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初の生殖器全体移植手術が成功。爆弾で負傷のアフガン帰還兵、機能だけでなく自信も復活

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Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2018年4月24日, 午前11:30 in Medicine
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ジョンズ・ホプキンス大学の医師が、アフガニスタンでの戦闘で生殖器を失った若い退役軍人に新たな陰茎および陰嚢の移植手術を行いまいた。匿名の患者は回復途上にあり、今週中には退院したいと望んでいます。

米国では2016年に最初の陰茎移植術が実施され、成功しています。また2017年には子宮を移植した女性が米国で初めて出産を成功させました。そして2018年は、匿名の男性患者が、死亡したドナーから陰茎と陰嚢をまるごと移植する手術を受け、術後の経過も良好に推移しています。

手術は、死亡したドナーの生殖器全体(陰茎および陰嚢)を下腹部の腹壁とともに患者に移植するという内容。形成外科医9人および泌尿器科学の専門家2人が携わり、14時間もの時間をかけて行われました。大学のW.P.アンドリュー・リー博士は手術後「この移植術が若い患者のほぼ正常な排尿や性機能を回復させることを期待している」と述べていました。



患者も「この怪我は本当に信じられないほどの苦しみを伴い、到底受け入れられるものではありませんでした」「術後初めて目覚めたとき、やっと普通の状態に戻れたと実感しました。男性としての自信も...ようやく取り戻せたと思います」とコメントを残しています。

この移植術は血管柄付遊離複合組織移植と呼ばれ、皮膚、筋肉、腱、神経、骨および血管をまとめて移植します。これによって2015年に実施された「バイオニック陰茎」の男性のような、補綴インプラントと自身の組織による再建手術に比べても自然な形状や生殖機能を回復でき、インプラントによる感染のリスクもありません。患者は現在、拒絶反応を予防するための免疫抑制治療を行っているとのこと。

戦争・紛争がおこるたび、死者何名といったニュースがあたりまえのように伝えられ、私達はそれをなんとなく聞き流してしまいがちです。しかし、現実の戦場では爆弾ひとつで一瞬にして人の命が奪われたり、一瞬にして人々の腕や脚が吹き飛ばされてしまいます。アメリカ国防総省の資料によれば、2001年から2013年にかけてイラク・アフガニスタンに出征した軍人のうち1367人が爆弾などによって生殖器を失う怪我を負い帰国しているとのこと。

移植手術の発展は素晴らしいことではあるものの、本当なら、こうした手術が必要ない世の中を作り上げるほうが良いことは言うまでもありません。

ちなみに、今回の手術はドナーから腹壁を含む陰茎と陰嚢を移植するものでしたが、ドナーの睾丸は取り除かれています。睾丸は移植されたとしても元の男性の遺伝子を持つ精子を生産しつづけるため、残念ながら移植先の男性の(生物学的な)子どもを作ることはできないのだそう。今回の患者に自身の睾丸が残っていたかは資料にも記されていない(おそらく残っていないと推測される)ものの、"たまたま"残っていれば、いずれ子作りも可能になるのかもしれません。




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Source: Johns Hopkins
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