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2018年はスマホ販売台数1億台へ、復権をかけるシャオミの2017年を振り返る:山根博士のスマホよもやま話

日本への進出も夢ではなくなった復活劇

山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2017年12月25日, 午後02:15 in Mobile
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1億画素超えカメラ搭載スマホ、シャオミ「Mi Note 10」のグローバル版を試す。日本での発売に期待
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1億画素超えカメラ搭載スマホ、シャオミ「Mi Note 10」のグローバル版を試す。日本での発売に期待

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新興メーカーの「顔」として一時はその話題を聞かない日がないほど市場を賑わしていたシャオミ。2015年に「1億台を販売する」とぶち上げたものの実績は7000万台に留まり、2016年は通年の販売台数の公表を中止した。しかし2017年、シャオミは劇的な復活をとげている。急落から再浮上へ、シャオミの2017年を振り返ってみよう。

2017年のシャオミのスマートフォン販売台数は急激に復活している。シャオミによると、2017年第2四半期(4-6月)の出荷台数は2316万台で、第1四半期(1-3月)から70%も増加したとのこと。通常スマートフォン各社の売り上げはホリデーシーズンとなる第4四半期(10-12月)に大幅に伸びる。アップルが9月に新製品を発売するのもこの時期に合わせるためだ。しかしシャオミは大きな社会的イベントも無い第2四半期に大幅な売り上げ増を記録した。

2017年のシャオミの新モデルは10機種を超える。このうち上半期に出した主な製品は「RedMi Note4」「RedMi Note 4x」「Mi 5c」「Mi 6」「Redmi 4」「RedMi 4X」「Mi Max 2」の7機種。Snapdaragon 835を採用したフラッグシップモデルMi 6を投入してはいるものの、5.15インチフルHD、1200万画素のデュアルカメラのスペックは目立つものではない。

しかしMi 6にはシャオミの製品の方向性を変える大きな意味があった。RAMは高容量の6GBを標準とし、両面を4面カーブの曲面ガラスとした高品質な本体仕上げとすることで、最低価格は2499元(約4万3000円)とした。実はこれまでシャオミのフラッグシップモデルは1999元(約3万4400円)と、2000元を切ることを売りにしていたのだ。Mi 6は従来の価格重視路線から、性能や品質アピールへと路線を変更したモデルとなったのである。

シャオミの製品はこのフラッグシップに位置づけられる「Mi」シリーズと、1万円台の価格から買える低価格なコストパフォーマンスモデル「RedMi」の2つのラインがある。しかしMiシリーズの旧モデルは1799元などシャオミ自ら値引き販売を行っており、RedMiシリーズとの価格の差別化が難しくなっていた。また「シャオミは時期が経てば値引きされる」と消費者が気づきはじめ、新製品にすぐに飛びつかないケースも増えている。

シャオミを抜き去ったOPPOやVivoのフラッグシップモデルは2000元から3000元の間の価格設定ながら売り上げは好調だ。これはフラッグシップとエントリーモデルの位置づけを明確に分け、高性能な製品は2999元、入門機は1000元のように、価格も大きく分けているのである。シャオミもここにきて、「価格だけ」では消費者の興味を惹きつけることが難しいことに気が付き、あえて「値上げ」に踏み切ったのである。


さてシャオミの今をけん引しているのは「RedMi Note」シリーズだ。大画面かつミッド・ハイクラスのSoC、1000元を切る低価格と新興国の消費者にとって三拍子が揃ったベストバイの製品である。2017年モデルのうち、中国ではRedMi Note 4Xに初音ミクの限定バージョンも登場しキャラクターモデルも展開する柔軟性も見せた。

一方では製品の統廃合も進めた。Miシリーズの大画面モデル「Mi Plus」を取りやめ「Mi Note」へ統合。これは2016年の「Mi 5」「Mi 5 Plus」の不振に対し、「Mi Note 2」が好調だったからだろう。シャオミは2015年ころから矢継ぎ早に新製品を投入したことで、製品個別の特徴がつかみにくくなっている。とはいえ「Mi Mix」と「Mi Max」のように製品名が似通ったモデルがある問題も残ってはいる。

