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Netflixの製品最高責任者に聞く、au提携の狙い:週刊モバイル通信 石野純也

来日したグレッグ・ピーターズ氏にじっくり聞きました

石野純也 (Junya Ishino)
2018年6月1日, 午後12:30 in netflix
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KDDIが、Netflixのベーシックプランがコミコミになった新通信プラン「auフラットプラン25 Netflixパック」を発表しました。料金は5分までの通話定額となるスーパーカケホを選んだ場合、月額7500円。固定通信のセット割引である「auスマートバリュー」や1年間限定の「スマホ応援割」を加えると、1年目の料金は月額5500円になります。

▲Netflixなどがコミコミになった新プランを発表したKDDI

これまでと比較すると1000円ほど高くなる計算ですが、月650円のNetflixだけでなく、月額562円のauビデオパスも込みの料金になっているほか、通常のauフラットプラン20よりも、使えるデータ量が5GB多くなります。

言い換えれば「動画を多く視聴するので20GBでは足りない」という人にとって、容量5GB分をプラスするだけで、Netflixやauビデオパスが事実上無料で使えるようになるというお得なプランとも言えるでしょう。

▲5GBの追加データ容量とNetflixのベーシックプラン、さらにauビデオパスまで含めると、個別に契約するよりリーズナブル

通信料金とサービス、コンテンツの利用料がセットになったタイプのバンドルプランは、米キャリアのT-Mobileが先駆け的に導入してきました。Netflixがこの協業をKDDIに持ち込んだ際にも、T-Mobileの事例が紹介されたといいます。

Netflixによると、こうした形での協業は世界で2例目とのこと。KDDIにとっては収益の底上げになり、他社との差別化を打ち出す手段にもなりそうです。

ではNetflix側は、今回の提携をどうとらえているのでしょうか。記者会見に登壇していたNetflixのプロダクト最高責任者、グレッグ・ピーターズ氏のグループインタビューでお話をうかがいました。


▲グループインタビューに答えるピーターズ氏

――今の日本市場をどう見ているのでしょうか。KDDIとの協業はどんな意味があるのかを教えてください。

ピーターズ氏:日本のメンバー(会員のこと)からどんなものを見たいかを学習し、それに見合ったコンテンツを加えたりしながら、成長を実感しています。KDDIとの協業が素晴らしいチャンスだと思うのは、新規メンバーがコンテンツにアクセスする方法をシンプルにできることです。バンドルを完了すれば、すぐにNetflixを見られるようになるからです。

――入会のプロセスが今までとは違うということですか。

ピーターズ氏:今もメンバーが入りやすい形は追求していますが、より効率よく、迅速に見られるようになります。クレジットカードの情報を求めるスタンダードなプロセスよりも、素早くなります。

――海外でキャリアと組んだ成功事例には、どのようなものがあるのでしょうか。

ピーターズ氏:実はアメリカ以外では、モバイルオペレーターとのバンドルプランは今回が初めてとなります。これは素晴らしいモデルだと考えているので、世界中で取り組んでいきたいですね。

――アメリカでのT-Mobileとの提携が初だと思いますが、そこから何か学んだことはあったのでしょうか。

ピーターズ氏:さまざまな提携から学んでいますが、とくにお客様がより簡単な形で見られる点の重要性を学びました。より簡単であれば多くの方が加入してくださり、より多くの作品を見ていただくことにつながります。T-Mobieとの提携を通じて、改めて学びました。

T-Mobileについては、パートナーとしてサポートすべきだと考えたのも学びの1つです。T-Mobileはほかの北米キャリアとの差別化として「Uncarrier」を打ち出していますが、それを我々がパートナーとしてサポートしていくことができます。

――モバイルからの視聴の比率や、視聴傾向の違いはあるのでしょうか。

ピーターズ氏:大多数の方が、モバイルと同時にテレビでもコンテンツを見ています。ただし、デバイスによって見方が違います。Netflixは、どういう視聴の仕方をするのかを掘り下げていきたいと考えています。モバイルで見るためだけのコンテンツ制作はしませんが、モバイルが手元にあって10分間だけ時間があるというとき、そこで一番見やすく、楽しく見られるものは何かは考えていきたいと思います。


