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長いレジ待ちにさらば、「ローソンスマホペイ」を晴海で試す:モバイル決済最前線

実証実験ですが、アプリを導入すれば誰でも試せます

鈴木淳也 (Junya Suzuki), @j17sf
2018年4月27日, 午後05:00 in MobilePayments
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コンビニ大手のローソンは、レジの行列に並ばずとも手持ちのスマートフォンにインストールしたアプリを使ってその場で商品をスキャンして決済が可能な新サービス「ローソンスマホペイ」を発表。4月23日から5月31日までの期間限定で、3店舗(後述)での実証実験を行っている。

初日にあたる23日には、そのうちの1店舗である晴海トリトンスクエア店で報道関係者を対象にした説明会が開催された。同会では、それまで展示会以外での公開が行われていなかった自動会計・袋詰めサービス「レジロボ」のデモストレーションも披露。同社のITを使った効率化や利用体験向上の最新の取り組みが体験できるようになっている。

行列なしのスマホ決済が
5月31日まで誰でも使える


▲発表会場となった「ローソン晴海トリトンスクエア店」


現在実証実験が行なわれているローソン店舗は、下記3店。現状ではすべて東京都内だ。

・ローソン晴海トリトンスクエア店(24時間営業)
・ローソン大井店(24時間営業)
・ローソンゲートシティ大崎店(7:00から22:00まで)

では、ローソンスマホペイの使い勝手について紹介したい。

実証実験とはいえ、ユーザー数などの制限はない。上記店舗に行き、公式アプリさえダウンロードすれば誰でも体験が可能となっている。対応プラットフォームはAndoridとiOS(iPhone)の両方だ。



▲対応プラットフォームはAndroidまたはiPhone。まずはローソンの公式アプリをダウンロード


基本的な操作について紹介しよう。まずはアプリを起動してローソンIDでログインし、ホーム画面にある「ローソンスマホペイ」の選択で利用を開始する。


▲公式アプリにローソンIDでログイン後、ホーム画面右上の「ローソンスマホペイ」を選択。表示されるこの画面で店舗へのチェックイン方法を選択する


まず最初に店舗への「チェックイン」が必要だ。これは自動検出か、または店舗に設置されたQRコードを読み取る手法のいずれかを選択する。

自動検出の場合は、店内に設置されたBluetooth Beaconを利用する。電波強度は入店する際にチェックインが可能なように構築されているのだが、もしうまくチェックインできないようであれば、店舗内で操作を行ったほうが成功率が高いようだ。


▲チェックインが完了すると、すぐにバーコード読み取り画面に。購入したい商品のバーコードをスキャンする


▲買い物中はスキャンした商品が一覧表示される。個数を指定して追加のほか、いつでも削除が可能


チェックインが完了するとすぐにバーコード読み取り画面が表示されるので、あとは購入する商品のバーコードを読み込むだけだ。複数個購入する商品は個数を指定できるほか、棚に戻した商品はスキャン済み商品一覧からすぐに削除できる。


▲一覧表示画面の一番下のボタンを押すと購入へと移る。iPhoneの場合はApple Pay、楽天ペイ、クレジットカードの3つの決済手段が選択可能


一通り読み取りが完了したら、一覧の一番下にある購入ボタンを押せば購入手続きに進む。支払いは楽天ペイまたはクレジットカードが選択できるほか、iPhoneの場合はさらにApple Payも利用できる。

クレジットカードは決済時に登録が可能だが、セキュリティのために毎回認証コードが要求されるタイプであり、そこは面倒。現時点で最も手軽に決済できる手段はApple Payなので、もし試してみようという方はぜひトライしてみてほしい。


▲商品の決済が完了するとQRコードが表示される。これを1時間以内に店舗に設置されたタブレット+読み取り機にかざせば退店できる


▲店舗に設置された退店用のスキャナ。晴海トリトンスクエア店では2ヶ所の出入り口にそれぞれ1つずつ設置されていた


▲QR面をスキャナに読み込ませ、退店手続きをすれば完了だ


決済が成功するとQRコードが表示されるので、店舗入り口にタブレット端末とともに設置された読み取り機にスマートフォンをかざせば退店できる。実は決済そのものはQRコードが表示された時点で完了しているのだが、退店までにワンクッション置くことで「きちんと支払いが完了しましたよ」ということを示す意図があるという。


▲購入した過去の履歴はすべてアプリから参照可能だ



▲購入履歴からはレシートも参照できる


購入履歴はアプリから参照でき、レシートも遡って確認できるようになっている。

注意点としては、ローソンスマホペイでは酒類やタバコ、揚げ物や中華まんなどの、いわゆる「カウンター内部で取り扱う商品」については利用できない点が挙げられる。年齢確認が必要な商品はエラーで弾かれ、カウンター内の商品についてはバーコードが付与されていないためだ。


▲タバコや酒類など、年齢確認が必要な商品をスキャンすると......


