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3Dプリントでヒト用人工角膜を出力。約10分で完成、移植待ち患者に希望

実用化にはまだ少しかかります

Munenori Taniguchi
2018年5月31日, 午後06:00 in Medicine
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英ニューカッスル大学の組織工学研究者らが、3Dプリントできる人工角膜を開発しました。材料には健康な角膜幹細胞と、コラーゲン、アルギン酸塩(組織再生に使われる多糖類)を使い、わずか10分ほどで出力が完了するとのこと。

角膜は眼球の最も外側、日本人であれば黒目の部分を覆うようにある最外層部分。入ってくる光が網膜に合焦するように機能するレンズの役割を果たします。またホコリやゴミ、細菌などの侵入から目を守る役目もあり、その表面の細胞は数時間単位で常に新しいものに置き換えられてゆきます。

ただ、目はやはり外傷や感染に弱い部分であるため、トラコーマ(エジプト眼炎)を始めとする感染症によって世界で1000万ほどの人々が角膜に混濁などの異常を抱え、治療には角膜移植を待つ状態となっています。

研究チームが開発した3Dプリント角膜は幹細胞を使っているため、代謝もしっかりと、半永久的に維持できる可能性があるとのこと。

なお、角膜を出力する前には、研究者が適切な寸法や形状にするため、患者の眼をスキャンします。そしてその形状にピッタリ合うように出力します。

この技術が広く実用化されるにはまだ数年ほどの時間がかかるものの、重い角膜疾患を抱える人にとっては、提供者を待つことなく移植できる明るい未来が待っていると言えそうです。



ちなみに、バイオ技術で視力を取り戻す試みとしては、眼球内にAI連携可能なレンズを埋め込んで視力を飛躍的に高める眼内レンズOcumetics Bionic Lensを2015年のいまごろにご紹介しました。カナダのOcumetics Technologyが開発したBionic Lensも開発は進んでいるようで、2017年の時点では2019年ごろに発売される可能性があると報じられています。

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