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アップルを抜いたファーウェイ、シェア1位サムスンの姿は見えてきた?:山根博士のスマホよもやま話

4Qはアップルが逆転、しかし2019年は再びファーウェイが2位奪回か

山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2018年8月6日, 午後12:40 in mobile
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IDCの調査によると、2018年第2四半期の世界のスマートフォン出荷量でファーウェイがアップルを抜き2位に浮上しました。ファーウェイは5420万台、アップルは4130万台で両者の差は1000万台以上。僅差で上回ったのではなく、これは堂々とした結果での2位と言えます。

とはいえiPhoneが売れていないわけではありません。1年前、2017年2Qのアップルの出荷台数は4100万台でした。つまり今期は30万台のプラスにとどまったものの、前年と同数のiPhoneが市場に出ています。マーケットシェアも昨年同期の11.8%から今期は12.1%へと微増しました。しかもアップルは8月2日の株式市場で時価総額が1兆ドルを突破しました。アップルの企業価値は年々高まっています。

ところがファーウェイのスマートフォン事業はそんなアップルを超える勢いで成長しているのです。1年前、2017年2Qは3850万台を出荷しシェアは11%と、実はその時点でアップルに肉薄していたのです。そして今期は出荷数を40.9%も伸ばし、シェアも15.3%まで高めました。もちろんこの数値はファーウェイとして過去最高のものです。



ファーウェイの勢いは日本市場を見ても明らかでしょう。日本の販売総数はまだ99万台、シェア3%にすぎませんが(2017年、MM総研調べ)、2018年に入るとフラッグシップモデル「P20 Pro」を国内最大手キャリアのドコモから販売開始。派生モデルで値ごろ感の高い「lite」シリーズは最上位モデルに合わせて定期的に投入されています。さらにはセルフィーモデルのnovaシリーズも展開、この秋発表予定の大画面モデル、Mateシリーズの最新モデルも年末には発売されるでしょう。ファーウェイのスマートフォンラインナップの数は、日本のスマートフォンの中でも群を抜いています。



海外市場では日本でやや存在感の薄いサブブランドの「honor(オナー)」シリーズも鉄壁のラインナップを誇ります。当初はオンライン・低価格端末だったhonorも、今では若い世代を狙ったカジュアルな製品という位置づけになり、チップセットにP20と同じKirin 970を搭載したハイエンドモデルも加わっています。今では全世界に製品展開するほどになりました。

2018年6月にはゲーミングに強みを発揮するGPU Turboと4D Gaming Experienceに対応した「honor Play」、7月には6.95インチの大画面端末「honor Note 10」を投入。前者はRazerやASUSなどが手掛けるゲーミングスマートフォンの対抗機ですし、後者はサムスンのGalaxy Note新型モデル(8月9日発表)の話題に合わせて投入したのは明白。10月にファーウェイ自ら投入するMate最新モデルを前にして、サブブランドでも大画面機を出すあたりは2つのブランドがうまく差別化されているからできることです。



ここ数年躍進中のOPPOやVivoはセルフィーカメラ人気で数を伸ばしていますが、ファーウェイは「nova」とhonorの一部ラインでフロントカメラ機能を強化し対抗します。シャオミが展開する激安スマートフォンと変わらぬ低価格機もhonorにはそろっています。このようにファーウェイの製品群は隙も無駄もないほど充実しており、各国でのマーケティングもうまくいっています。アップルを抜いたのは必然の結果だったのです。

とはいえ気になるのは今後の動きです。果たしてファーウェイは今後もシェア2位の位置をキープできるのでしょうか?

まずアップルの動向を見てみましょう。アップルは毎年秋の新型iPhoneが爆発的に売れるため、年末の第4四半期の出荷台数は記録的な数になることは約束されたようなものです。逆に今回ファーウェイに抜かれた第2四半期はここ数年、出荷が最も落ち込む時期となります。また第3四半期も新モデルの買い控えが起こり、出荷台数は伸び悩みます。つまりアップルの出荷動向は秋の新モデルに大きく左右され、年間を通じて安定しない状態が毎年続いています。

そのため今年第3四半期はファーウェイが現状維持だったとしても、アップルがそれを抜くのは難しそうです。ちなみに2017年3Qのアップルの出荷台数は4630万台でした。

しかし4Qはアップルが大きく伸び、場合によってはサムスンを再び抜いて1位になる可能性は十分あります。アップルはおそらく8000万台前後まで伸びるでしょうから、さすがにファーウェイでも今から2600万台の上積みは難しいでしょう。世界のスマートフォン出荷台数の前年割れが続く中、ファーウェイが再び2位の座に戻るとすれば2019年の1Qか2Qになるでしょう。来年は毎四半期ごとにアップルとファーウェイのデッドヒートが繰り広げられそうです。



そして気になるのは1位のサムスンの動きです。サムスンは2014年第1四半期に過去最高の出荷台数を記録して以降、各四半期の出荷台数は8000万台前後を保ち、それ以上に数を伸ばせていません。2017年4Qはアップルに抜かれたように、新型iPhoneの勢いはサムスンでも止めることはできません。

サムスンはGalaxy Note新製品が今年下半期の目玉となりますが、ミッドレンジモデルへ最新技術を投入し「低価格・高コストパフォーマンス」な端末を増やす予定です。フラッグシップモデルの目新しさがなくなりつつある今、中国新興メーカーに対抗できる中低位モデルの拡充が急務になっています。インドではシャオミに抜かれ、中国で低迷するサムスンですが、この2か国での巻き返しの動きはファーウェイにとってアップル以上に気になる存在でしょう。

世界のスマートフォン市場は、4億台を超える中国を筆頭に、インド、アメリカと続きます。それぞれの市場出のファーウェイの動向を見てみると、

中国:シェア1位
インド:シェア5位 年内3位以内目指す
北米:honorを限定数販売するのみ

となっています。ファーウェイは中国市場で現状を維持し、インドで販売数を伸ばすことが今の目標でしょう。そしてアメリカ市場への参入はアップル越え、そしてサムスンに追いつくためにどうしても必要なものになります。逆に言えばアメリカでほとんど数を売らなくとも世界シェア2位に到達したファーウェイの力は本物と言えます。



この秋はiPhone新製品に注目が一極集中するでしょう。しかし新型Mateのみならずこれからも毎月のように登場するhonorの新製品が、ファーウェイとアップルの差をじわじわと縮めていくことは間違いないのです。
関連キーワード: android, Apple, google, Huawei, mobile, Samsung
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