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FREETELの「とりかえ~る」はほとんどのユーザーがとりかえられずに終了:旅人目線のデジタルレポ 中山智

新しく発表された端末にも「とりかえ~…」られません。

中山智 (Satoru Nakayama), @yenma
2018年2月15日, 午前10:00 in Services
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旅人ITライターの中山です。プラスワン・マーケティング(POM)から端末販売事業を引き継いだMAYA SYSTEMが、FREETELブランドの事業を本格的に再開。「REI 2 Dual」と「Priori 5」の新モデル2機種を発表し注目をあつめています。ですが筆者としては新端末よりも、「とりかえ~る」のゆくえに注目してしまいます。

「とりかえ~る」は、旧FREETELが提供していた「スマートコミコミ」および「スマートコミコミ+」に付随していたサービス。「スマートコミコミ」および「スマートコミコミ+」は回線の利用料金と端末代がセットになったプランですが、端末代金は市場価格の約2倍に設定されており、分割支払いの期間も3年と長期の契約になっています。


▲残金なしで新しい端末に機種変できる夢のようなサービスは結局夢でしかなかった(撮影:石野純也)

ただし半年もしくは1年間使用すると、残債を払うことなく新しい端末と交換できるサービス「とりかえ~る」が利用可能。とりかえ~るを利用すると、そこからまた3年の新たな分割支払いが始まりますが、定期的に新品の最新モデルを使い続けられるというのがウリのプランでした。

しかしPOM社の経営破綻によって、FREETEL事業はMVNOの回線サービスについては楽天モバイルに、端末販売事業はMAYA SYSTEMへと2つの企業に譲渡されてしまいました。ここから「とりかえ~る」の取り扱いについて、各社でなすりつけあいのような状況になってきます。

まずMVNOの回線サービスを引き継いだ楽天モバイルは、昨年に行われた発表会での質疑応答にて、「とりかえ~るについては、端末販売事業なので弊社は受け継いでおらず担当ではない」と回答しています。


▲楽天モバイルのプランへ乗り換えるにあたって、「とりかえ~る」や特別買取についての説明はなし

続いて端末販売事業を受け継いだMAYA SYSTEMは、ウェブサイトにて「とりかえ~る」について、2017年12月4日をもって受付停止と発表。筆者がサポートに電話で問い合わせると「端末交換の受付は終了しました。代替サービスについては楽天モバイルが対応するはず」と、楽天モバイルの発表会とは違った回答でした。


▲交換期間の1年もたっていないのに、受け付け終了

ちなみに「スマートコミコミ+」は端末代金が市場価格の約2倍という点で批判を受けたため、旧FREETELでは解約時に端末を残債の50%の価格で買い取ってくれる「スマートコミコミ+ 特別買取サービス」を提供していましたが、こちらも2017年12月4日付けで受け付け終了となっています。


▲割高な端末代を補填するサービスもあっさり終了

今回MAYA SYSTEMの新端末発表会でも「とりかえ~る」について質問がでましたが「とりかえ~るに関しては事業を引き継いでいない。ユーザーから分割で支払われている端末代金を受け取っているのは楽天モバイル」とのこと。また「料金プランとも関係してくるのでこちらが勝手にサービスするわけにもいかない」と回答しています。


▲MAYA SYSTEMは端末の製造と販売を受け継いでいるが、とりかえ~るに関しては受け継いでいない

こういった両社の対応が責任のなすりつけあいのように筆者は見えてしまいます。

ここで疑問なのが、こういった対応にネット上ではユーザーから批判の声が上がってこないことです。「スマートコミコミ」は2016年11月スタートで「スマートコミコミ+」は2017年3月スタートです。受け付け終了の2017年12月の段階で「スマートコミコミ」開始から約1年1ヵ月、「スマートコミコミ+」は1年もたっていません。そのため実際に「とりかえ~る」を利用できたユーザーは少なく、利用する前に受け付け終了というのが実際です。残債の半額で買い取るサービスも終了なので、割高に買った端末代金を3年にわたって払い続けないと損ををしてしまうサービスになっています。

ここまで酷い扱いなのに、ネット上にユーザーの批判の声が上がってこないのはなぜなのか。MAYA SYSTEMの説明によると、実は「スマートコミコミ」および「スマートコミコミ+」のユーザーは数千回線規模とのこと。FREETELから楽天モバイルへと移行した回線は約40万回線とみられています。40万回線のうちの数千回線は割合としては多いものの、モバイル業界の回線全体から考えるとごくわずかです。

つまり「とりかえ~る」の甘言に引き寄せられて、「スマートコミコミ」および「スマートコミコミ+」を契約したユーザーはほとんどいなかったということのようです。いわゆるケータイに詳しい層は、割高な端末代金と長い割賦期間をしっかり理解して敬遠していたわけです。逆に言うと、数千回線はいる「スマートコミコミ」および「スマートコミコミ+」のユーザーは、契約内容をよく理解しないまま使っているのではと心配にもなります。

いくら割合的に少ないとはいえ、事業を引き継いでいるのなら、引き継いだ企業がなんらかのサポートをしたほうが良いのではと思います。ましてやほとんどのユーザーが一度も利用できないような目玉サービスを受け付け終了するわけですから。特に楽天モバイルは市場価格の2倍の端末代金受け取りを引き継いでいるという点からも、責任は大きいと考えます。

また消費者保護という観点から管轄する総務省は、有識者会議などで見た目の料金規制にやっきになるよりも、今回のようにMVNOなどが経営破綻してもユーザーが被害を被らないような状況をつくる議論をしてほしいものです。

Coverage: Freetel
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