめるキャプテンとロボットを操縦するオペレータ以外に、フィールド内のロボットを扱うヘルパー、機器を取り扱うレスコンボード管理者、さらにミッションの前にチームのレスキュー方針を2分間にまとめてプレゼンするスピーカーというように、かなり細かく役割が分担されています。


面白いのは、人が入れない災害現場を想定しているためチームメンバーはフィールドを直接見ることができず、基本的にロボットに搭載された無線カメラのみで状況を把握しながら救助活動を行うことになります。ミッション中なのにチーム全員がフィールドに背中を向けたままひたすらモニタを見つめている姿は、ちょっとシュールでした。




肝心のロボットですが、高さ450mm、幅1,200mmのベースゲートをくぐれるサイズであれば、どのような形でも何台使ってもいいという大胆なルールになっています。もちろん、一度に操作できるロボットの台数には限りがありますし、搬送の邪魔になったり、相手チームのロボットに接触するとペナルティで作業が一時停止されてしまいます。さらに作戦会議の時間はたった2分しかなく、突然の状況にも適切に対応できる、現実の災害現場に必要なスキルが求められるという、かなり本気度の高いコンテストだというのがよくわかります。



狭いフィールドでさまざまな制約をクリアしながら救助活動を行うには、サンダーバードがそうであるように、それぞれ特徴ある機能を持ったロボットを組み合わせるのが効率的なようです。多くのチームはがれきを取り除くパワーショベル型と、ダミヤンをやさしく運び出す救急車型の組み合わせるパターンを採用。アーム部分はオペレータの手元にあるハンドルと連動するマスタースレーブを搭載し、両側から挟み込んだり、すくいあげるなどいろいろ工夫が見られました。


ダミヤンは救出した後にスタート地点まで搬送しなければ得点にならず、搬送路には凹凸の障害物もあるため、振動を防ぐために搬送ネットを空中につるしたり、搬送に使ったローラーをそのままクッションにしたり、ここでもアイデアや工夫が求められます。



ユニークなところでは、搬送に特化したローラータイプトや、上空からフィールド全体が見られるドローンタイプ、自律走行タイプなど、回を重ねる毎にロボットのアイデアも技術も進化しているようです。


今回優勝したのは、岡山県立大学ロボット研究サークルの「メヒャ!」で、全部で5台のロボットを製作。「ダミヤン目線のやさしい救助がポイント」だけあって、セミファイナルと難易度が大きく上げられたファイナルミッションで3体すべて救出し、フィジカルポイントも満点だったことが高く評価され、レスキュー工学大賞/inrevium杯/計測自動制御学会特別賞とあわせてベストパフォーマンス賞も受賞していました。


勝敗がはっきりとわかりやすく、動きも派手なロボコンとは違い、やや地味めなレスコンですが、ロボット技術や操作に関しては、かなりハイレベルなのは今回観戦してよくわかりました。そのうちサンダーバードそっくりな空を飛ぶ救助マシンや、2足歩行なんかも登場するかも? という期待を込めて来年もぜひ観戦しようと思います。





CAREERS TechCrunch Japan
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