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分離プラン「ウルトラギガモンスター+」は「4割値下げ」に対するソフトバンクの回答か(石川温)

ソフトバンクが他キャリアを出し抜いた格好に

石川温
2018年8月29日, 午後07:50 in softbank
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ソフトバンクが新料金プラン「ウルトラギガモンスター+」を発表した。

50GBに加えて、YouTubeやAbemaTV、TVer、Huluなどの動画サービスやFacebookやInstagram、LINEなどのSNSがデータ消費をしないカウントフリーで提供されるというものだ。


月額料金は単身利用で光回線をセットにしない場合は1年目で6480円、2年目は7480円となる。しかも、新料金プランを提供するにあたって、端末の割引となる「月月割」が適用されなくなる。つまり、iPhoneなどを購入した際は、割引なしの一括もしくは分割で購入することになるのだ。

発表会に登壇した榛葉淳副社長は「価格的には以前よりか同等かそれよりオトクなかたちで提供する」と語る。ただ、ユーザーとしては支払う料金は現状維持、新型iPhoneを購入すれば若干、上がるような気もするが、思う存分、ストレスフリーで動画やSNSを楽しめるというのは大きな魅力だろう。

ソフトバンクでは2019年4月まで動画やSNSだけでなく、他のネットサービスもカウントフリーにするという太っ腹なキャンペーンを展開する。月額500円を支払えば、テザリングもでき、それも使い放題だというから驚きだ。

かつて、「ネットが遅い」とボロクソに言われていたソフトバンクだが、イー・モバイルを買収したり、Massive MIMOなどの通信技術を取り入れたりして、近年では快適なネットワーク環境を提供している。ただ、今回ばかりはここまで使い放題にして大丈夫なのかと、こちらが心配になるほどの大盤振る舞いと言える。



ほかにもソフトバンクでは「ウルトラギガモンスター+」だけでなく、1GBから使える従量制プラン「ミニモンスター」の提供を行う。1GB、2GB、5GBから50GBという設定になっているのだが、同社のサイトには「2GB超ならこちらのプランがオススメ」と、ウルトラギガモンスター+のほうが安価だと案内されている。

「2GBを超えるなら50GBプランのほうがお得」という無茶苦茶な設定のような気がするが、ソフトバンクとしては、あくまでミニモンスターは「客寄せパンダ」的な存在であり、本命はウルトラギガモンスター+を売りまくりたいのだろう。

とはいえ、「こんなにデータ容量はいらない」「カウントフリーである必要はないからもっと安いプランを」と思うソフトバンクユーザーも多いはずだ。今回、ソフトバンクは旧プランを廃止し、新料金プランに一本化していくだけに、安価に使いたい人が置き去りにされる可能性もあるよう思える。

しかし、ソフトバンクにはワイモバイルというサブブランドが存在する。 実はここ最近、ソフトバンクショップで、ワイモバイルの看板を掲げるところが増えてきた。
周辺にワイモバイルショップがないところなどには、ソフトバンクショップのなかでもワイモバイルを取り扱えるようにしているとのこと。

いずれはどのソフトバンクショップでワイモバイル、ワイモバイルショップでソフトバンクを扱っていく可能性が極めて高そうである。
一つのショップの中で、ソフトバンクユーザーで安価なプランを求めるならワイモバイル、ワイモバイルでもっとスマホを使い倒したという人がいればソフトバンクを勧めるといった売り方を模索しているのではないだろうか。

ワイモバイルは先日、容量拡大を発表した。ソフトバンクの料金プランは「支払う額は高いが、そのぶん使い勝手がいい」し、一方のワイモバイルは「そこそこ使えればいい人にちょうどいい料金プラン」という二極化となっている。
ソフトバンクでは、2つのブランドを巧みに棲み分けていくようだ。

一方、ウルトラギガモンスター+で一気に色あせて見えてしまったのが、auが8月28日から受付開始した「auフラットプラン25 Netflixパック」だ。音声通話定額なし、光回線契約なしで月額7000円。25GBのデータ容量とNetflixとビデオパスが視聴できるというもの。こちらは、カウントフリーではなく、しっかりとデータ容量が減っていく従来の課金方法である。

このNetflixパックを導入するにあたり、「カウントフリーを検討しなかったのか」と聞かれたKDDIの高橋誠社長は「ネットワーク中立性の観点から、キャリアがカウントフリーを提供するのはグレーゾーン。今回はそこまで踏み込まず、セットにする形にした」と語っている。


確かに、カウントフリーは一部のコンテンツプロバイダだけを優遇することになり、ネットワークの中立性においてどうなんだという指摘は多い。今後、議論の余地があるサービス。ただ、ソフトバンクの榛葉淳副社長は「当初は8社サービスからスタートするが、我々はオープンな立場をとっている。総務省とも相談しながら話を進めた」と語る。つまり、一部を優遇することなく、今後、カウントフリーに対応する動画やSNSサービスを拡大していくようだ。

ソフトバンクが他キャリアを出し抜くかたちで始めたカウントフリーによる新料金プラン。
菅官房長官は「携帯電話会社は競争していない」と語るが、当然、今回のソフトバンクの新料金プランに対して、KDDIとNTTドコモは何らかの対抗策を打ってくることになるだろう。

キャリアとしては、菅官房長官が期待する「4割値下げ」を受け入れてしまったら、通信料収入が激減することが見えている。カウントフリーなどを駆使しながら、容量を増やすことでお得感を出し、いままで通りの通信料金を払い続けてもらうかに注力していくことになりそうだ。

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