▲エラーが出てスキャンできない。バーコードがない製品などと同様に、通常のレジで会計する必要がある

オフィス街のお昼時など
「レジ待ち行列発生タイム」では大きな効果が


このようなシステムのローソンスマホペイだが、サービスの性質上、最も利用時にメリットを得られるのは、オフィス街などにあるローソン店舗だ。
朝や昼、夕方時などのピーク時でもレジ待ち行列にイライラすることなく「飲料や弁当、おやつを数点ほどピックアップして手持ちのスマートフォンで決済してすぐに持ち帰る」といった使い方できるため、大きな効果を発揮するだろう。

ローソンの担当者によれば、社員を対象にした1ヶ月の内部テストにおいて、ピーク時で来店から退店まで3~5分ほどかかっていたものが、1分程度にまで短縮できたという。

筆者は昼時のコンビニ行列が嫌でピーク時間からずらして行くことが多いが、実際に晴海トリトンスクエア店で何回か買い物にトライしてみて、思った以上にスムーズに決済から退店までが可能だったことに驚いている。

店舗のレジを排除したり、決済周辺で人員を配置しない「レジなし/無人店舗」というのは米国や中国など、現在世界のあちこちの都市で実証実験が進んでいるが、このトレンドに対するローソンの回答が「ローソンスマホペイ」というわけだ。

米国のレジなし店舗であるAmazon Goは店内に大量のセンサーを配置し、人々の動きを追跡しながら棚からの商品取り出しや戻しを自動認識することで、スムーズな入退店からポストペイによる自動決済を実現している。
また中国では画像認識技術が非常に進んでおり、店内の各種センサーとAlipayやWeChat Pay、バイオメトリクス認証などを組み合わせることで、無人コンビニや簡易自販機システムを実現している。

では翻って、今回のローソンはどうか? アプリにバーコード認識機能と決済機能を入れている以外に、特別なテクノロジーは採用していない。実はここが特徴の一つなのだ。

「既存のコンビニ業態にすぐにそのまま導入できる仕組みを模索した結果、このような仕組みとなった。最初は直営店が中心となるが、導入に必要なものは退店時のQRコードスキャナだけで、ほとんど追加の設備投資を必要としない。オーナーの意向を聞きつつ、今年度中(2019年2月まで)あるいは来年度の早めの時期に全国展開していきたい」とローソン側ではコメントしている。

実はこの仕組みそのものは、上海にあるローソン店舗で導入されていたものだ。現地では1年近いテスト期間を経て全店舗にサービスが展開されている。

上海はもともとAlipayやWeChat Payを使ったスマホ決済が広がっている地域であり、全決済の8割ほどがこれらスマホ決済や銀聯カードなどの電子決済手段だという。同アプリを使った決済も全体の2割ほどと、この手の決済手段としては利用率が高く、この成果を踏まえて日本向けのアレンジを行ったようだ。

開発そのものは3ヶ月程度で、一般を対象とした実証実験開始まで半年程度でこぎ着けたというが、今後の課題は「アプリそのものの魅力を増やす」ことにあるという。

昨今いくつかの報道でも出ているように、日本ではおサイフケータイのような仕組みが普及率1割程度で足踏みしている状態であり、いわゆる「キャッシュ決済が強い」国と呼ばれているのは多くが知るところだ。

こうした状態なのは、やはり電子決済において、初期利用時のハードルの高さや、継続利用のモチベーションを喚起される要素が少ないことに起因する。

ローソン側のコメントは、こうした状況を意識したものだ。「ローソンスマホペイだけでなく、公式アプリそのものにさまざまな仕掛けを施し、ユーザーに積極的に使ってもらえるような要素を増やしたい」とのことで、活用場面を増やすことが利用率向上につながると同社では考えているようだ。

会計と梱包までを自動化する
「レジロボ」も体験可能


▲晴海トリトンスクエア店では5月9日から「レジロボ」も体験可能だ


さて、晴海トリトンスクエア店ではローソンスマホペイだけでなく、もう1つ「レジロボ」という新サービスのお披露目も行われている。
このサービスは、買い物かごに商品を入れてレジの所定の場所にセットするだけで、会計から袋詰めまで自動的に行ってくれるものだ。あとは指示に従って、電子マネーやクレジットカードなどで支払うだけでいい。

このレジロボ、もともとは経済産業省やコンビニ大手5社が推進している「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」の一環としてローソンとパナソニックが共同開発していたもの。これまでは、大阪府門真市にあるパナソニック事業所内のローソンでの実験運用が続けられていた。

そのほかは国内では3月初旬に東京で開催された展示会「リテールテックJAPAN」での参考出展が行われたのみで、実質的な一般公開と東日本進出は今回が初となる。


なお、本来でのレジロボは「買い物かご内に入った商品に貼付されたRFIDタグを自動的に読み取る」仕組みで、利用者は決済と袋の受け取りだけをすればいいという、セルフ自動決済システムになっている。

しかし今回は通常のコンビニ店舗での運用ということもあり、商品にRFIDタグは付与されていない。そのため利用者自身が商品をスキャンする仕様になっている。

レジロボ用の買い物かごには側面に赤外線スキャナが搭載されており、これで商品のバーコードを読み取ることでLEDの数字カウンタが上昇し、レジロボでの会計時にスキャン済み商品の情報を基に会計が行われる。

実際の様子は当日紹介されたデモストレーションの動画を参照してほしいが、5月9日以降は実際に試すことが可能なので、興味ある方はトライしてみてほしい。

このように、本来のレジロボは、「RFIDタグを使った自動会計」がポイントとなるサービスであり、システムだ。今回のテスト運用はローソンスマホペイにおけるスマートフォンの代わりに専用の買い物かごを使っただけに過ぎず、その視点からは別物感が強い。

この点についてローソンに聞いてみたが「門真での運用時は商品の1つ1つに手作業でRFIDを貼り付けていたが、非常に手間がかかるうえに、運用上のさまざまな問題が見えてきた。
『コンビニ電子タグ1000億枚宣言』ではタグ1枚あたり1円程度を目標としているが、現状で5円程度といわれるタグの単価が調達の工夫などで2円程度まで下げられる目処が立っている。最終的にはメーカーを巻き込んで流通段階からタグ前提の運用を進めていきたい」とコメント。2025年までを目標に、レジロボの広域展開も含めた可能性を探っていく意向だ。

オペレーション上の混乱を起こす可能性から、すべての商品にタグが展開されるまではバーコードのみの運用で両者を混在させることはせず、当面は現状スタイルでの利用となりそうだ。





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