SpaceXのFalcon 9ロケット、残り300ミッションで引退へ
その後は「BFR」とのこと
今後5年間で30から40基のFalcon 9のコア(ブースター)を製造し、「最大300ミッション」にわたって利用するとマスクは見積もっています。SpaceXの宇宙ビジネスの道を拓いたFalcon 9は、まだまだ活躍を控えているということです。さらに、それぞれのコアは複数回の再利用が見込まれています。
Falcon 9の最終ミッションの次はどうなるのか、もうよく知られています。答えは「BFR」。Falcon 9が5年間の活躍を終えたあとは巨大ロケットBFRが後を継ぎ、月や火星、「いずれはさらに遠くの惑星へ」のミッションも可能にするとのこと。SpaceXの大計画にとってFalcon 9が中継ぎにすぎないことに疑問の余地はありませんが、すでに注目はその移行プロセスの実際に移っています。
残る疑問は、今回の予測が今後の打ち上げ費用にどう影響するか。現在のところ、Falcon 9の打ち上げ費用は5000万ドル(約55億円)です。机上の計算では、30基という少数のブースターで300回の打ち上げが可能ならば、1回ごとのコストは劇的に下がるはずです。マスクはコスト低減について直接は言及していないものの、近い将来、企業や国にとって宇宙がもっと身近になる可能性は高いと考えられます。
「Block 5の再利用が100回を超えたら、コスト低減は2桁に達するのか? 5000万ドルのフライトが50万ドルになる! 10フライトごとの修繕コストは? 何人か集まれば50万ドルぐらい作れそうだ」Tesla4Everman@EvermanSpaceX will prob build 30 to 40 rocket cores for ~300 missions over 5 years. Then BFR takes over & Falcon retires. Goal of BFR is to enable anyone to move to moon, Mars & eventually outer planets.
— Elon Musk (@elonmusk) 2018年5月13日
「SpaceXは30から40基のロケットコアを作って、今後5年で最大300回ほど飛ばすことになると思う。そしてFalconが引退したらBFRだ。BFRの目標は誰でも月や火星に、いずれはもっと遠くの惑星にも行けるようにすること」Elon Musk✔@elonmusk
編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。 原文著者:Jon Fingas
お詫びと訂正: Falcon 9ロケットコアの再利用について、日本語訳に複数の誤りがありました。訳文を全般に見直しお詫びいたします。