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ドコモの新アシスタント「my daiz」担当者インタビュー。サービス連携の狙いや“豆腐”キャラに込められた思い

コードネームは「はんぺん太郎」

石井徹(TORU ISHII)
2018年6月4日, 午後12:00 in mobile
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NTTドコモが5月31日提供を開始した新しいAIアシスタント「my daiz」(マイデイズ)。ユーザーの問いかけに答えていく方式のアシスタントアプリで、ユーザーの行動に先回りして情報を表示する「先読み機能」を備えているほか、宅配便の問い合わせやギフト購入など、ドコモ以外のパートナーが提供するサービスとも連携します。

今回は、NTTドコモでmy daizのサービス開発に携わっているコンシューマービジネス推進部の関﨑宜史氏(エージェントサービス担当部長)、大場さおり氏(エージェントサービス 第一エージェントサービス担当)、近藤佳代子氏(エージェントサービス 第一エージェントサービス担当課長)にサービスのコンセプトや特徴についてお話をうかがいました。巷では「豆腐」などと呼ばれている謎のキャラクターについても聞いています。




▲左から大場さおり氏、関﨑宜史氏、近藤佳代子氏

【お詫びと訂正 2018年6月4日 15時15分】初出時、発言された方のお名前を誤って記載していました。お詫びして訂正いたします。

――まずは、「my daiz」とはどういったサービスなのか、その特徴を教えてください。

近藤氏:my daizは、お客様ひとりひとりの生活スタイルにあわせた情報の提案することによって、お客様の生活をサポートするサービスです。

「パーソナライズされた情報の提案」というコンセプトを元に、これまでドコモが提供していた、情報配信サービス「iコンシェル」と音声アシスタント「しゃべってコンシェル」という2つのサービスの機能を融合させ、さらに進化させています。

情報をお客様に伝える方法として、特徴的な2つのアプローチを取り入れています。1つがプッシュとお客様に新しい気づきを与えるアプローチです。

もう1つが対話で、my daizのキャラクターや各サービスのエージェントとのやりとりを通して、お客様自身に最適な提案を行えます。

――AIを活用した「先読み」機能を新たに搭載していますが、どんなことが実現できるのでしょうか。

近藤氏:「先読み」機能は、使っているうちにお客様の生活リズムを把握し、それにあわせて先回りして提案することができるようになります。

例えば、職場やお住まいのエリアはこの辺り、通勤に車をお使いなのか電車通勤なのかといった情報を認識します。すると、お帰りの時間帯に雨の予報がでていたら、「雨具があると便利です」という提案をすることができます。


▲先読み通知は月額100円の有料オプションとなっている(NTTドコモの2018年夏モデル発表会で撮影)

――AmazonやGoogleなど、他社のAIアシスタントと違う、my daizならではの点を教えてください。

近藤氏:ドコモとしてはこだわったところは、スマートフォンのアプリとして提供することです。スマートフォンはいつも持ち歩くものですので、日々の行動に寄り添って、家でも外でも使うことができる。持ち運べるという点は、それが据え置きになってしまうスマートスピーカーとは違うところだと思いますね。

お客様に寄り添うことで、先読み機能を提供できます。この先読み機能も、我々としても初めて取り組んだアプローチですし、他社さんと違うところかなと思います。

その先読みをプッシュ通知を通して提供していることも、重要な差別化点です。これまでのAIアシスタントでは、まず何を話しかけるかを決めて、アシスタントに話しかけるというのが基本的な使い方です。一方、my daizの先読み機能では、プッシュ通知によって、例えば「いつもの路線が遅れています」と、コンテンツの方から"話しかけてくる"のが特徴です。

また、アプリ上のポータル画面では、キャラクターのセリフによって、今表示している画面でできる機能を紹介するユーザーインターフェイス(UI)にしています。対話を使う上で一種のハードルとなるのが、「何を話せばいいのか分からない」ということです。そこで、画面上のキャラクターから"話しかけてくる"ことで、お客様は受動的に答えることで対話を始められるというのが重要な要素です。

今までのAIアシスタントも、もともとITリテラシーが高い方は能動的に活用されていたのではないかと思いますが、ドコモのスマートフォンやサービスをお使いいただいている幅広い層のお客様のすべてが使いこなせるものではありません。my daizでは、アシスタントからの問いかけにお客様が答える形で、必要な情報をお伝えすることができるという、ある種の気軽さを持たせました。

自分だけの"チーム"を作ってほしい

――発表会では外部のパートナーとの連携も大きく取り上げられました。

近藤氏:my daizのも進化点としてもう1つ挙げられるのが、プラットフォームをオープン化したことです。外部のさまざまなパートナーさんがmy daizという枠組に参画して、お客様のニーズや趣味趣向にあった情報を提供できるような仕組みを用意しています。

ドコモ自身が用意するサービスに加えて、他社さんのサービスもどんどん追加していくことで、お客様の多様なニーズや趣味趣向にマッチするサービスをより早い段階で提供していけるのではないかと思っています。

