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ゲーミングフォンの短い(そして残念な)歴史を振り返る

ROG以前に散っていった戦士たち

Engadget US(翻訳 金井哲夫)
2018年6月13日, 午前06:00 in gaming
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[Engadget US版より(原文へ)]

ASUSのびっくりするほど意欲的な「ROG」は、同社が「ゲーミングフォン」(ゲーム向けのスマートフォン)の分野に自信を持っている証拠と言えるでしょう。RazerXiaomiNubiaといったメーカーがこの分野でチャンスを掴もうと乗り出してきたのは、そんなに前のことではありません。

しかし、歴史が示すとおり、ゲーム用ハードウエアのビジネスにはリスクが伴います。とくに、こうしたニッチな分野はなおさらです。市場で大きな力を振るっていたNokiaですら、あの伝説の(というか悪名高き)N-Gageでゲーミングフォンの道を切り開くことはできませんでした。それでは、今年後半にROG Phoneが発売になるまでの間、かつてのゲーミングフォンの思い出を辿ってみましょう。

Nokia N-Gage



これが、そもそもの始まりです。2003年に発売されたN-Gageは、携帯電話界のゲームボーイ・アドバンスといった立ち位置でした。デザインはNokiaの3300とそっくりですが、画面が少し大きくて、ボタンの数も少し増えています。Bluetoothまたは、オンラインサービスのN-Gage Arenaを使ってマルチプレイヤーゲームも楽しめました。今のデバイスと違い、ゲームはダウンロードするのではなく、カートリッジ(MMCメモリーカード)で供給されていました。さらに面倒なことに、カードスロットを使うためにはバッテリーを外さなくてはなりません。しかし何より思い出深いのは、電話をかけるときは横向きに持たなければならず、そのため「タコス電話機」というニックネームで呼ばれていたことです。

Nokia N-Gage QD


N-Gageの半年後、前機種の数々の困った点を改良したNokiaはN-Gage QDを発売しました。なかでも、MMCカードスロットは本体の下側に移動し、カードの交換が楽になりました。また、一度に2つのゲームを挿入できるアダプターも用意されました。しかし、もっとも重要な改良は、電話の声を聞く部分が適切な位置に移動し、電話をかけるときに恥ずかしい思いをしなくて済むようになったことです。方向パッドはクリック式ではなく、新しい「OKボタン」に変わったため、方向のコントロールが楽しくなりました。しかしQDには、前機種にはあったステレオスピーカー、FMラジオ、MP3再生機能がなくなってしまいました。ちょっと価格が低くなったのは、それがあってのことかも知れません。

それでも、Nokiaは2007年までに売り上げたN-Gageは300万台と振るいませんでした。その数は目標のちょうど半分です。

Gizmondo



ああ、Gizmondo。厳密に言えば、このハンドヘルド型ゲームコンソールはゲーミングフォンではなく、SMSとMMSと電子メールサービスが利用できる3バンドGSM無線機能を搭載したデバイスでした。Tiger Telematicsというメーカーが2005年3月に発売したもので、半端じゃない数のボタン、2.8インチの320×240ピクセルの液晶画面、ゲーム用のSDカードスロット、Bluetooth、GPS、VGAリアカメラを備えていました。スペックは、その当時のハンドヘルド型デバイスにしては非常に先進的でしたが、価格は400ドル(約4万4000円)と高価でした。他の主流ゲーム機に比べて、かなり高い買い物です。広告を気にしない人には、スポンサーの支援による229ドル(約3万3000円)の廉価版もありました。

残念なことに、Tiger TelematicsがGizmondoを発売した時期が最悪でした。同じ月に、ニンテンドーがヨーロッパでDSを発売したのです。さらに、ソニーのPSPが世界に広がり始めたのもこの年でした。公式なゲームはわずか14種類。販売台数は2万5000台を下回っていたことは確かです。そのわずか11カ月後、この会社は倒産しました。後に、元オーナーはこのブランドの再興を試みましたが、フェラーリを真っ二つに壊してしまった経験のある彼の周囲には、悪い噂が多すぎました。


Samsung SPH-B5200



2006年3月、Samsungは、2方向にスライドするお洒落なPremium Gamephoneを発売しました。横にして下にスライドさせると2つの方向キーのあるコントローラーが現れ、加速度センサーにより動きでゲームをコントロールすることもできました。3インチQVGA液晶画面をさらに活用できるように、SPH-B5200にはDMBデジタルテレビ受信器も内蔵されていました。ただし、当時の韓国ではテレビチューナーは必須でした。しかし、このデバイスはデビュー後間もなく姿を消してしまいます。