このように製品展開を明確なものにしたうえで、シャオミが2017年に強化したのがオフライン販売、すなわち実店舗の拡大だ。シャオミがオンライン販売で成長していたころは、製品数も2-3しか無く、価格とスペックだけで消費者は買ってくれた。しかしいまや常時10機種以上が販売されており、どの製品を選べばいいかわかりにくくなっている。そして中国では街中に出れば、あちこちにファーウェイやOPPO、Vivoの実店舗がずらりと並んでいる。

スマートフォン新製品が出てくれば、実際に触って試したくなるのが消費者心理だ。また実店舗に来てもらえば、他の製品をついでに買ってくれるチャンスも生まれる。たとえ店舗で買ってくれなくても、自宅に戻った後オンラインで買ってもらっても良い。消費者に実製品の体験を与える場として、実店舗は有効なのだ。

シャオミの実店舗「小米之家」は元々はアフターサービスを中心とする場所であり、店舗運営コストを下げるためにビルの2階や上層階に位置していた。店によってはあらかじめ場所を調べておかなくてはたどり着けないような状況だったのだ。しかしいまや中国の繁華街に大規模な小米之家を見かけることも増えている。2017年12月時点で、中国国内に展開する小米之家は100店舗を超えた。中には一等地に店を構えているところもある。

2017年の夏以降は「Mi A1」「 Mi Mix 2」「Mi Note 3」「RedMi 5」「RedMi Plus」などを展開。ベゼルレス大画面のMi Mix 2はRAM8GBモデルも用意し、シャオミの最上位モデルとしてブランド力を引き上げる効果は絶大だった。Mi Mix 2はシャオミのイメージを「低価格で高性能なコスパ重視メーカー」から「他社にはないモンスタークラスの製品も作れる先進的なメーカー」に変えさせることに成功したのだ。

2017年後半のトレンドである18:9ディスプレイも、12月に発表したRedMi 5とRedMi 5 Plusで搭載(Mi Mix 2も同じアスペクト比)。2018年はこのディスプレイサイズのモデルが次々に登場するだろう。つまり現行モデルのディスプレイ置き換えだけでも、次の大幅なモデルチェンジまでの時間を稼ぐことができるのだ。

ところでここまでの展開は主に中国市場の話だった。シャオミの躍進は中国に続くスマートフォン大国となったインド市場へ果敢に攻めていった結果でもある。インドでは今やサムスンと並びシェア1位、2位を争うまで成長している。独自開発したAndroid OS改変のUI「MIUI」にこだわり続けたシャオミがAndroid Oneを搭載した「Mi A1」を9月に発表したが、これもインドを重視してのことだ。インドでは2017年第1四半期に「Red Mi 4」が全てのスマートフォンの中で販売数台数が1位になるなど、低価格モデルを中心に展開を行っている。

シャオミの中国市場での販売数は頭打ちになりつつあるものの、一定の数が稼げる安定市場でもある。しかし2016年の販売不振は中国市場のみを重視していたツケが現れた結果だった。だが2016年から本格的な進出を開始したインドで一定の成功を収めたことで、中国に次ぐ大きな柱を築き上げることに成功した。シャオミは2017年通年のスマートフォン販売台数を9000万台と見込んでおり、2018年は改めて1億台を販売すると目論んでいる。中国とインドでボリュームを稼ぎ、新興国にも製品展開を広げていけばその目標を達成することは十分可能だろう。

そして2018年こそ、先進国への積極的な展開も期待したい。ヨーロッパでは一部の国で代理店経由での製品販売が行われている。いまや安物だけではなくなったシャオミだけに、Mi Mix 2のようなハイスペックマシンをぜひ日本で展開してほしいものだ。


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