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HoloLensを活用して船員の訓練やメンテナンスのサポートを協業。マイクロソフトとJRCSが連携

2030年を目標に船舶を陸上の指令センターで集中管理するプランも明らかに

Hirotaka Totsu
2018年4月10日, 午後05:30 in mr
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日本マイクロソフトとJRCSが、海運・海洋産業のデジタルトランスフォーメーションの推進で連携すると発表を行いました。JRCSは、船舶用配電機器や制御、計装機器の設計、製造、販売およびアフターサービスパーツの販売などを手がける会社で、乗組員向けのトレーニングやソリューション事業なども手がけています。

海運・海洋産業は、四方を海に囲まれた日本にとって重要なライフラインですが、人員不足と高齢化が顕著な業種の一つでもあります。今回の提携により、育成期間の短縮や働き方の改革をすすめ、魅力的な職場にする一歩を踏み出したいとしています。

Gallery: HoloLens - Microsoft | 17 Photos

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JRCS株式会社 代表取締役社長の近藤髙一郎氏は、厳しい職場環境や、規制に守られてきた業態を、内側から打破して変えていく必要性を強調。IT、デジタルによる革新によって新しい価値を提供したいとコメントしました。



日本マイクロソフト株式会社 代表取締役社長の平野拓也氏は、様々な分野でHoloLensなどのMR製品が導入されていることを紹介。空(JAL)、陸(三菱ふそう)につづいて海にも対応したとその意義を表明しています。オフィスワーカー向けのソリューションだけでなく、屋外の現場でも活用されるもの、日本から世界に向けて事業展開できるサポートをする役に立ちたいとアピールしました。



協業に関する具体的なコンセプトは3つ。教室に集まるのではなくそれぞれの場所からトレーニングに参加するリモートトレーニングソリューションの「INFINITY Training」と、実際の機関士などのエンジニアがMRで手順書や注意点を参照し、時には熟練者のアドバイスが受けられるリモートメンテナンスソリューションの「INFINITY Assist」、そして陸上から複数の船舶をコントロールする"デジタルキャプテン"による自動航行(オートノーマス)ソリューション「INFINITY Command」が提示されました。



リモートトレーニングに関しては、空間共有や実際の機器にホロ表示される解説などのほか、自動翻訳機能なども活用して海外からの参加も可能とします。



リモートメンテナンスに関しても、船上勤務から引退した熟練技術者が、複数の船舶のメンテナンスに際して新人エンジニアにアドバイスできる例などもあると紹介。運用する海運会社にもよるが、新人の割合が多い航路の船舶でもメンテナンス品質や効率をリモートメンテナンスによってベテランが多い船舶と同等まで向上させることも可能ではないかと期待が持たれています。

また、現在の法律では、航海士と機関士はお互いに領域を犯してはならない(航海士が機関士、エンジニアの作業を行わない、エンジニアが船の操船を行わない)という規定があるということですが、法的問題がクリアになればMRグラスを装着することで、人手が不足するほどの故障時や緊急時の修理対応などに航海士がサポートに入るなどの運用も可能になるのでは?との可能性も示されました。


オートノーマスに関しては、2030年に運用開始できるようプロジェクトを進めて行く段階としており、完全に陸上の指令センターから自動運行ができるようになった場合には、MRグラスは不要になるとのことです。

その前段階として、ブリッジ要員がMRグラスによって海図や気象情報、レーダーや各種センサー、ソナーなどのデータを参照して操船の参考にする(それによってスタッフの人員を減らす)などの省力化などに役立つのではないかとしています。

また、JRCSがこういったソリューションを提供する意義としては、海運会社がそれぞれ独自で取り組むよりも、船内設備を取り扱うJRCSが提供することで、共通プラットフォームとして複数の会社が採用してくれる、それによるスケールメリットや海外展開にもつながるということにあるそうです。プログラム開発におけるミドルウェアのような位置付けになれると良いなということでした。



マイクロソフトとしては、HoloLensの活用というよりもMR技術、MRを活用したソリューションも含めて、Microsoft Azureなどによって実現できる事例展示としてHoloLensがあるという位置付けのようです。

HoloLens自体は技術仕様なども公開しており、普及期には様々なベンダーがHoloLens互換MRグラスを製造、販売できるのではないかとしています。今回の協業事例に関しても重要なのは裏で動いている、直面している事例に適切なナレッジを提供する仕組みや、リアルタイムに多言語翻訳するエンジン、多数のデバイスでセンシングされたデータを適切に分析するAIなどのバックエンドのソリューションなのですが、それを多くの人に知ってもらうためのフックとしてHoloLensがあるということでした。

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