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奇跡のバイオ調味料「牛醤」で料理が異次元に : 情熱のミーム 清水亮

清水亮, @shi3z
2018年4月17日, 午前10:00 in columns
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先日、高校のミニ同窓会みたいなのがあって、同窓生の美穂ちゃんの家でお食事会、みたいなことをするというから「料理作って持ってっていい?」と聞くと「今までそんなこと聞いた人いない。誰も作ったことない」という言われた。


「おまえら主婦だろ。女子力低いな!」と、会社でいえばセクハラになりそうな発言も、同級生相手だと別にノーダメージなところも心地よく、30過ぎてから中学高校の同級生のありがたみを感じる。全く何にも気を使わなくていい相手というのはこの歳になると特に有り難い気がする。ほら、基本的にもう仕事がらみの人としか知り合わないしね。


美穂ちゃんはとても上品な味付けの素敵な料理を作るので、いつもの肉バカみたいな下品な料理しか作れない僕は、前日の夕方にスーパーで買っておいた国産牛を、朝からローストビーフに仕込む。


ローストビーフといっても、焼き方さえ覚えていればフライパンでも焼ける。これもまた、格之進で肉の修行をした時に学んだことだ。格之進の千葉社長は道具を選ばない。本来は鉄板が必要なのに網しかないときでさえ火を絶妙に使いこなして焼き上げてしまう。まるでマスター・キートンがその場にあるものを武器として使って拳銃を持った敵を次々倒していくようだ。


ローストビーフをフライパンで作るのは慣れれば誰でもできる程度の「料理」とも呼べないような料理である。


コメを炊くよりはずっと簡単だ。


まず、自然解凍した肉に塩コショウを振り、全体になじませる。
それから、肉をトングで掴んで6面をまんべんなく焼き、表面に焼き色をつける。これをできるだけ素早くやってしまうのが大事だ。


そこまでできたら、あとはあちこちひっくり返したり、時々肉を休ませたりしながら中火でゆっくり火を入れていく。そうすると全体がまんまるにパンパンに膨らんでいく。最初に焼き目をつけたことで肉汁が封じ込められ、肉の本来の旨味がジューシーさとともに残る仕組みだ。


基本的にはこれだけだ。


一通りやったあと、火を止めてジョギングに出かけて、小一時間ほどして戻ってきたらちょっと肉に火が通り過ぎていた。ちょっと失敗気味だ。


「しまった。火を通しすぎたな」


包丁で真ん中あたりに切り込みを入れてみて断面を確認する。

どうしようかな、と思った時にそういえば「アレ」があるのを思い出した。


格之進が世界で初めて開発した、牛のエキスを凝縮した調味料、牛醤である。



この牛醤、決して安くはないのだが、調味料としてのポテンシャルが半端ない。
これは牛の旨味エキスを凝縮して調味料にしたもので、まあ要は味の素が昆布の旨味を化学的に作り出したのと同様、和牛の旨味を凝縮したものである。一滴でビックリするくらい和牛感がある。


試しに焼きすぎてしまったローストビーフの端っこの方に牛醤を垂らして食べるとこれが無茶苦茶美味い。
ローストビーフを焼きすぎた時のリカバリー方法はソースでごまかすという伝統的な方法があるが(他にもアメリカから直輸入したBBQソースを使うなどの裏技もある)、この牛醤のインパクトには敵わない。よし、今回はこれで誤魔化そう。


かくして、同窓会に持ち込んだのがこのローストビーフである。



ご覧のようにやや焼きすぎではあるが、そのぶん牛醤をかけてある。
牛醤をかけると、失われてしまったジューシーさが戻ってくる感じがするのだ。


さらに極め付きがウニである。
このウニは、ロシア産のミョウバンを使ったものなのでまあさほどいいものでもない。
あくまでもアクセントとして載せてみた。これだけで調理の失敗はだいぶごまかせるはずだ。


ちなみに僕が料理をするとだいたいただ茶色いだけのものになってしまうのだが、美穂ちゃんがパセリをのせてくれたので彩りもバッチリである。


おかげで好評で、肉マニアとしての面目を保つこともできた。


牛醤をいろいろ使いすぎてしまったので、忘れ物をとりにいきがてら千葉社長に「忘れ物とりにいくからついでに牛醤を売ってくれ」と言って格之進Nuefに行くと、「牛醤の素晴らしさをみんなに伝えて欲しい!」ということで三本も貰ってしまったので正直に「もらった」と書きつつ、せっかくだから少し贅沢な使い方をしてみようと思った。実験ですな。


「これから六本木で飲むよー」とFacebookで声をかけると、暇人がわらわら湧いてきて、いつものように盛り上がった。店はいつも通っている六本木のシャムロック。

そこで肉料理を頼んでから、おもむろに牛醤を取り出す。おれは海原雄山か。ついに調味料を持ち歩く人間になってしまったのか。




和牛をつかったドイツ製ハンバーグ。もちろんこれだけでも十分美味いが、ここに牛醤を加えてみると・・・



より「牛だぁぁぁぁぁ」感が強調されて異次元の旨さに。

ちなみに補足しておくと、吾輩のポリシーとして、ビーフ100%ハンバーグはハンバーグ界では邪道であり、基本的に合挽肉のハンバーグしか認めない。ビーフ100%にすると原価率が上がるので値段を高くできるから店はこぞって「高級ですよ!」の記号としてビーフ100%を謳いたがるが、人形町今半など本当の一流店は合いびき肉を使っている。それはビーフ100%だけだとどうしてもパサついてしまうからだ。豚肉の粘り気があって初めて滑らかなハンバーグが完成するのである。