▲モバイル視聴に向いたコンテンツも検討していくという


――KDDIとの提携は、テレビ視聴に広がっていくと考えているのでしょうか。

ピーターズ氏:市場によって特色がありますが、日本はモバイルで見る方が多い地域の一例だと思います。モバイルユーザーがKDDIのバンドルプランで見ればデータ容量の心配が少なくなるので、モバイルで見る方は増えると見ています。

――日本以外でも、モバイルが強い国はあるのでしょうか。

ピーターズ氏:韓国やフィリピン、それに北欧のいくつかの国にはそういう傾向があります。ただし、国ごとによって異なりますし、これは変わっていくものでもあります。次の1億にメンバーが増えれば、その傾向も変わってくるでしょう。

――今回のプランのデータ容量は月あたり25GBですが、どのくらい必要だと考えているのでしょうか。

ピーターズ氏:アンリミテッド(無制限)がベストですね(笑)。ただ、今回のバンドルプランにつく25GBは平均画質で100時間ぐらいになるので、心配なくコンテンツを楽しんでいただけると思います。

――25GBで足りなくなるということはありませんか。

ピーターズ氏:新しい動画フォーマットでの画質向上には注力していますが、それ以上にエンコード効率の向上にもかなり力を入れています。今は低いビットレートでより高画質なものが見られるようになっていて、アニメが特に顕著です。スクリーンの大きさによっても変わりますが、150Kbpsでも、ものすごくきれいな動画を見ることができます。

KDDIとのバンドルに関しても、どのくらいのデータ容量が適切なのかは非常に考えたところです。たどりついたのが、典型的なユーザーがデータ残量を気にせずに済むのがどのくらいかということで、450Kbpsのビットレートで計算し、25GBで100時間という時間を出しました。もちろん100時間では足りないという声があれば、KDDIと相談して変更を加えていきたいと思います。


▲エンコードを工夫したことで、25GBでの視聴時間は100時間にのぼるという


――モバイルだとアプリを起動しなければならず、導線がテレビよりも複雑で、初めて触る人はコンテンツを探すのも難しい。何か考えはあるのでしょうか。

ピーターズ氏:そうした壁はなるべく低くしたいですし、その努力はしています。アプリが迅速に、簡単に起動できる工夫は考えていきたいですね。また、アプリを立ち上げた後に、何か興味をそそられるようなものも、と考えています。

――4月にアプリを刷新して、コンテンツのプレビューが見られるようになったのはその一環でしょうか。

ピーターズ氏:テストフェーズを経て、リアクションが非常によかったので採用しています。視聴のモチベーションにつながるいい機能例だと思っています。楽しいコンテンツが待っていると見せることで、アプリを立ち上げる楽しみにつながります。

昨今は映画を見る前にオンラインでプレビューを見ることが増えていますが、その可能性をアプリに盛り込もうというところから始まった取り組みです。「今晩、時間があるから何を見ようか」というところにもつなげられます。

――ソフトバンクも販売代理をしていましたが、そことの関係はどうなっていくのでしょうか。

ピーターズ氏:ソフトバンクとの関係は、これからも継続していきます。素晴らしいパートナーで、ローンチのときからご一緒させていただき、多くの方々にソフトバンクを通じてNetflixを知ってもらうことができました。

――別の動画配信もバンドルされると、Netflixにとってはライバルが増えることになります。

ピーターズ氏:モバイル業界だと、1人の顧客を増やすためには、他社から1人を奪ってこなければならず、ゼロサムになります。しかしVODは、時間があったときや、何かおもしろいことをしたいと思ったときに、ストリーミングを見たり、テレビを見たり、夕食を食べたりといった、様々な選択肢がある中の1つです。ですから、Netflixは、競合他社には焦点を当てないという考え方をしています。

一番大切にしなければいけないのが、メンバーにとって価値のあるものをお届けできているかということです。メンバーにとって見やすく、質の高いコンテンツであるか。Netflixだけを使ってほしいとは、まったく考えていません。Netflixを見てバリューがあったと思ってもらえること、ほかの人に「こんなおもしろい番組があった」と話してもらえることを目指しています。


▲バンドルプランにはauビデオパスも含まれるが、ピーターズ氏は、Netflixとの競合関係にはないとの見方を示す

――auのビデオパスがセットになっていても、特に問題はなかったということですか。

ピーターズ氏:ないですね。コンテンツ的に重なっていないのが理由の1つです。Netflixが求めているのは、見たいと思ったとき、その瞬間を勝ち取ることです。他社がバンドルに含まれているからといって、我々が傷つくとは考えていません。

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