N-Gage 2.0 ゲーミング・プラットフォーム



3つめのN-Gageを名乗るデバイスは存在しません。Nokiaは戦略を変更して、N-Gageを複数のデバイスに対応したインターネットでゲームを販売するオンラインストアにしてしまったのです。このサービスは、AppleがiOSのためのApp Storeを開始した2008年の4月まで続きました。その前の年の8月に発売されたNokia N81は、このオンラインストアに対応する、2つのゲーム専用ボタンを備えた最初の機種でした。

Nokiaのゲーム戦略は、またしても失敗に終わりました。2009年10月、Nokia N81が発売されて1年と少し後、このフィンランドのメーカーは、ゲーミング・プラットフォームN-Gageを徐々に縮小して終了し、Ovi Storeに力を傾けることを発表しました。

Sony Ericsson Xperia Play




「プレイステーション・フォン」とも呼ばれたXperia Playは、2011年4月に発売されました。そのゲーム業界での経験を活かして、ソニーは意欲的にこのプロジェクトを立ち上げました。その当時は、当然の流れのように思えました。プレイステーションと同じボタンがあり、ショルダートリガーと仮想サムスティックもあります。それだけではありません。昔を懐かしむ人のための、初代プレイステーションの古いゲームを販売するストアもオープンしました。しかし、Xperia Playはこれで終わりました。後続機は出ず、プレイステーション・フォンという構想自体が消えてなくなりました。


iReadyGo Much 3G (i2)



ソニーがPS Vitaを送り出す6カ月前、iReadyGoという中国のメーカーが、それを先にもぎ取っていきました。Much 3G (i2)は、恐らく中国初の3G対応ゲーミングフォンです。Android 2.3.4をOSとして、5インチ800×480ピクセルの液晶画面、1GHzのSamsung Hummingbird CPU(オリジナルのSamsung Galaxy Sのものと同じ)、512MBのRAM、16GBのストレージ、そして3000mAhのバッテリーを搭載していました。1599元(約2万7000円)のデバイスにしては上出来です。独特なゲームボタンも悪くありません。しかし、なかなか人気が出ませんでした。

2013年2月、iReadyGoはi4を出しました。ボディーは同じPS Vita似ですが、より高性能なSamsung Exynos 4412クアッドコア1.4GHz CPU、1GBのRAM、そしてずっと高速な16GBストレージチップを搭載。OSはAndroid 4.0.4でした。価格はちょっと高めの1999元(約3万4000円)。しかし、これもゲーミングフォン革命を起こすことはできませんでした。


iReadyGo Much W1 / Snail Mobile 78P01


2機種のPS Vitaクローンの後の2013年7月、iReadyGoは、わずかにオリジナリティーのあるMuch i5を発売しました。5インチの720pディスプレイ、クアッドコア1.2GHz MTK6589チップセット、SIMスロット2個を搭載していました。さらに2014年8月にはMuch W1が登場。CPUはオクタコア1.7GHz MTK6592にアップグレードされ、RAMは2倍になっても、価格は1999元(約3万4000円)に据え置かれました。何台売れたか、iReadyGoは明らかにしていませんが、これが中国の仮想移動体通信業者Snail Mobileの目に止まりました。W1は78P01と名前を変え、価格を999元(約1万7000円)にまで下げて、同社のネットワークにゲーマーを誘い込もうとしました。そのすぐ後に、Snail MobileはiReadyGoを買収しています。

それから謎の14カ月が過ぎた2016年9月、iReadyGoはMuch W3Dを発売しました。その名が示すとおり、価格1999元のこのデバイスは、5.5インチ1080pの3Dディスプレイを誇っていました。バッテリーは4000mAhと大きくなり、チップセットも少しだけアップグレードされ、4Gにも対応していました。しかし、世界的に成功するには、それでもまだ力不足でした。


Acer Predator 6



ASUS ROGのずっと前、ご近所のAcerは、すでに独自のゲーミングフォンの計画を立てていました。2015年9月、AcerはPredator 6を公開。かなりの強者になる予定でした。デカコアのMediaTekプロセッサー、4GBのRAM、6インチの「HD」ディスプレイ、そして4つのフロントスピーカーを備えるデザインです。悲しいかな、このデバイスは発売されませんでしたが、AcerのPredator 8タブレットには、そのデザインの流れが受け継がれています。


Motorola Gamepad



最後になりましたが、昨年8月に発売されたMotorolaのGamepadにも敬意を表したいと思います。アイデアがいかしています。しかし、「価格の割には使える」程度のものから脱却して、強烈なゲーミングフォンとして大成功を収めるには、Motorolaはその製品に、取り外し式のコントローラー以外にも、もっと多くの機能を備えるべきでしょう。

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編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
原文著者:Richard Lai

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