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Surface GoはモバイルPCの価格破壊者になる――公式の技術紹介で確信:橋本新義レポート

顔認証やNVMe SSDなど、Windows PCの水準を変える重装備

橋本 新義 (Shingi Hashimoto)
2018年7月10日, 午後09:45 in surface
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本日突然発表されたマイクロソフトのSurface Go。「399ドルから買える、無印iPadに対抗価格の廉価版Surface」という点は、直前に流れたウワサ通りでした。しかし詳細を見ていくと、実は廉価版Windows PCの機能の水準を大きく底上げしそうな、言い換えれば価格破壊者とも呼べそうなほどの、野心的装備を備えたモデルであることもわかりました。

これらの技術情報は、マイクロソフト公式の開発者向けブログ記事と動画によって明らかになったもの。気になるCPUやSSDの概要(NVMe接続モデルもあるようです)、LTEモデムの構成や(やはり)ファンレス冷却である点、顔認証カメラ搭載など、かなりの謎が明らかになっています。

Gallery: Surface Go 公式技術解説 | 38 Photos

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さて、今回の動画で判明したSurface Goの個人的な注目ポイントを列挙していきましょう。なお注意点としては、非常に気になる「上位版と下位版の違い」に関しては、まだ多くが不明という点。本体RAM容量とSSD容量以外にはまだ公開されていないため、これらのポイントすべてが399ドルのモデルに搭載されるか否かがわからない状態です。

【7月11日19時45分更新】日本で開催された発表会にて日本マイクロソフト側に上位版と下位版の違いについて尋ねたところ「RAM容量とストレージ容量、そしてストレージ64GB版のみeMMC接続となる(128GB版と256GB版はNVMe接続)以外は同じ仕様」との回答がありました。
  • CPU(SoC)はインテル『Pentium Gold 4415Y』で確定(TDP 4.5W版のいわゆるCore m系列で、Atom系列ではない)
  • Windows Hello対応の顔認証に対応(赤外線カメラを搭載)
  • ディスプレイ解像度は1800×1200でほぼ確定(画素密度が217ppiと公開。対角が約10インチである点から逆算可能。アスペクト比はPro 3からの伝統、3:2)
  • ディスプレイは(しっかり)10点マルチタッチ
  • SSDは高速なNVMe接続で1チップ
  • 冷却はファンレス。CPU(SoC)の発熱が小さいこともあり冷却機構もシンプル
  • LTE版のモデムチップはクアルコム『Snapdragon X16』ベース(Surface Pro LTE Advancedと同じ)
  • USBタイプC端子は映像出力と電源入力にも対応
  • 付属ACアダプタがSurface Pro(おそらく48W版)に比べて体積半分に。端子はSurface Connect(Surface Pro 3から共通の形状)
  • バッテリーは付属ACアダプタによる超高速充電に対応(2時間で0%から100%に)
  • バッテリー駆動時間は連続動画再生で9時間
  • 耐久性試験は他のSurfaceシリーズと同等を確保
  • タイプカバーのキーストロークは1mmと薄め。懸架機構はパンタグラフ式
  • タイプカバーはアルカンターラ貼り(いわゆるシグネチャー仕様)
  • Surfaceペンは傾き検知にも対応
  • RFIDリードなどに使える『Near Field Sensor』を搭載(NFCとの関係は不明)

合わせて動画では、一部機能の解説を内部構造モデルで紹介。これはSurface ProやLaptopと同じく「チップのマーキングなどは実物と異なるものの、基本構造は実物と同じ」という精度と思われるもの。おそらく実物もこのような部品配置となっているはずです。


▲付属ACアダプタはてのひらに余裕で収まる大きさ。筆者の手元にある48W版ACアダプタと見比べると、確かに体積では半分程度と呼べそうなサイズです







これを見る限り、冷却機構は非常にシンプルで、またバッテリーも大きめのパッケージを2基搭載。またマザーボードが昨今のモバイルPCとしては意外に大きいなど、Surface Proと比べると(当然ながら)コスト低減への配慮もなされた設計となっている点にも注目できます。



個人的に驚いたのは、顔認証機能が搭載されている点と、SSDがNVMe接続である(そして1チップ版である)点です。もしこれらが399ドルのモデルにも搭載されるのであれば、Windows PCの性能・機能を大きく底上げする「超・価格破壊」モデルとなることは間違いありません。



またCPU(SoC)が、当初のウワサで(価格的な面から)予測されていたAtom系列のモデルではなく、より高速なCore m系列である、さらに言えばCeleronブランドではない点も驚きでした。
現状では、他社の399ドルクラスのモデルにはAtomベースのCeleronを搭載したモデルも多くありますが、それらに比べて処理速度の点では有利です。

なお、Pentium Gold 4415Yは、開発コードKaby Lake系列に属するTDP 4.5W(TDPとは発熱と消費電力の目安となる値)のモデル。CPU部は2コア4スレッド処理に対応し、動作クロックは1.6GHz。

より上位となるCore m3に比べると、ターボ・ブースト・テクノロジーに非対応のため、比較的低負荷時のシングルスレッド処理などでは不利となります。が、一方でAtom系列に比べるとかなり高速のため、もし399ドルのモデルにも搭載されるのであれば、こちらも廉価版Windows PCの性能水準を大きく変える存在となります。


▲拡張端子は右側面にまとめられた配置。左側面はLTEモデルではSIMカードスロットがありますが、Wi-Fiモデルではなにもありません(Surfaceペン固定用のマグネットは継承)。Surface ConnectはSurfaceドックにも対応します



さらに、バッテリー充電速度の速さも大きく注目できるところ。駆動時間を勘案するとバッテリー容量自体がSurfaceシリーズとしては小さめ(なので充電時間では有利)と思われますが、それでもWindows PCで0~100%が2時間というのは非常に高速です。このあたりも、良い意味で他社製品への波及が進んでほしいところです。

▲専用タイプカバーの大きさをPro用と比較。画面に比例して「2回りほど」と表現できるぐらい小さくなっています



▲タイプカバーのキーストロークは1mmと薄め。しかしパンタグラフ構造はかなりしっかりとしていそうです





このようにSurface Goは、わかりやすい「廉価版Surface Pro」的な機種というだけでなく、廉価版Windows PCの性能や機能水準を大きく引き上げるモデルとしての性格も強く備えた存在となっています。

正直なところ「この価格でこれだけの機能を盛り込めたのはMicrosoftだからであり、また今のSurfaceが人気モデルとなったからこそでは?」と思わなくもないですが、少なくともデルやレノボ、HPといった世界的な大手PCメーカーは、Surface Pro 3や4のときのように、本格的に対抗できるだけのモデルを用意していく流れとなるはずです(個人的には価格が若干上がっても、RAMは最低8GBにしてほしいところですが)。

繰り返しとなりますが399ドル版に、このうちどれだけの機能が搭載されるかは不明なものの、ある程度の機能が削られても、コストパフォーマンス的なインパクトは抜群と呼べるレベル。詳細な仕様公開や、日本での製品展開発表などが待ち遠しいところです。
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