世の中にポーク100%ハンバーグがない(どこかにはあるかもしれないが)のは、ポーク100%ハンバーグにする意味がないからであろう。


あとにも先にも豚肉と牛肉をブレンドした料理というのはハンバーグぐらいしかないのではないか。
ハンバーグが合い挽きである理由は、牛肉の持つ強い旨味、脂味と、豚肉の持つ甘味と粘り気をブレンドし、最上の美味さを引き出すためである。


ちなみにハンバーグが存在するのは日本だけだ。アメリカでどれだけ探し回ろうともハンバーガーはあってもハンバーグはない。ハンバーグというのは実はそもそも繊細な料理なのである。ちなみにフランス料理のステーク・アッシュも牛100%でつなぎも一切ないので、ハンバーガーのパテのような食べ物になってしまう。当然ながらハンバーガーからパテだけ取り出して食って美味い訳がない。嘘だと思うなら、ハンバーガーを買ってきてパンとパテを別々に食べてみるといい。とても食えたものではない。


ビーフ100%がはびこるのは消費者が自分の舌で判断することをやめ、頭で「ビーフ100%は高いから美味しいはずだ」と勘違いをしているだけだと僕は思うのだ。


実際、ブラインドテストをやってみたら、たぶん合いびき肉の方が美味いと言われるはずである。


閑話休題、したがって合い挽き以外のハンバーグが美味いとは認めない人類である吾輩は、それでもこういう趣向で飲み屋で出てくるビーフ100%ハンバーグは許容することにしている。


まず普通に食べると、やはり案の定、肉がパサパサしている。
牛肉の融点はかなり高い(40~50℃)ので、火を通すにはそれなりの火力が必要になる。もちろん牛肉は生焼けでも食べられるのでビーフ100%のハンバーグステーキの場合、レアで食べることも可能だが、実際にはそれほど美味しくはない。わざわざミンチにしてレアで食べる意味はあまりない。また、ハンバーグ・ステーキをレアで焼くのはそれなりに高度な技術である。


牛肉に火を通すには、牛肉を50℃にしなければならないが、そのプロセスでは周囲は80〜100℃くらいまで加熱しないといけない。


だいたいどんな肉料理も、鉄板は150〜200℃に達するのは珍しくない。特に牛肉はそうだ。
すると、水分が蒸発してしまう。それによってパサパサしてしまうのだ。


全ての肉に均等に熱が伝わるのが理想だが、実際にはそれも難しいのでどうしても焼きすぎになる。


それがビーフ100%ハンバーグがパサパサする理由だ。
ビーフ100%ハンバーグと普通のビーフステーキなら、後者のほうがずっとジューシーさを保てるのは、ミンチにせず肉の旨味や肉汁を内部に封じ込めることができるからである。


これだけ牛肉にこだわり抜いた格之進であっても、ハンバーグだけは黒毛和牛100%の黒格と、黒毛和牛と白金豚の合い挽きである白格、そして普通のブタとの合い挽きである金格という三つのカテゴリー展開をしているのは、どうしてもビーフ100%という「情報」を食べたい消費者のニーズに対応しつつも、味は最上級の白格と、リーズナブルな金格を展開しているというのは、グルマンとしての矜持だろう。知らないけど。


さて、そんなパサついたビーフ100%ハンバーグに牛醤をかけるとあら不思議
ジューシーさが蘇ってくるデナイノ!



まあ要するに加熱によって失われた肉汁を牛醤で補完するわけだから当たり前なんだけど、そうすると肉の旨味が倍増しまあ美味いです。


他にも、普通のステーキにも使ってみる。



残念ながらこれさえもうまくなってしまう。

結局、今度は肉質の話になっちゃうけど、そりゃ格之進で6000円の肉とシャムロックで3000円の肉を比較するのはフェアじゃないわけです。


このステーキも十分美味い。というか普通はこれだけで美味い。
これに牛醤を組み合わせても、むしろ邪魔しない、ということが大事かもしれない。このレベルの肉なら牛醤はちょっともったいなかったかな、と思いつつ、たしかに旨味が加速されることは確認できた。


もう調子にのっていろんなものにかけてみる。


シャムロック名物フィッシュ・アンド・チップスのポテトに牛醤。
ポテトなのに肉の味がする。



クアトロ・フォルマッジ(四種のチーズピザ)に牛醤。


ピザなのに牛の味がする。
これは中々良い。
チーズと牛の味が合うのは疑いようもない。


というわけで格之進の牛醤、70gで2100円とわりと高価な調味料ではあるが、効果は抜群である。


正直、最初に聞いたときは「千葉チャン、また変なもの作って・・・」と呆れたのだが、今やその効果に脱帽。大量に買い置きしたいくらいの勢いだ。


話のタネに持ち歩くのもいいかもしれない。
通販で買えます。


関連キーワード: beef, columns, cooking, meat, soy sauce
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