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ミズバショウ咲く尾瀬にもau LTE。エリア拡大施策の中にあえて“圏外”を残した事情

環境に配慮したエリア化の工夫を探る

石井徹(TORU ISHII), @ishiit_aroka
2018年8月30日, 午後09:15 in kddi
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全国津々浦々でLTEエリアが整備され、「LTEが入って当たり前」とまで思うほどになった2018年のモバイル通信環境。大手3キャリアの人口カバー率は99%を超えており、人が住むエリアならほぼLTEを使えるまでになりました。

こうした状況下において、エリア化の前線基地は人が住んでいない地域に移りつつあります。例えば3大キャリアの一角であるKDDIは、2017年より尾瀬国立公園のau 4G LTEエリア化に取り組んでいます。

建物の外は"圏外"、尾瀬ならではの事情


▲毎年30万人弱が訪れる尾瀬国立公園。見どころは美しい湿原

尾瀬国立公園は、栃木、群馬、福島、新潟の4県にまたがる広大な敷地を持つ国立公園。その中心となる尾瀬ヶ原には、2000m級の山々に囲まれ、美しい湿原が広がっています。

毎年30万人近くの観光客が訪れる尾瀬地域ですが、実は山に囲まれた地形もあり、どのキャリアの携帯電話も圏外となる、"陸の孤島"とでも言える状態が続いていました。

KDDIは、au 4G LTEエリアを尾瀬地域の山小屋に展開。2018年8月からは尾瀬で営業している20カ所の山小屋すべてで、山小屋の営業期間中(4月下旬ごろ~11月初旬ごろ)にLTEサービスを提供しています。

▲KDDIは尾瀬で営業中の20カ所の山小屋をau 4G LTEエリア化した

ただし、LTEで繋がるのは山小屋の建物内だけ。山小屋を少し離れると圏外になってしまいます。「どこでも繋がるのがモバイル通信」というイメージが頭にあると、建物外のエリア化を避けているのは不自然に思えますが、そこには尾瀬ならではの事情があります。

尾瀬のエリア化を主導したKDDI 技術統括本部 エリア品質強化室の渡辺康史氏は、「利便性の向上だけでなく、環境保全への取り組みがエリア化にあたっての必須条件だった」と語ります。

尾瀬はもともと自然保護に対する地域の関心が高く、地域の取り組みによって維持されてきました。尾瀬のほぼ全域に木道が整備されており、登山者はこの木道以外を歩けないようになっています。

▲山小屋から徒歩数分の位置にある湿原に出ると、圏外になってしまう

KDDIが尾瀬にLTEを導入する計画を持ちかけたとき、尾瀬地域の代表者からは、「歩きスマホが発生すると危険だ」という指摘があったといいます。狭くて雨で滑りやすい木道で、歩きスマホをして道を踏み外せば、湿原の破壊につながる上、他の登山者にも危険がおよびます。そうした事態を避けるために、尾瀬ではあえて山小屋のみをエリア化し、湿原地帯は圏外が維持されています。
また、基地局設備は山小屋に負担を掛けない形で、周囲の景観と調和するよう、目立たないように設置されています。


▲山小屋の1つ「至仏山荘」の基地局設備は、地下倉庫の奥に設置。アンテナは屋根裏に埋め込まれている


▲奥に見える灰色の箱が基地局設備

▲「尾瀬ロッジ」の基地局設備は茶色い箱の中。バックボーンを高速な光回線に切り替えたため、右側の衛星アンテナは今シーズンをもって撤去予定
▲「尾瀬ロッジ」の基地局アンテナのうちの1つ。建物向けの小型のタイプを使用している

フリーWi-Fiの整備で他キャリアユーザー・外国人に対応


尾瀬地域の17カ所の山小屋では、無料Wi-Fi「OZE GREEN Wi-Fi」も提供されています。こちらはSNSのアカウントやメールアドレスの登録をすれば誰でも使える公衆Wi-Fi。訪日外国人やau以外のキャリアのユーザーでも利用できます。

観光地などではよくあるフリーWi-Fiですが、ログイン後の最初に目にする画面で「尾瀬のルール・マナー」を多言語で掲載し、訪日外国人に対してもマナー啓発を図っています。

▲3キャリアのうち繋がるのはauだけ

KDDIの尾瀬LTEエリア化
▲他キャリアユーザーも使える無料Wi-Fiも用意されている

エリア化が生んだ"シェア"

開局2年目を迎えた尾瀬のLTE基地局。通信の整備は尾瀬地域に着実に変化をもたらしています。

通信インフラが整備されたことは、緊急時の通信手段としてももちろん有効です。尾瀬地域の一部を管理する群馬県片品村のむらづくり観光課 桑原信一氏は「緊急時にはより素早い対策が可能になる」と期待を寄せます。

▲左から、KDDI 技術統括本部 エリア品質強化室の渡辺康史氏、群馬県片品村 むらづくり観光課の桑原信一課長、東京パワーテクノロジー 尾瀬林業事業所の小暮義隆所長

LTEエリア化は、観光面での好影響がありました。尾瀬で5つの山小屋を経営する東京パワーテクノロジー 尾瀬林業事業所の小暮義隆所長は「LTEエリア化で尾瀬体験の"シェア"が活発になった」と語ります。

これまで、尾瀬の体験をSNSでシェアするためには、一度山を下りる必要がありました。小林氏は、山小屋に行けばWi-Fiがある環境を整備したことで、咲いていた花の報告など、"今、尾瀬で体験したこと"が活発に発信されるようになったといいます。

初夏には水芭蕉が生い茂る湿原では、今は圏外のまま。尾瀬地域はあえて圏外を残すことで、静かな観光地という良さを保ちつつ、スマートフォンを使える安心感も両立させています。「完全に連絡を絶つことはできないけれど、空気がきれいな場所でリフレッシュしたい」という"スマホ漬け"な現代人には、格好の保養地と言えそうです。



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