サービスがスタートした5月末の時点では、NTTドコモが提供する"d系"のコンテンツと、パートナーサービスであわせて56のサービスが対応しています。

――my daizを通して、たくさんのサービスの専門アシスタントを利用できる形ですね。多くのパートナーとの連携に対応すると、必要な情報にアクセスしづらくなるようにも思いますが、情報過多にならないための工夫はありますか。

近藤氏:my daizを開いて一番最初に目にする「NOW画面」では、お客様一人ひとりにとって、今にピッタリな情報を1画面で見られるようにしました。

また、出かける、買う、楽しむ、暮らすという行動にあわせた4つのタブを用意して、それぞれのタブに関連する情報が並ぶようにしました。お客様がそのときに行いたい行動にあわせてタブを選んでいただくことで、それに応じたコンテンツをmy daizの側から提案していくようなタブ構造です。

――とりあえずトップの「NOW画面」を開けば、ユーザーに必要な情報が並んでいるということですね。

近藤氏:はい。あとは、対話についても工夫しました。例えば、「レシピを教えて」と話しかけたときに、レシピを提案できるサービスの一覧が表示されます。お客様がやりたいことを問いかければ、それに応じた提案をする形にしました。

もちろん、他社のAIアシスタントと同じように、サービス名で呼びかけることもできいます。「高島屋を呼んで」といえば、高島屋のサービスが起動します。一方で、「ギフトを贈りたい」といった、高島屋につなぐようになっています。my daizには生活全般をサポートできる幅広いメンバーが揃っていますが、その名前をいちいち覚える必要無く、やりたいことを言うだけで使えるようになっています。



――今後、パートナーが増えても対応できるということですね。

近藤氏:そうですね。my daizでは、ドコモやパートナーが提供する各サービスのことを「メンバー」と呼んでいます。そのネーミングの裏側には、お客様ひとりひとりがmy daizの中で好きなメンバーを選抜して、自分仕様のチームを作っていただきたいなという思いがあります。

自分が楽しめるような、自分を上手くサポートしてくれるようなサービスを選んで、1つのチームを結成する。そうすると、それがNOW画面に、どんどん情報として流れてきて、そこをタップすると、今そのタイミングで自分に必要な情報につながっていく。そうした世界を目指していけるといいなあというのが、メンバーという言葉に込められています。

――対話機能にはmy daizならではの特徴はありますか。

近藤氏:「言葉のキャッチボール」ができるようにしました。例えばレストランの予約サービスですと、場所、料理のジャンル、人数や時間と言った情報が必要になります。それをmy daizでは、「場所はどこですか?」「料理のジャンルは?」といったように、順番に聞いていくことができます。お客様からすると、電話予約で聞かれたことを答えるような感覚で、受動的に返していくだけでもサービスを利用できるようになっています。

開発コードネームは「はんぺん太郎」、白いキャラクターの意味


――サービス名の「my daiz」には、どのような意味を込めているのでしょうか。

近藤氏:「daiz」は、「docomo AI AI solutions/z」に由来する言葉ですが、毎日の「days」の意味も掛け合わせて、お客様ひとりひとりの毎日に寄り添って提案していくというコンセプトを表しています。

――今回、新しく白いキャラクターが登場しましたね。

近藤氏:サービス名と同じ名前の、my daiz君です。白くて、四角い、キャラクターで、提案する情報にあわせて、さまざまな形に変化するのが特徴です。交通情報などを提供する「出かける」タブではクルマの形になったり、チラシの情報などを提供する「買う」タブではショッピングカートに変化したりと、お客様にあわせた情報を形を変えてながら提案していきます。

このキャラクターがメンバーをつなげていくメインキャラクターにもなっていますが、色々なものにつながっていくという、ある種の「ニュートラルさ」も表現できていると思います。


▲話題によって姿も変えるmy daiz君

――5月の発表会ではこのキャラクターを見たゲストの芸能人の方に「お豆腐」と呼ばれていましたね。

近藤氏:そうですね(笑)。SNSでも豆腐と言ってもらったり、後はコンセントに似ているというのも言われていました。身近なもので例えてくださっていますよね。豆腐ですとか、コンセントですとか、はんぺんですとか。実は、私たちの開発コードネームも「はんぺん太郎」でした。

関﨑氏:いつの間にかはんぺん太郎と呼ばれていましたね。初めて聞いた時は何の話しをしているのか分かりませんでした(笑)。

近藤氏:自分の身近なもので、my daizという名前を知らなくても、四角くて白くて豆腐っぽいやつって呼んでくれるとうれしいなと思っています。

my daiz君は雑談もできるようになっていて、「ものまねして」や「歌って」という言葉に反応します。ほかにも、アラームで「ムニムニ」と言って起こしてくれたりとか、「ひつじくん」というと「なんだか懐かしい気がします」と返したり......。

――なんだか寂しげな反応ですね。

大場氏:ひつじくんやメイちゃんのノウハウをためて、ドコモのラボで培養したのがmy daiz君というストーリーがありまして、育ててもらったなという記憶がうっすら残っているので、なんだか懐かしいなという反応を見せるんです。

――ひつじくんにはもう会えなくなる?

近藤氏:いえいえ、会えます会えます。my daizのアプリ内にはひつじくんやメイちゃんと雑談できる「キャラの部屋」があってそこで、雑談を楽しむことができます。待受画面で歩いているキャラクターをひつじくんに戻すこともできますよ。

天気や乗り換え案内など、今までひつじくんがしゃべっていたうちの実用的な内容は、my daiz君に引き継いだので、ひつじくんとはおしゃべりを楽しめるような形で提供しています。また、「しゃべってキャラ」や「マチキャラ」も、待受画面やキャラの部屋で使えますよ。


▲「ひつじくん」と雑談できる「キャラの部屋」

近藤氏:これはドコモのAIアシスタントの1つの特徴だと思いますが、しゃべってコンシェルの時代から、お客様の問いかけのうち20%が雑談と、雑談の比率が高いんです。ひつじくんと対話するというのを楽しんでいただいていましたので、my daizでも変わらずお楽しみいただけたらなと。

また、パートナーさんのエージェントも、声の質が違っていたり、語尾が変わったりと、少しずつキャラクター性を持たせています。例えば、高島屋さんですと、かしこまった話し方になりますが、これから出てくるパートナーにはもうちょっとフランクな話しぶりのメンバーもいます。コミュニケーションを取ってる相手がたくさんこのアプリの中にいるという感覚を、楽しんでいただけると嬉しいなと思っています。

dアカウントの軸となるサービスに

――my daizは、「キャリアフリー」として、他キャリアのユーザーでも利用できるようになっていますが、その意図をお聞かせください。

関﨑氏:my daizは、dアカウントを取得すればドコモの回線をお持ちでなくても利用できるようになっています。

これまでのドコモは携帯電話の会社でしたので、通信の回線で一人ひとりのお客様をみさせていただくという回線基盤という発想で顧客管理を行っていました。

5月の発表会でもお話した通り、これからは「会員基盤」、dアカウントの一人ひとりの会員という形でお客様の基盤を捉えていこうという発想に転換しています。

すでにドコモが提供するコンテンツサービスの多くがキャリアフリーになっており、dポイントもアカウントを取得いただくだけで、当社やパートナーさんのサービスを利用してポイントを貯めていただけるようになっています。
  
そうした流れにおいて、日々ドコモやパートナーさんのサービスをお使いいただく中で、生活をサポートするようなツールを提供したいと考えてきました。

そうしたドコモの回線をお持ちではない方も共通でお使いいただけるツールとして、my daizは位置づけられています。iコンシェルからの流れで、天気、交通情報といった生活に必要な情報を提供するという側面を1つ維持しながらも、当社のd系サービスや参画いただくパートナー様のサービスをレコメンドしていきます。

また、my daizに当社やパートナー様とお客様とのコミュニケーションツール、コンタクトポイントとしての担う役割をもたせ、dアカウントのサービス全体を横串で貫いて、より便利にお使いいただけるような状態にもっていきたいと考えています。

――my daizの発表時には「デバイス側もオープンプラットフォームにする」というお話がありました。

近藤氏:ドコモからはスマートフォンのアプリという形で提供していきますが、今後、デバイス連携のAPIも開放して、サードパーティーのデバイスからmy daizの機能を利用できるようにしていきます。

例えばYKK APさんは、「未来窓」や「未来ドア」というデバイスを2020年に発売すると発表しています。お客様がそのとき必要とする情報を窓やドアが伝えるというもので、ドコモのAIエージェントAPIが活用される予定です。

関﨑氏:構想としては、例えば、家電、車、ロボットなど、あるいはパートナー様のサービスやアプリに組み込んでの利用ですとか、そういったところに多様に使っていただける状態を作るというのが先決だというところで、まずはAPIをオープン化するというのが今の状態になっています。

――今後、my daizをどのようなサービスに拡張していきたいとお考えですか。

関﨑氏:まずはパートナー様の数を増やしていき、パートナーの層を厚くしていきたいと考えています。そこで1つの目標として、発表会でも提示した、2020年度末まででパートナー150社というものがあります。


▲5月に実施されたドコモの2018年夏モデル発表会では、吉澤社長から「2020年までにmy daizのパートナーを150社に拡大する」という目標が示された

関﨑氏:もう1つの方向性としては、現在のmy daizにはお客様の"調べる"という行為を対話で代行するという機能を備えていますが、これをもっと拡張して、支払いまで完了させるという進化も考えられます。

例えば宿泊予約では、my daizに質問して宿泊施設やプランを絞りこみますが、この予約の際にはパートナーのWebサイトにつなげてそこでお客様自身で行う必要があります。これを支払いまで対話というインターフェースの中で完結できるかというご質問は発表会でもございましたが、やはりそこまでやりきるのが便利ということであれば、1つチャレンジしてみたいな思っています。

そうした中で必要となりそうな技術が、声による認証です。誰の声なのかを判定する技術は、現時点では個人を認識できるレベルにはありますが、もう一段精度を高めて個人を認証できるようになれば、スムーズな決済を実現する方法として1つの可能性としてあると考えています。

――本日はどうもありがとうございました。

関連キーワード: AI, app, docomo, mobile, smartphone
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